木材供給と森林再生・木造建築2 … 建築設計・WanderVogel2014/03/06

森林の育成
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・・つづき・・・

1955年(昭和30年)に木材の輸入制限が撤廃される前までは、(今では信じられないでしょうが)日本だって国内で使われる木材はその全てを国内産だけでまかなっていたわけです。

でも制限がなくなり輸入関税がほぼ0になってしまうと、それ以降はずっと右肩下がりで一気に木材自給率が低下していきました。

2000年(平成12年)にはついに木材自給率は18%台にまで落ち込み、最低の自給率になっていました。

最近少し上昇に転じてきて26%(2012年度)程度にまで回復してきたと言いますが、最近の住宅メーカーの住宅建築は(木材以外の)新建材の使用量の増加に押されて(1軒あたりの)木材使用量が相対的に減ってきています。その影響もあって外材の輸入量自体が減っていて、そのことが自給率の数字上の上昇に影響していると言えなくもない。
その証拠に、国産材の生産量が増えているかというと、そういうわけではないですからね。

国の立てた「森林・林業再生プラン」を読むと、2020年までに木材自給率を50%まで引き上げるという「壮大な野望」を持っているようです。
木材生産量も現在の1,800万m3から4,000万m3~5,000万m3まで増産させたいという大きな目標を掲げています。現状を考えるとまさしく荒唐無稽な計画と言えなくもないが、方向性は間違ってはいないのだろうなぁ。
再生プランの立案者はどこまで本気なのかはわからんが…。

もうひとつ別の問題は、木造建築を設計出来る建築設計士の数が極端に少ないということと、きちんと木造住宅を扱える(一から建てることの出来る)大工さんの数も少ないということですね。

・・さらに つづく・・・

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