初秋の丹沢渓流源流部のイワナ … FF・WanderVogel2013/09/18

丹沢のイワナ
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丹沢山域にある某渓流最源流部での初秋釣行
写真:16番のパラシュートフライに飛び付いた26cmのヒレピン(N型)ニッコウイワナ(昨年の稚魚放流ものと思われる)

川は大きな台風が来るとその渓相を一変させ、流域に甚大な被害を与える。それは本流だけでなく細い支流の流れでも同じこと。
手入れのされていない(行き届いていない)山は大雨によって簡単に山肌を崩し大きな土砂崩れを起こし、濁水となって凄まじい勢いで大きな岩も木々も押し流していきます。もちろん、魚たちも(全てではないが)濁流に流され、時には渓流魚でさえ溺れてしまいます。

その中にあってかろうじて被害が少ないのが、日頃から水量の多くない沢の源流域と言うことになります。先日行った渓流の最源流部の場合、水量はそこそこありますが比較的沢幅が広くそれほど山が荒れていないことから台風などの大雨の被害を受けにくい条件が揃っていました。
その場所は、そこにたどり着くまでのあまりに長く危険なアプローチ故に県内の沢の中でもめったに釣り人が入らない(入りたくない)場所です。
ということは、概ねいつ行っても魚影が濃い! とも言えます。

先日の釣行では、美しい渓相の中に一人身を置きながらひたすらのんびり 7フィート6インチのフライロッドを振っていました。
どのポイントにも数匹ずつの渓魚が群れ泳いでいて、流れくる水生昆虫を一生懸命に補食しています。ここにはイワナとヤマメが混生して棲んでいます。
暑い夏もやっと終わり、山はすでに初秋に入り水も涼しさと清廉さを取り戻し、渓魚たちも冬に向けて盛んにエサを食べて身体の中に栄養分を蓄積する季節を迎えています。

渓魚たちは成魚も稚魚も、ロングキャストでナチュラルドリフトするドライフライに少し迷いながらも水しぶきを上げて果敢にアタックしてきます。
丹沢山域の釣りの期間は10月14日まで、そのあとは狩猟のシーズンに入ります。

今回、山で出会った動物はペアのニホンシカ2頭とカラフルなヤマカガシが1匹。山道や渓流沿いにはアケビ(ミツバアケビ)がたくさんの実をつけぶら下がっていました。また、サルナシ、オニグルミ、クマシデ、フサザクラ、コナラ、イロハカエデなどの木々も枝先に実/種をたくさん付けて、いかにも「実りの秋」らしさを見せていました。

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