「割り箸はもったいない?」と「希望のかけ箸」 … 森林問題・WanderVogel2013/08/26

割り箸はもったいない?の本
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6年前に「割り箸はもったいないか? ---食卓から見た森林問題」という本を書かれた田中淳夫氏が「増補版・割り箸最新事情」を書かれたということで、氏に直接メールを出して送っていただきました。

10年ほど前の一時期、外食産業で一夜にしてそれまで使っていた割り箸事情がすっかり様変わりしてしまったことに何となく“違和感”を覚えたのは私だけではないと思います。
環境や森林問題などを語るには一番縁遠い世界という印象の強いファストフード店、全国チェーンの外食産業/居酒屋、ファミリーレストランなどが環境問題(特に森林伐採問題について)を前面に押し出して「木製の割り箸を使い続けるのは森林破壊です!」などと過激でトンチンカンな論理を振りかざして、一気に安っぽい樹脂製のリターナブル箸に変更してしまったのには驚かされました。

一時的にせよその頃 世間ではマスコミも新聞もいわゆる文化人?やタレントコメンテーターまでもが一緒になって、森林破壊に加担する割り箸を使うなどはもってのほかで(それとはあまり脈絡のない)「マイ箸」ブームを盛り上げていましたが、これにも何だか世の中の作られた流れに乗っかっただけの「似非環境保護推進」みたいな胡散臭さを感じたものです。

当時この本はそういう疑問に対して正面から論理的に答えてくれているなぁ、と感じていました。
森林問題を解りやすい切り口で解説したという意味では、まさしく「たかが割り箸、されど割り箸」という感じです。
興味のある方はぜひ一読を! と言いたいが、すでに書店などでは売っていないようなのでネットで探して購入するしかありませんよ。

一緒に宮城県の磐城高箸(いわきたかはし)という会社が震災で被災した三県(福島県/宮城県/岩手県)の杉材で作った「希望のかけ箸」と名付けられた高級品(利休)の割り箸三本セットも購入しました。
割り箸の形状にはそれぞれに名前が付けられていて、小判、元禄、天削、利休、らんちゅう、などいろいろな名前があります。(ちなみに後にいくほど高級品ということだそうです)

「希望のかけ箸」は福島の磐城杉、宮城の栗駒杉、岩手の気仙杉の間伐杉で作られたきれいな箸ですが、飾っておくよりもどんどん使ってどんどん消費するのが正しい使い方でしょう。

出来るだけコンビニなどでは(外材の)割り箸はもらわないようにして、国産杉の割り箸に関してはどんどん使って消費して日本の割り箸メーカーを支援したほうが結果的には日本の/世界の森林保護につながるのではないかと思います。

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