やっとマレーシアから帰国2008/10/04

9月26日から滞在していたマレーシアからやっと帰国出来て、ホッとしています。食べ物が原因だろうか体調を崩し、結局ボルネオ(大学研究室での打合せ)には他のスタッフに行ってもらいました。
僕は2日半、病院とゲストルームのベットでダウンしていました。仕事で見て回れたのは、ペナン周辺とイポー村周辺に限られてしまい、完全燃焼とはいきませんでしたが、とりあえず無事に戻りました。
いろいろな面白い報告話は明日から少しずつしましょう。

とりあえず今日のところは休みます。

…… zzzzzz

マレーシア・ペナンの海岸沿いは建設バブル!2008/10/05

ペナンの海岸は建設バブル
マレーシアの東海岸に位置するペナン島は有名なリゾート地です。しかし有名なのは日本や欧米のリッチな旅行者のリゾートホテルとしてであって、マレーシアの地元の人とは違う世界なのかと思っていました。
しかし今、ペナンのリゾート海岸沿いは高級レジデンス(住宅や別荘)の建設ラッシュで、地元の富裕層を中心に売れまくっている感じです。海岸沿いには高層マンションの建設中のビル群が並んでいます。けっこう洒落たデザインの美しい高層ビルです。日本の高層マンションよりも、構造が細い分だけスッキリ軽快に見えます。

町の中のショッピングセンター1階には、これら高級レジデンスの品のいい販売カウンターが並び、活況を呈しています。露出度の高いきれいなお姉さんたちがお客さんを案内していて、まるでモーターショーのような感じです。
写真は泊まったホテルの隣に建設中の高層レジデンスです。ワンフロア2ユニットの広い面積の住戸構成です。この辺りの販売の主流はワンフロア独占か2ユニット程度の構成の高級レジデンスが基本のようです。価格は3,000万円オーバーから6,000万円という高額な価格設定ですが、けっこう契約率は高く、一時期の日本のバブル期のようです。
山沿いでは、大きく造成された土地に建つ別荘地建設も盛んです。2〜3年後にはかなり景色も一変しているのでしょう。

地震がないので本当に柱が細く耐震壁が異様に少ない、おまけにスラブも梁も薄く、こんなんで大丈夫か?と見ていて心配になるほどです。完成すると、ガラス面の大きい白く軽快な姿を際立たせて、まるでアメリカの海岸リゾート高級レジデンスを見ているようです。

(続く…)


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マレーシアの建設技術の不思議2008/10/06

マレーシアの建設技術
マレーシア・ペナンの東海岸に林立する新築高級レジデンスの建設現場です。
最上階では柱や梁の配筋作業が進んでいるのが解ります。3層下ではすでにコンクリートが流され型枠も外されています。配筋状況を見るとPCコンクリートを使用しているわけではなさそうです。

それにしてもRC柱が細い!

茶色に見える外壁はレンガを積んだ壁です。なぜRC壁とかパネル壁としないで、高層階でも下層階同様にレンガ積みとするのか不思議です。
最上階と中層階を見てみると、一見幅のあるRC壁に見える部分も構造体としてはかなり細いことが解ります。レンガを積んだ壁も、モルタルを塗られた中層部分だけを見るとまるでRC壁のように堅牢に見えてしまいます。

工事中の外部シート・外部足場もなぜ中層階だけ取ってしまっているのかも不思議に思います。
昔よく見られた中国や香港などの伝統的な「竹の足場」は見られなくなり、鋼製足場が目につきます。

クアラルンプールなどでは、日本を始め欧米の著名な建築家の設計による超高層ビルも続々と建設されていますから、構造計算や構造技術についてはそれほどインチキなことはやっていないと思いますが、日本の設計・施工事情から見ますとかなりアクロバチックな感じがします。

僕がもしこのような高層レジデンスを購入するとしたら、少なくとも建設段階の工事写真は見たくないですねえ。

住んでいても足元が気になって、おしりがムズムズしてきそうですから……。

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ペナンの旧市街(ユネスコ世界遺産)の町並み2008/10/06

ペナンの旧市街(ユネスコ世界遺産)1
ペナンの旧市街(ジョージタウン)はマラッカ(マラッカ海峡で有名)と一緒に、今年初めにユネスコ世界遺産に登録されました。
ジョージタウン旧市街は英国統治時代の中心地として有名ですが、そこには中華人街、インド人街など民族ごとに固まって生活している一帯があります。それによって東アジア・東南アジアの他の都市にあるような「植民地様式(コロニアルスタイル)」とも違う独特の建築様式・街並みを見せています。

