面白い種子のカップ・越後妻有トリエンナーレ スナップ … 自然観察+Art・WanderVogel2015/08/28

オオウバユリのカップ
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新潟県十日町市で開催されている「越後妻有トリエンナーレ・大地の芸術祭」で面白い作品が出品されているのを見ました。
(作者が誰だったか、控えてくるのを忘れてしまいました。すまん)

オオウバユリの種子(翼果)をたくさん使って作られたカップ。
脇に付けられた解説書きにはオオバユリの種子、と書かれていましたが、オオウバユリ・大姥百合のことだと思います。(違っていたら、すまん)

オオウバユリはその名の通り大型のウバユリのことで、高さは1m以上にもなります。
その辺りでも、道端にこれが咲いているのを何度か見ましたから割りとポピュラーに見られるのでしょうね。
背の高い茎の上の方に、かたまっていくつも付ける緑白色の大型のユリの花は離れたところからでもけっこう目立ちます。

秋に立ち枯れて、薄茶色の卵形の実をいくつも付けた姿というのもかなり特徴的です。
その卵形した実の中には、この種子(翼果)がびっしりと入っています。
卵形の実はそのうちにパカッと二つに割れ、飛び出してきた種子は張り出した翼を使って風に乗って、遠くへ運ばれていきます。


このカップ自体は実用性のあるものではありませんが、種子の形状と種子の周りの透過性のある膜の重なり具合が面白い。

この他にも色とりどりに変化する葉っぱであるとか新芽であるとか、枯れた果穂であるとか、山の中で良く見かけるあたりまえにそのへんで手に入る自然のものをモチーフにして、いろいろな作品を作っていました。それぞれみな目の付けどころが面白い作品に仕上がっていました。

出来上がったものを見ると、誰にでも作れそうに思えますが(実際に作れるでしょうが)、その発想はなかなか出来るものではないですね。

むかし世田谷美術館で見た ANDY GOLDWORTHYの作品を何となく思い出しました。

アンディー・ゴールドワージーは自然の草や葉っぱ、木の枝、石ころ、池に張った氷などを使って大自然の中でインスタレーションを行なう偉大な芸術家ですが、ふだん何げなく見ているものが、芸術家の発想を通すとこんなにも新鮮なものに生まれ変わるものかとビックリしたことがあります。

そんなことをちょっと思い出させてくれた「小品」たちでした。

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