丹沢の野原で見つけたヌスビトハギ … 自然観察・WanderVogel2014/09/15

丹沢のヌスビトハギ
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丹沢の山麓の野原で見つけたヌスビトハギ。

ヌスビトハギ(盗人萩)は、マメ科ヌスビトハギ属の多年草で、いわゆる「引っ付きむし」のひとつです。

種が昔の泥棒の足袋の足跡に似ていることから名付けられたというが、泥棒が足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ている、ということらしい。

今どき足袋を履いて抜き足差し足で忍び込む泥棒もいないので、今どきの子供に話しをしても、その親でさえ足袋など履いたこともない世代だったりして、足袋自体を知らない子も多いので、今ひとつピンとこないのもうなずける。

小学生相手にブラジャーに似ているね、というのもどうかと思うのでサングラスの形に似ている種だね、と説明している。

この植物に限らず、命名した時には確かに的を得た名の付け方で、誰もが納得する命名だったのかもしれませんが、最近はそのいわれの元の姿や昔の習慣・風習などから説明しないと解ってもらえなくなってきてます。
どうしてもその分だけ、お話し(説明?)がクドくなってしまいますね。


wikipediaには、「ヌスビトハギは背丈は60~100cmになるが、その約半分は花穂である。茎は細くて硬く、株立ちになって立ち上がる。葉は互生で、ややまばらに葉をつける。葉は長い葉柄の先に三枚の小葉がつく三出複葉であるが、頂小葉だけにはっきりした柄があり、これは羽状複葉であることの証拠である。6~8mmの柄のある果実は、種子1個を含む節に分かれる節果で、この種では普通は二節からなる。個々の節は偏平で半円形、両者の間は大きくくびれ、また折れたように曲がるのが普通。上側は真っすぐで、下側に円形の膨らんだ側が位置する形は眼鏡のようでである。果実の側面には赤褐色の斑紋があることが多い。」と書かれているが、このまま説明したのでは面白みに欠ける固い話しになってしまう。


近くに良く似たフジカンゾウ(藤甘草)が咲いていました。
同じくマメ科ヌスビトハギ属の多年草で、花の形状も眼鏡型の実の形状などもそっくりです。生えている場所も環境も似通っているので、見分けるポイントは葉っぱの形状。
ヌスビトハギが三出複葉で、フジカンゾウが2~3対の奇数羽状複葉の葉を持ちます。

その他、マルバヌスビトハギやヤブハギ、帰化植物のアレチヌスビトハギなどは、同じように三出複葉の葉を持つ近似種ですが、これらは判別がちょっと難しい。

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