海岸沿いの植物・ラセイタソウ … 三渓園・WanderVogel2014/07/27

ラセイタソウ
- -
何ということのない葉っぱに見える。名前はラセイタソウと言います。

海岸沿いの乾燥した崖地などに自生している植物です。
旧矢箆原家住宅の玄関正面の、むき出しになっている岩肌に取り付いて育っているのを見ることが出来ます。

今は海が埋め立てられてしまい、海岸線までずいぶん距離があるように思われますが、こういう海岸沿いで育つ植物を見ると、ここが以前は海に隣接していたことを思い起こさせてくれます。

葉っぱは厚く、葉の表面はちりめんじわ状のシワが出来ていて、葉の両面には短かい毛がたくさん生えています。
海岸の乾燥した厳しい環境を生き延びるために発達してきた結果、厚くて毛深い葉になったのだろうと想像出来ます。
種類はイラクサ科のカラムシ属。同じ種類のカラムシやヤブマオ、アカソなどといった植物も三渓園内では見ることが出来ます。

ラセイタソウ:別名はヤハズカラムシとか、ビロードカラムシ、ビロードソウなどと呼ばれます。

名前の由来は、ポルトガル語でラシャ(羅紗)という厚手の毛織物の生地があるが、その中で特に薄手の手触りの粗いものをラセイタ(羅背板)というのだそうだ。
このラセイタソウのちりめんじわ状の葉の表面の手触りの感触が、そのラセイタ(羅背板)に似ていることから名付けられました。

アクセスカウンター