面白い形のカミヤツデの花だが、外来植物なんです … 自然観察・WanderVogel2015/01/08

カミヤツデの花
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普段良く見かける日本のヤツデと違い、いかにも南国的で大陸的な大柄ないでたちのカミヤツデの花。

台湾・中国南部が原産のウコギ科の木。漢字では「紙八手」と書きます。
カミヤツデの茎の髄(ズイ)の部分を使って紙を作るのだそうです。その紙を「通草紙(つうそうし)」というのだそうで、別名「通草(つうそう)」とも呼ばれています。

ちょうど先端の丸いつぼみが開いて、小さな花が咲き始めました。
ヤツデ同様に、気温の下がったこの時期(12月~1月ごろ)に写真のような可愛らしい花を咲かせます。


英語ではライスペーパープラント(Rice-paper plant)というのだそうで、これは通草紙をライスペーパーと誤訳してしまったことからくる英語の勘違い命名なのだそうです。
ただ、長い間そう言い習わされてきたので、勘違いだと解った後でもずっとライスペーパープラントという名が今だに使われ続けているのだそうです。
考えてみればおかしいですよね。

このカミヤツデ、東京港野鳥公園で見つけたのですが、原産国が台湾や中国南部ということで解るように外来植物です。
その南国的な雰囲気から観葉植物として、庭木などで各地に広まったと言います。


神奈川県でも以前、湯河原や真鶴半島で大増殖しているのが見つかり、問題になったことがあります。
特に、群生するとその大きな葉が日光を遮り、下層部の下草類の成長を妨げ枯死してしまう、という危険性が指摘されています。

実は湯河原町でも真鶴半島を中心に大規模に駆逐したことがあるそうですが、また復活して群生を形成し、また駆逐する、ということを繰り返していると聴いています。

外来生物は植物でも動物でも昆虫でも、なかなかしぶといのです。一度はびこってしまうと、完全に駆逐しようとしてもそうそううまくは行かないものなのです。


外来種の全てがダメとは言わないが、また有害な!外来種の定義というのもなかなか難しいのだろうけど、日本古来の生態系が破壊される危険性の高いものは、やはり駆除していかないといけないのだと思いますね。

コメント

_ A.i ― 2015/01/08 22時39分59秒

ただ、街を歩いていても
少し樹木のこと知っていると愉しくなりますね。

_ nagao ― 2015/01/10 00時04分45秒

僕もまだ勉強不足ですが、だんだんわかってくると、木々と会話をしているような気持ちになって、町歩き、山歩きが楽しくなりますよね。

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