変わった形の実を付けたツル性のイケマ … 自然観察・WanderVogel2016/10/14

イケマの実
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丹沢・大山の秋の木の実シリーズ:イケマの変わった形の果実(中に種子がびっしりと入っています)

イケマはガガイモの仲間で、同じくキョウチクトウ科のツル性植物です。

キョウチクトウ(夾竹桃)の毒は結構知られていますが、キョウチクトウ科のイケマにも強い毒性があって、注意が必要です。
ツルや葉を切ると白い乳液が出てきますが、ヘタに触るとかぶれます。
葉にも茎にも根にも強い毒性を持ち、特に根にはアルカロイド系の強い毒を多く貯えていると言われていて、かなり危険な植物のひとつです。


初夏に咲く花はホントに小さいのに、果実はビックリするくらい大きいので、イメージ的に花と実が結びつきません。
大山の山頂付近(上社)には中高木の樹木に絡み付いて、繁殖しているイケマをたくさん見かけることが出来ます。

青い実はいずれ茶色く色付きカラカラに乾いて裂け、中から長い毛を付けたたくさんの種子が飛び出し風に乗って飛んで行きます。

オオバウマノスズクサとジャコウアゲハの関係と同じように、イケマはアサギマダラと関係を持ちます。
アサギマダラの幼虫は毒のある葉を食べ、身体の中に毒素を貯えて外敵(鳥など)から自分の身を防衛します。

自然界の不思議な関係がここにもありました。

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