初秋の西丹沢渓流源流部フライフィッシング … FF・WanderVogel2014/09/16

西丹沢釣行
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9月の三連休最終日、西丹沢奥の渓流へFF(フライフィッシング)を兼ねて沢登り(沢歩き)に出かけた。
前回の渓流釣りが初春の5月末のことなので、3ヶ月半ぶりの沢歩き&釣行となる。

世附川支流大棚沢の支流バラシマ沢の源流に、要所小屋沢と呼ばれる沢があります。
山梨県との県境尾根上の大棚ノ頭と要所小屋ノ頭の間に源頭を持つ小沢です。
県境に沿って東海自然歩道が尾根上に通っています。設置以来適切に管理されていないこともあって、今では歩く人もあまりいない状態だが、西丹沢を尾根上にぐるっと回るコースになっている。


昨日はバラシマ沢源流の要所小屋沢を詰めて、沢の流れが枯れる地点まで遡行してみた。久しぶりの沢なので、ヘルメット持参で出掛けた。
もちろんフライロッドを持って行っているので、竿を出す出さないは別にしても釣り券(日券¥1,000)はあらかじめ購入していく。

西丹沢でも特に世附川流域は大雨が降るたびに荒れることで知られていて、行くたびに荒廃が進んでいることが解る。
土質に大きく関係していると思うのだが、山肌が非常にもろく崩れ易い性質がある。これも自然現象のひとつだと思えばしょうがないことなのだろう。

大雨で丹沢の山が崩れるたびに、戦後の植林政策とその後の森林の手入れ不足が取りざたされるが、そればかりが原因ではない。
丹沢山系(正式には丹沢山塊という)は関東の他の山地と生成の仕方が違い、もともと崩れ易い山なのです。


丹沢湖西端の浅瀬から世附川沿いに通る水の木林道をひたすら歩く。大棚沢の分岐からバラシマ林道に入り、切通峠へ向かって大棚沢をさかのぼる。途中、切通沢橋で大棚沢(切通沢)本沢とバラシマ沢に分かれ、バラシマ沢の源頭部を目指すことになる。このあたりが今日の入渓地点です。

バラシマ沢を遡行し、2つ目の小さな橋「バラシマ橋」(標高800m付近)上流で沢は2筋に分かれる。向かって右側(左岸側)が要所小屋沢になる。

ナメ沢や小滝が適度に続き、湿気を含んだ清廉な空気と、苔生して生気を感じる岩の重なりが、静寂な雰囲気を醸し出している。
危険な個所はあまりないのだが、鉄砲水で倒され流されたのか、倒木がところどころで沢をふさぐように横たわる。

標高930m付近で沢は一度伏せ流となるが、じきに水の流れは復活する。
完全に伏せってしまうのは標高960m付近から上だ。
大棚ノ頭の標高は1,268mだから、この上の300mは涸れ沢ということだろう。


伏せ流となる付近で、胴回り10m以上はあろうかというモミの巨木が立っていた。
周囲を威圧し神々しい雰囲気が漂っている。狭い沢からは高い巨木の頂点を見ることも出来ませんでした。

ちなみに、モミ属は、葉の先端が丸く小さく2裂していて、葉が枝につくところが吸盤状になっているところから、ツガやトウヒなどの似た木と区別することが出来ます。また、枝には葉が落ちたあとに円形の葉痕が残ります。周囲に落ちている枝を探して、葉っぱをルーペで見るとよく解ります。


渓魚は伏せ流地点まで遡っても山女魚オンリーで、今回はイワナの顔を見ることは出来なかった。

沢の水が途切れるあたりの止水にも近い溜まりで、小さなドライフライに23cm程度の元気のよい山女魚が掛かった。
こんなところにいるのか! と驚くほどに小さな水の落ち込みにジッと隠れて暮らしていたのだ。

写真を1枚撮り、静かにリリースした。
秋が深まり、良き伴侶を得て次に命をつなげてくれるのを祈って納竿とした。


PS.
昨日は3度もヘビ(1m程度のやや黒っぽい縞蛇でした)と出会った。
ヘビ嫌いの僕は、昔は10m先からでもその姿を見つけることが出来たのだが、最近は緊張感が無くなってきたのか全然気がつかなかった。3匹とも踏みそうになって、相手が驚いて逃げていくまで気がつかないと言う体たらく。
でも、マムシでなくて良かった。秋のマムシは、踏まれそうになると怒って噛み付きますから。

前の西丹沢FF:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/05/29/

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