写真は中華人街の一角のスナップです。1階は人が歩けるアーケード様式になっていて、南の強い日差しを遮って歩くことが出来る優れものです。2階、3階は大きく開くことの出来る窓に鎧戸が嵌まっていて、コロニアル様式の南国植民地都市の印象を強く感じます。

さすがに建物の老朽化は隠せず、よく見ると崩れているところや破損箇所が目につきます。これから整備・再開発が進むのでしょう。改修工事に取りかかっている建物も多くあります。
狭い通りに並ぶ2〜3階建てのファサードは確かに独特で、エキゾチックな雰囲気が漂います。


ジョージタウン旧市街インド人街のカレー2008/10/06

ジョージタウン・インド人街のcurry
ペナンの旧市街(ジョージタウン)のリトルインディアにあるレストランでのカレーランチ。
カレーはどんなに胃が弱っていても食べられる僕にとっての漢方薬です。
中華屋台の八角(スターアニス)の強い香りに辟易して食欲の衰えている時には、カレーのマッサラ香辛料の香りは食欲増進になります。

十数種類あるカレーの鍋の蓋をひとつひとつ開けさせて、カレーの中身を確認してオーダーします。インドのカレーは概ねひとつの材料でひとつのカレー、ということになりますから2種類くらいはオーダーして食べる時にブレンドしていただきます。

どんなに日差しに晒されないように歩いても、旧市街を半日歩くとかなりの水分補給と栄養補給が必要になります。
この日の昼食はカレーご飯と、かなり辛いプラウン(海老)カレーとカレースープの食事です。
ご飯がバナナの葉の上に乗せられてくることから、この辺りに移り住んできたインド人移民が南インド出身者が多いことが解ります。当然、街中のヒンドゥー寺院は南インドの建築様式で建てられています。看板に書かれているインド文字も同様に南インドの特徴ある言語でした。

カレーは大変おいしく、インド本国のカレーよりも美味しいんじゃないか、とさえ思えるほど口に合います。


インド料理店は不潔な印象を持つ人もいるかもしれませんが、かえって中華屋台よりも清潔なことが多いのです。店の中には必ず手を洗える洗面台が設置されていて清潔ですし、店内も中華料理店よりも掃除が行き届いています。
(カレーに対してはちょっとひいき目ですが…)


マレーシアの奇妙な建物の正体とは?2008/10/07

マレーシアのツバメマンション
マレーシアのペナン(penang)からイポー(ipoh)への移動中に、写真の用な奇妙なRC造の背の高い建物がチラホラ目につきました。
1階は人が入れるような造りになっていますが、2階?から上は換気口はあるにしても、窓もなくただただコンクリートの壁が立ち上がっているだけです。
なんでしょうか?

答えは「イワツバメのための住処(アパート)」です。

何年か前にマレーシア中央部の原生林に大きな山火事があって、そのせいでそこに棲んでいたイワツバメが大挙して村に移り住んできたといいます。イワツバメは誰でも知っている「ツバメの巣」の作り手です。
ちょっとお金に余裕のある人の間では、このツバメマンションの商売は大変魅力的な商売のようです。
実際はこのマンションをつくっても、イワツバメが気に入ってくれて棲んでくれるかどうかはまさしく「賭け」でしょう。したがって、住人(イワツバメ)付きでマンション自体を売買することが流行っているようです。
中は真っ暗で、それこそツバメの棲む環境である洞窟を模しているといいます。もちろん内部の掃除などは人間が管理しています。ツバメはここでツバメの巣を作り、鄙を育てて自立させたところで収穫となるのだそうです。そしてまたツバメはせっせと巣作りを始める、という具合です。

イワツバメは朝に巣を離れ、夕方に戻ってくるそうです。夕方のになるとスピーカーからツバメの鳴き声を流して、帰ってくる場所を知らせているのだと言っていました。
収穫されたツバメの巣は純白のきれいな巣でした。

ツバメの巣はマレーシアの有名な特産品になっています。マレー半島でもボルネオでもツバメの巣は取れます。
とても高価なツバメの巣は、世界中の高級中華料理店で消費されます。
(僕は食べたことありませんけどね…)


療養リハビリプールのメンテナンス完了検査2008/10/08

リハビリプールのメンテナンス
療養型のリハビリプールのメンテナンス完了検査に行きました。
プールと温泉ジャグジーを持つ施設で、温泉成分や塩素が空気中に漂っているせいでしょうか、アルミ部分の腐食が目立ちます。この機会に大規模修繕をすることとなりました。
主な修繕箇所は排煙オペレータの起動部・ハンドル部分とワイヤーのメンテです。安全に関わる部分なので、作動出来ないのでは大問題です。結局全て新規のものに取替えることになりました。

