金沢文庫 称名寺の浄土庭園と桜 … WanderVogel2012/04/10

金沢文庫 称名寺の桜
- -
用事があって近くを通ったので、金沢文庫の称名寺に桜を見に立ち寄りました。
ちょうど満開で、山門までの桜のトンネルも見事でしたし、庭園の池泉に写る桜の花も美しかったです。

称名寺は庭が特に有名で、平安時代末期に造られた「浄土庭園」の姿を今なお残す日本でも数少ない貴重な庭園形式を持った庭です。

浄土(式)庭園は平安時代から鎌倉時代にかけて多く造られましたが、現存するこの形式の庭は少なく、最も有名なものに東北・平泉の「毛越寺庭園」があります。
私も過去この浄土庭園をみるために二度「毛越寺」に行ったことがあります。

金沢文庫・称名寺の庭は毛越寺のものほど広大でダイナミックな作庭という訳ではありませんが、周囲の緑の借景と相まって落ち着いた「浄土庭園」の姿を見ることが出来ます。

毎年、称名寺境内で「薪能」が行なわれますが、今年は5月6日(日)に 「土蜘」が上演されます。
今年は私も前の方の桟敷席のチケットを購入しました。楽しみです。

浄土庭園の作庭(デザイン)は、仏教の浄土思想の影響を大きく受けたもので、極楽浄土の世界を再現しようと寺院建築物(金堂や仏堂)の前に園池が広がる形式をとっています。

この形式の伽藍配置は、この「池泉・園池」の占める役割が非常に大きく、華麗な堂塔や小島/橋などが池面に映る姿は当時の人々に極楽浄土を想像させたのだろうと思います。


アクセスカウンター