溜まった定期購読雑誌を一気読み … WanderVogel2012/12/02

溜まった雑誌を一気読み
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11月は何だかものすごく忙しくて、まったく雑誌にも目を通す時間がなかったなぁ。
(そういえば、Blogの更新も久しぶりな感じです。)
で、定期購読している雑誌たちが溜まってしまって(中にはビニールから出してもいない…)そろそろ一気読みしないと、次の号が届きそう。

まずは「岳人」から読み始めよう!
今月号も素晴らしい写真がたくさん載っています。
中でも目を惹いたのは、写真家 藤田弘基氏の撮ったクーンブ地方のチョルテン(仏塔)をバックにしたアマ・ダブラムの1枚。

僕も今までに何度かネパールの山登りに行っているが、クーンブ地方だけは老後の(?)楽しみに残してある。
そういう意味で、「憧れの山域」というわけです。

岳人を読み終えたら、日経アーキテクチャーを始め建築専門雑誌にも目を通しておかなきゃ。

ヒノキ林の間伐作業とヒノキボックリ … 森林インストラクター・WanderVogel2012/12/09

ヒノキボックリ
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今日は足柄下郡真鶴の山中でヒノキ林の間伐作業に参加してきました。

総勢110名のボランティアが集まったということで、大部隊での間伐作業となりました。
100本以上も伐採したので、平均して一人当り1本間伐したということになります。

写真はヒノキの枝葉下側に付いた「ヒノキの実」ヒノキボックリです。
ボール状の「ヒノキの実」は直径10mm程度で、その中には直径2〜3mmの平たい形をした「種」が無数に入っています。

すでに実が割れて開いていますので、種は飛び出ていて「抜け殻」状態になっています。
その姿は割れたバスケットボール(?)のような姿をしていてとても可愛らしいので、今日のお土産に持って帰ってきました。

杉も檜も花粉症の原因として春先などはひどい悪者扱いですが、ヒノキの林で間伐作業をしていますと、切った切り株からはしっかりとヒノキの香りがしてきて、深呼吸したくなる爽やかさに満ちています。

スギボックリ/前回Blog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/10/20/
間伐作業/前回Blog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/10/08/

間伐作業と木の偉大さの話 … 森林インストラクター・WanderVogel2012/12/10

ヒノキ林の間伐作業
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足柄下郡真鶴町の山中でのヒノキ林の間伐作業で、斜面の下の方まで日が差し込むようになり明るい林になりました。

間伐作業も終了し、みんなでお昼ご飯を食べ終わってからインストラクターの責任者から面白い話しを聞くことが出来ました。
以下は、その時の受け売りですが少しだけ建築の専門家らしいコメントをプラスしました。

木の切り株(年輪)で木の年齢が解るか? と言う問いに対して、参加者の半数はYES、半数はNOでした。
これは僕も目からウロコでしたが、答えはNOです。
単に木の切り株を見て、バームクーヘンのような同心円になった輪を数えても、切った位置によって年輪の数は変わる、という当たり前のことにパッと考えが至らなかったのです。
確かに年輪は上にいくほど少なくなりますから、根元に近い部分の年輪であればおおよその年齢が解る、ということになりますね。

切り株の年輪を見ると白い輪と赤い輪が交互に並んでいて、白い輪は夏に 赤い輪は冬に出来たもの、これは正しいのですが、その役目は?
この答えを知って(この歳になって、ちょっと大げさですが…)木を含めた植物の進化の偉大さ(?)に改めて気付かされました。

木というのは気温が上がって早く成長する季節には隙間が多くて厚い層(白身)をつくり、気温が下がってきて成長が遅くなると密な層(赤身)をつくりだしています。
隙間が多い層の役目は根から上方に水分や栄養素(エネルギー)を供給する設備系の役割をしていて、密な層の役割は(ただ単に成長が遅いというのではなく)木が自分自身を自立させるためのコア・構造体としての役割を自ら造り出していて、それを毎年交互に繰り返すことで強固な構造物を形成している、ということになります。

成長に必要な栄養素を運ぶ白い層は木の生長に合わせて外側に向かってどんどん細胞分裂していきます、外周部に近い層は新しいパイプラインとしての現役の役割をしていますが、機能上必要の無くなった芯に近い部分は硬化していき白から赤みを帯びた構造系の役割を持つ組成へと変化していく。という構造耐力上、機能上まったく理にかなった合理的な成長をしていく、ということですから改めて「木ってスゴい!」と思ってしまいます。

木は(特に針葉樹は)基本的に真っすぐ上方に伸び、高く広い樹形を作るという性質を遺伝子的に持っています。
そのために、少しでも垂直軸がブレると自分自身で傾きを調整しようとします。そのため例えば斜面に生えて曲がって伸びてくるような場合には、谷側の白い年輪部分を厚く、山側を薄くしてだんだん垂直軸に近づけていく、ということで(たぶん、年輪の中心(剛芯)と木の直径の中心(重心)とのバランスを取りながら)自身で姿勢制御をして垂直方向に伸びていく。
生育する土地の自然条件として、たえず決まった方向から強風が吹き付けるといった外部応力を受ける場合も同様です。

では、木の切り株で「北」の方角を知ることが出来るか?