もうひとつは温泉成分の影響を強く受けている腰壁のモルタル目地の補修があります。
これも定期的に清掃を兼ねて行なうと、施設をきれいに保つことが出来ます。
これでまたしばらくは美しい姿で使用してもらえると思います。
(次回は床の温泉成分の汚れをどうにかしないと…)

第三者監理ドットコム = http://www.daisanshakanri.com/


マレーシアの渓流は日本の渓流とはかなり違います2008/10/08

マレーシアの渓流?
とても美しい渓流とはいえませんが、マレーシアの山の小川です。
東南アジアでは少し大きな川になると、みな泥川となってしまい、沼だか川だかわからなくなってしまいます。
日本との違いはまずその両岸に生える木々の植生にあります。いかにも熱帯の川という雰囲気です。

こういう川の魚はナマズやハゼの系統が多いのでしょうから、とうぜんドライフライでは喰ってこないのでしょうね。
東南アジアのフライ・ルアーの釣りといえば、海(外洋)か汽水域(きすいいき)の淡水と海水の混じったポイントでの釣りということになります。

こういう上流の川での釣りはあまり聞いたことがありません。

いるのでしょうかねえ?こんな川にも。フライで釣れる魚が…。


住宅建築費の「坪単価」の怪と罠2008/10/10

今日もHPの質問コーナーで「木造住宅の坪単価」に関する質問がありました。
実はこの建築費の「坪単価」くらい当てにならない指標はないのです。これに「一般的に言うと」という前振りが付くと特に困惑してしまいます。
インターネットで「住宅の平均的な坪単価」というような言語で検索をかけると、さまざまなハウスメーカーのHPがヒットしますが、そこには坪25万円なんて言う激安物から坪100万円以上という注文住宅単価まで数字が踊っています。実際は一言で「坪単価」といってもその含まれる範囲が違えば当然結果も違ってきます。
デザインや建材のグレードはもちろんですが、外構が含まれていいないとか、地盤補強は別途ですとか、モデルプランを少しでも変更すると追加料金ですとか、裏に隠れている項目はたくさんあります。
坪25万円は安い!と思って検討を初めて、人が住めるような状況まで検討を重ねていくと結局は坪60万円を越えてしまった、なんてことは普通にあると言います。
住宅の建設費が高いか安いかは、提出される詳細見積り書を検討するしかありません。出来れば数社の見積りを取って、比較検討することが一番です。

また、ハウスメーカーなどのセミオーダーの住宅の値段は後から修正しようとしても、削る項目は思ったほど安くはならず、少しでもグレードを上げようとすると定価に近い金額がタクシーメーターのように跳ね上がっていくものです。
ましてや今年からは、いくら施主が簡単に造ってもらえば良いから、その分安くして欲しい!と思っても、瑕疵担保法や構造基準強化などで設計側も施工側も「簡単に」造るわけにはいかなくなっています。当然値上がった金額は施主負担ということになります。

住宅建設にはある程度 予算に余裕を持ってキチンと造る、という姿勢でいくしか無いのです。安物買いのなんとか、とならないように。
また、いろいろな住宅保険をかけることよりも、建てる段階で第三者監理なりを入れて、間違いのない施工をするよう見張りを立てることの方が確実であると言えます。

けっして「坪単価」の甘い罠に引っかからないように!

世界中に広がる華僑パワーの源は屋台にあるのか!2008/10/11

マレーシアの中華屋台・フードコート
僕は今まで様々な国々を旅してきたが、どこに行っても華僑の姿とパワーを見せつけられてきた。
ここマレーシアでも同様です。
華僑 (オーバーシーズ・チャイニーズ) はその国や地域社会にとけ込むというよりは、独特で堅固な独立した「世界」をその社会で形成しているのです。
日本人が世界の国々で日本人社会を作るのとは決定的に違う、エネルギーと信念のようなものを感じます。

特に「食」の世界にはいつも圧倒されます。アメリカでも東南アジアでも中近東でもヨーロッパでもアフリカでも、「華僑」の歴史は相当古いのにも関わらず、「食」の世界では看板も、飛び交う言葉も、注文までもが現地の言葉ではなくすべて中国語なのです。
そして、写真のような雰囲気もまた、世界中どこへ行っても見られる定番の「食風景」なのです。

まさしく、華僑パワー恐るべし!です。

しかしそのおかげで、世界中どんなに辺鄙な地域に行っても、我々には漢字で注文出来る「中華料理店」が待っていてくれる。


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