落ちたクヌギの枝とチョッキリ … 自然観察・WanderVogel2014/09/01

クヌギとチョッキリ
- -
昨日の自然観察会の下見で見つけたクヌギの枝。

道路の上や登山道の地面には、写真のようなクヌギやコナラの枝がたくさん落ちています。
スパッときれいに切り落とされた枝には、緑の葉と若いドングリが必ず付いています。

さて、いったいどうしたことでしょう?

実はチョッキリ虫のしわざです。
チョッキリは、ゾウムシ上科オトシブミ科チョッキリゾウムシ亜科に属する昆虫で、正確にはハイイロチョッキリと言います。

ゾウムシ特有の尖った口でドングリに穴を空けて卵をひとつ産み付けます。卵はドングリの中で孵って幼虫になり、ドングリの実を内側から食べて大きく育ちます。
その後、幼虫はドングリから這い出て、土の中にもぐって冬を越すことになります。翌年初夏にサナギになって羽化し、地上に出てきてチョッキリの成虫になると言うわけです。

卵を植え付けたドングリを枝ごと切り落とすのは、幼虫になってドングリから出た時にすぐに土中に入れるようにという親心というわけです。

また、普通に落下したドングリの実と違い、殻斗を持って枝に付いたままのドングリでは食べにくくて、動物たちも躊躇するでしょうから生き残る確率も高くなるのでしょう。

なんとも、自然界というのは良く出来ているものです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/09/01/7426421/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

アクセスカウンター