山歩きは、上ばかりでなく足元にも注意を払って … 山歩き・WanderVogel2015/04/08

大山のヤシャブシの果穂と雄花序
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山歩きをしている最中というのは開けた景色や遠くの山々、木々の花や芽吹きにばかり目がいってしまいますが、足元を見てみると、季節の草花に混じって、いろいろな(地味な)発見をすることがあります。

写真もそんな地味な発見の1枚です。
降り積もったヤシャブシの濡れ落ち葉の上に、ヤシャブシやハンノキの枯れた果穂(昨年の雌花序)が散らばっています。花粉を飛ばし終えたヤシャブシの黄色い雄花序もそれらに混じってたくさん落ちていました。

ヤシャブシはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木ですが、同じ仲間にはオオバヤシャブシ、ハンノキ、ヤマハンノキなどがあります。いずれも丹沢ではあちこちで自生していたり、崩落地などに植林されたりしていますので、ここではおなじみの木です。

ヤシャブシとハンノキは果穂の大きさがぜんぜん違いますので一目で解りますが、ヤシャブシとオオバヤシャブシの見分けは少しコツがいります。
オオバという名が付いていることから、比べると葉っぱが大きいのだと言うことは解りますが、葉っぱの出ていないこの時期はお手上げですし、個体差もあってなかなか決め手にはなりませんね。
でも、はっきりと見分ける方法があります。

雌花序と雄花序の付く順番(位置)に明確な違いがあるので、そこが見分けるポイントになります。
ヤシャブシは枝先に雄花序が付き、その下の雌花序が付きます。オオバヤシャブシはその逆で、枝先に雌花序が付き、雄花序はその下に付きます。
雄花序にも違いがあって、ヤシャブシの雄花序は無柄なのが特徴とされています。
(オオバヤシャブシやハンノキ類の雄花序は有柄)

落ち葉や木の小枝、枯れた実や種、剥がれ落ちた樹皮、散った花びらなどなど地面をよく見るといろいろな山の情報を入手することが出来ます。
野生動物の足跡とけもの道の跡、イノシシの掘り返した跡や動物の糞(ニホンジカ、キツネ、テン)など人がいなくなった後に、そこを歩き回る野生動物の痕跡も見てとれます。

天気に恵まれなかった日の山歩きでも、そういう目線で歩けばけっこう楽しいものです。
地味な発見:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2015/02/17/

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