箱根の山で見つけたキクラゲで原発事故を思う … 自然観察・WanderVogel2014/08/21

箱根のキクラゲ
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普段口にする身近なキノコといえば、シイタケ、シメジ、ナメコ、えのき茸、舞茸などだが、スーパーなどで売っているそのほとんど全てがキノコ工場生産品で、露地物は一部シイタケくらいか。

最近では天然物は(特に福島県や東北地方などでは)残留放射性物質のことがあって、素直に歓迎されないことが多い。
実際に採ることも販売することも出来ない地域はかなりの面積に及ぶし、自分で採って食べることもある意味、自己責任となっているくらいだ。(これは山菜も渓流魚も、海の魚でも同じこと。採取を禁止している地域は今でも広範囲に及んでいる。)

写真は箱根の山歩きで見かけた天然物のキクラゲ。
市場で売っている乾燥きくらげは国産自給率わずか2%で、輸入される乾燥きくらげの99%が中国産だといわれている。
中国製の食品は加工時の薬品漬けの実態などを考えると、口に入れるには何となくリスクを感じる。かといって、上記のように国産の天然物だからといって絶対安心かと言うと、いずれにせよ自己責任ということになる。

もろもろを考えると、「原発事故」の後遺症というか、今もなお大量の放射性物質を拡散し続けている福島第一原発の現実を考えると、この先何年も いや何十年も日本の国土を蝕み続けることになるんだろう。

ほんとうに原発というのは、とても高いリスクを背負っている施設なんだな、と言わざるを得ない。
そこまでの高いリスクを抱えても「原子力」の利用を捨てきれない要因は、たんに電力確保だけではないんだろうな。(そう考えなければどうしたって理屈に合わない。)

野山で見つけたキノコを見て、こんなことを考えずにはいられない日本の現状がとっても悲しい。

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