テンナンショウ(天南星)の青い実 … 自然観察・WanderVogel2016/10/17

テンナンショウの青い実
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丹沢・大山の登山道で見かけたまだ青い実のテンナンショウの仲間

テンナンショウ属の植物は日本には30種以上の種類があって、厳密な分類が大変難しいと言われている植物です。
代表的はものには、マムシグサなどがありますが、山を歩いていて正確に特定するのはなかなか困難で、森林探訪での説明でも「テンナンショウの仲間」という言い方で統一しています。
形状に特徴があって解りやすいもの、ウラシマソウやユキモチソウ、ムサシアブミなどに限っては名前を特定して説明しますが、他はなかなか難しいものです。

サトイモ科に属するテンナンショウですが、全草有毒です。特にその根(球根)には強い毒があることが知られています。
いちおう雌雄異株の植物で、開花時期に山を歩くと雄の花と雌の花の両方の花を見ることがありますが、よく見ないとその区別も微妙です。
面白いのは、成長するにしたがって、雄から雌に性転換して種を付けることがあります。
かなり変わった性質を持つ植物です。


毒があることから、さすがに鹿も敬遠しているのか、鹿が食べ尽して丸坊主になってしまった斜面などでも結構残っているものです。
ただ、イノシシが地面を掘り返したところなどでは見かけないので、イノシシはけっこう食べているのではないかな、とも思ってしまいます。
食べたあとにお腹をこわしているのかもしれませんけど・・・

今は青い実ですが、秋も深まると真っ赤に色付きます。

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