神奈川 鳥獣被害対策研修会2 … 自然観察・WanderVogel2014/10/18

鳥獣被害対策研修会2
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先日夕方、2回目の神奈川県主催 鳥獣被害対策研修会に参加してきた。

前回は三浦半島の山上に借りている畑の被害との関連で、アライグマやタイワンリスの生態・捕獲方法などのレクチャーを受けてきたが、今回はテーマは(丹沢山塊の森林被害でも一番多い)ニホンジカの生態・被害の現状についてです。

丹沢の山に登っていると、どの山域を歩いてもシカと出会う。今やニホンジカはそれくらいポピュラーな動物になってしまいました。
でもその割に、ニホンジカに対してちゃんとした知識を持っていないことにあらためて気付かされた。

シカは日々何を食べているのか? シカは何が大好物なのか? ということも、何となく知っているようで、あらためて「では、何?」と聞かれると明確に回答出来ないものです。


春~夏の間は林床に生えているいわゆる下草が主食なのだ、と僕も思っていたのだが、意外に人が人為的に植えた土砂流出防止用の緑化工(根張りがよくて、環境適応にすぐれた、丈夫な草:いわゆる牧草)が好みで、これを主として食べているという報告はけっこう目からウロコでした。
確かに、食べ易いように美味しく品種改良された「牧草」は、ウシやヒツジだけでなくシカにもごちそうだろうからな。

また、秋から冬は大量に生えている冬でも緑々したササが主食のようで、ほとんどこの時期はササを主体に、ドングリや木の皮なども食べています。お腹が減ると忌避性植物でさえも食べると言いますから、そうなると植物も安心出来ませんね。

意外だったのは、秋にたくさん落葉する葉っぱもシカにとって好物なのだそうです。

「落ち葉」なんてバサバサしていてそんなに美味しい食べ物という感じがしないのだが、それは人間が思うことで、シカにとっては上から勝手に降ってくる大量の落ち葉は、それこそ超ラッキーな天からの贈り物で、労せず食べ物にありつける夢のようなご馳走に見えるのでしょう。これも意外な話しでした。

(まぁ、好物なのか仕方なく食べているのかはシカ本人でないと本当のところは解らないが、、、)


また、シカはどういうわけか知らないけど、「キノコ」も大好物のようです。
しかもどこのどの木にどんなキノコが毎年生えるのかを、ちゃんと覚えて把握しているというのです。
え~っ、本当かなぁ?とにわかに信じられない気もしますが、、研究者がちゃんと調査してそう言うのですから、根拠はあるのでしょう。

ですから、そのキノコの出る時期に合わせて、キノコの生える場所に向かってピンポイントに一直線に向かう、という話を聞いて、またまた驚きでした。

ということは、毒キノコと食べられるキノコを区別している? それともシカはキノコの毒にはあたらない?

知らないことがまだまだたくさんありますねぇ。


聞いてみると、やつらはそれこそ口に入るものは(石以外)何でもかんでも食べてしまう、ということなんですね!!

う〜ん、ニホンジカ 恐るべし

前回の研修会の様子:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/09/30/

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