昆虫には決まった食草や食樹があります … 自然観察・WanderVogel2016/05/19

クズの葉の上のコミスジ
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昆虫にはそれぞれ決まった食草・食樹というのがあります。

良く知られているところでは、アゲハチョウの仲間はミカン科の樹に卵を産み、幼虫はその葉を食べて育ちます。
といってもすべてのアゲハがミカン科を食樹としているかというと、決してそうでもなくて、キアゲハなどはセリ科のセリやニンジンやミツバを食草としていますし、アオスジアゲハはクスノキ科のクスノキやタブノキ、シロダモなどを食樹としています。
春の蝶でお馴染みのモンシロチョウの幼虫は、キャベツの葉を食い荒らしますし、モンキチョウの幼虫はシロツメクサやレンゲソウを専門に食べて育ちます。

というように、けっこう昆虫は極度の偏食といえます。それだけ、植物との結びつきが強いと言うことですね。
その植物が姿を消してしまうとそれに依存している昆虫類も生きてはいられないと言うことです。

写真のタテハチョウ科のコミスジという蝶は、マメ科のクズやフジ、ハリエンジュ(ニセアカシア)などを食草としています。
この写真を撮った時もクズの葉に留まっていました。
クズと言えば「コフキゾウムシ」のクズの葉の縁に出来る食べ跡が特徴的ですが、コミスジの幼虫の方はもっと食欲旺盛で、主脈を残してあとはきれいに食べ尽してしまいます。

もっとも、食べられるクズの方はその何倍も繁殖力が旺盛ですので、いくら食べても減ることはありませんけどね。

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