ヒメコウゾの紅い実 … 自然観察・WanderVogel2014/07/04

ヒメコウゾの紅い実
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この辺りでもよく見かける、ヒメコウゾ(姫楮) クワ科コウゾ属の落葉低木です。

写真は金沢八景の山で見つけたヒメコウゾの木ですが、葉の間から直径1cmくらいの鮮やかな橙紅色した熟した実(集合果)が見え隠れしています。

ヒメコウゾは古来から日本に自生していたもので、最初はこれを「コウゾ」と呼んでいたそうです。
ところが、和紙の原料としてヒメコウゾとカジノキの雑種(中国から渡来?)を栽培、品種改良して使われるようになると、そちらをコウゾと呼ぶようになり、わが国自生のコウゾの方をヒメコウゾと名づけ替えて区別をしたようです。

ヒメコウゾはクワ科だけあって、さすがに葉の変異が激しい。写真のように切れ込みのないきれいな(?)葉があるかと思えば、一方だけに切れ込みがある葉、複雑に切れ込んだ葉など、ひとつの枝にいろいろな葉の形状を見ることができます。
特に、幼木だとその傾向が顕著に現れます。

ヒメコウゾとコウゾ、カジノキはみなクワ科コウゾ属ですのでその形状もみな非常に良く似ていますが、ヒメコウゾは雌雄同株、コウゾ、カジノキは雌雄異株なので、春の花の咲く時期には何とか区別がつき易い。

ただし、雑種であるコウゾは時として雌雄異株と同株の2パターンがあるそうですから、そうなるとますます分かり難い。

ちなみに、美味しい実のなるイチジクもクワ科です。

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