答えはNOです。切り株の年輪を見たときに年輪の幅が狭い方が「北」という説を信じていましたが、まったく根拠の無い俗説です。
上で書いたように、木はそのような単純な思考で生きているわけではない、ということが解ります。

年輪の出来かたや年輪幅の違いは日の当る位置などにはまったく影響されず、ひたすら垂直に伸び、高く広い樹形を保つことに影響を及ぼす障害(外部応力)に抵抗するために、木自らが考え出す構造力学的な生体反応ということなのですよ!
と、(僕だけが無知だったのかもしれませんが…)今更ながら感動してしまいました。

なぜ年輪を見ることで縄文時代・奈良時代といったその木が過ごした時代が解るのか? など、「年輪の持つデータベース」の話もあったのですが、それは次回のBlogで…。

檜皮葺きの世界が知りたい … 文化財保全・HM・WanderVogel2012/12/11

檜皮葺きの世界
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昨夜、横浜の有隣堂にチラッと寄ったらとても魅力的な本が目に入り、即買って帰りました。
(手元にはまだ開封もしていない定期購読の専門書が積んであるのに…)

著者は檜皮葺き屋根や杮(コケラ)葺き屋根の施工を二百数十年間代々続けているという家に生まれた方で、国宝や重要文化財、宮内庁関係の歴史的建造物の屋根を長年葺き替えておられる方ということで、本の内容も(まだチラッと読んだだけですが…)表題の檜皮葺きについての専門的な事柄から、古い木造建築に関係する大工技術に関することや檜の森林の話しまで多岐に渡り、なかなか興味深そうです。

ここ1〜2ヶ月の間で3回ほど檜の間伐/伐採ボランティアに行ってきたことや、実際に重要文化財建造物の檜皮葺きの現場視察などをする機会に恵まれたこともあって、非常に興味を持っていた事柄でした。

「檜皮葺 職人せんとや生まれけん」原田多加司著
 理工学社発行 2002年初版 ¥2,200+TAX

檜の樹皮/前回Blog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/10/01/
檜皮葺き/前回Blog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/09/30/

冬山の準備は出来ているのに … WanderVogel2012/12/17

冬山登山の準備
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11月の仕事の忙しさは12月に入りさらに度を増し、にっちもさっちもいかない激務です。

それでも毎月15日には「岳人」を買って、山の写真や情報に目を通しています。(それもなかなか読めないのですが…)

ピッケルや基本装備は古いままですが、今年は冬山靴と12本アイゼンだけは新しいのにして、準備万端整って気持ちは冬山を登る気満々でいるのですが、残念なことにその時間だけがない。
おまけに昔の山の仲間たちは、腰が痛いだとか寒いだとか言ってなかなか付き合ってくれないので、アンザイレンするパートナーがいなくてきちんとした(?)山岳登山が出来ていないのもさびしい。

渓流解禁の春になれば、源流部が、イワナが僕を呼んでいるので、それまでの間になんとか時間をつくって、雪山に行きますぞ!

休日の夜は・山を想う … WanderVogel2012/12/24

休日の夜
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昨日の日曜日も結局夕方まで仕事でバタバタしてしまい、今日やっと一日休日でした。

午前中は庭に植えている山紅葉の大量の落ち葉を掃除したり、秋口から仕舞いっ放しのバイク(GHEZZI&BRIAN FURIA)を引っ張り出して冬眠の準備をさせたり、目一杯雑用をしてました。

郵送で定期的に届けられる建築関係の専門誌は、そのまま何冊も部屋のサイドテーブルに積みっ放しで、今夜は山の本など読んで過ごそう。
MASIとブルーチーズとバケットがあれば とりあえずは夢の世界に行けるか…

最近 僕のBlogで住宅施工の話題があまり出てこないのは、忙しすぎるということもありますが、現場でのトラブルがいろいろなところで発生し対応に苦慮しているせいもあります。

設計図書の不備が極端に多いとか、図面と施工上のつじつまが合わないとか、確認申請後に仕様上の間違いが見つかったとか、施工に入る前段階でのトラブルが多いのです。
それでも、第三者監理で図面段階での事前チェックを入れているので、トラブっているとは言え間違いを正しながら進めていけると思います。

逆に考えると、我々のような第三者の事前チェックが もし入らなかったとしたら、、、そのまま作り始めてしまうのでしょうね。
そして、間違いや不備に気がつかず(気付かないのは施主だけかもしれませんが…)無事に(?)完成・竣工してしまうのでしょうね。
怖いことです!

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