来週日曜日の森林探訪の下見に行ってきました … 自然観察・森林インストラクター2016/11/13

カマツカの赤い実
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今日は来週日曜日に行なわれる秋の丹沢・森林探訪の下見に行ってきました。

天気も上々で、素晴らしい山歩きになりました。
山はすっかり秋の装いを感じます。
赤い実、黄色い実、黒い実、様々な色の果実が実っています。
来週の日曜日本番も、今日のような良い天気を願うばかりです。

写真はカマツカの赤い実。

可愛らしいキハダの冬芽・葉柄内芽 … 自然観察・森林インストラクター2016/11/14

キハダの冬芽
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昨日は森林探訪の下見という主目的もありましたが、個人的には冬芽観察でも十分に楽しめました。

植物は夏の終わりことから、来年の芽吹きに向けた準備を静かに進めています。
落葉広葉樹たちは秋の終わりから冬にかけて、役目を終えた葉っぱを次々に落としていきます。
この時期になってはじめて、僕たちの目に来春芽吹く新しい芽「冬芽」を見せてくれる木があります。

一口に冬芽と言っても、いろいろなパターンや形状、保護のされ方があります。
新芽を芽鱗(がりん)と呼ばれる硬い鎧で覆って武装している木もあれば、寒さに負けないようにフワフワの毛皮を外側にまとっているものもいます。
また、冬芽のひとつがダメになってももう一つの芽が、、と保険を掛けている堅実派の木もいます。


キハダの場合は、葉の付いている葉柄の中に新芽を隠し、落葉するギリギリまで大事に守っています。
羽状複葉の葉が枝からポロリと落ちると、写真のように中から冬芽が現れます。
葉柄の中に冬芽が隠されているので、これを「葉柄内芽 ようへいないが」と言います。

キハダは沢沿いの陽当たりの良い斜面などで多く見られ、丹沢周辺でもわりと良く目につきます。
名前は、樹の表皮を剥ぐと真っ黄色の内皮が下から現れることに由来します。
この鮮やかな黄色の樹皮(内皮)は漢方で「黄柏 おうばく」と呼ばれ、胃腸薬などの薬として利用されています。

キハダの落葉は始まったばかりです。
来週の日曜日でも葉と冬芽の両方を見ることが出来るでしょう。

杉林で妖しく光るスッポンタケ・キノコ萌え … 自然観察・WanderVogel2016/11/15

丹沢のスッポンタケ
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山歩きでキノコを愛でる
丹沢・ヤビツ峠の杉林の林床で木漏れ日を受けて妖しく光るスッポンタケ。

アミガサタケにも似ていますが、同じ仲間のスッポンタケです。
写真には写っていませんが、手前には小さな卵のような形状の幼菌も見られました。
キノコ自体は一日で溶けるように消えてしまうのだそうです。

調べてみると、食べられなくはないが、独特の臭い(悪臭)が抜けずあまり美味しくない、と書かれています。

学名の Phallus impudicus は、「恥知らずな男根」という意味だそうで、学名自体からしてかなり妖しい!

まるで砂糖菓子のような小さなキノコ … 自然観察・WanderVogel2016/11/16

林床の紅いキノコ
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「横浜自然観察の森」 雑木林の林床で見つけた小さな赤いキノコ

雨が降ると地中からニョキニョキ出てくるキノコたち。ほとんどは1日~数日間で消滅してしまう、、、不思議なものだ。

子孫を延ばすのに何に依存しているのか、小さいながらも派手な色で盛んにアピールしている。
この色にもあるいは臭いにも、彼らとしては何かしらちゃんとした理由があるのだろう。

それを、キノコに直に聞いてみたいものだ。

アワブキの温かそうなミトンのような冬芽 … 自然観察・WanderVogel2016/11/17

アワブキの冬芽
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陽の当たる低山の山中で見つけた、温かそうなアワブキのミトン

手を差し出すような形状をしたアワブキの冬芽。
まるで毛糸のミトンを付けているようで、見ただけでも温かそうな感じがします。

冬芽の姿・形、質感も木々によって様々です。

今日は玉ねぎの苗を植えました・山上の畑 … 畑仕事・WanderVogel2016/11/18

ヤマノイモのムカゴ
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今月2度目の畑仕事、どうしても定期的にきちんと畑に出られないので、いつもヤキモキします。
今日やっと時間を作って、午前中に畑に出て玉ねぎの苗を一列植えてきました。

他の冬野菜(ダイコンやカブ、グリーンピース、長ネギなど)を植えたのが遅かったので、今日は何も収穫するものがありません。
周りの畑は時節をみながらきちんと作業をされているので、すでにダイコンなど収穫時をむかえている野菜もあります。
う~ん、悔しいなぁ。

替わりと言っては何ですが、畑の周りに広がる山に分け入って、ヤマノイモのムカゴ取りを1時間ほどしてきました。
わりと大きめのムカゴがたくさん採れました。野趣があるので人によって好き嫌いはあると思いますが、僕はこれが大好きです。

今日はこれで良しとしましょう!

畑脇の色鮮やかなノブドウ(野葡萄)の実 … 自然観察・WanderVogel2016/11/19

ノブドウの実
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昨日の畑仕事、畑脇の木にノブドウが絡み付いています。

あらかた野鳥に食べられているようですが、鮮やかな蒼い実が残っていました。
虫が卵を産み付けた「虫こぶ」なのかもしれません。ノブドウは他のブドウと違って食べることは出来ません。ただ眺めるだけです。
この実を果実酒に利用するような話しも聴きますが、かなりの確率で虫こぶ化しているような気がして、僕はちょっと考えてしまいます。

まあ、マタタビ酒はマタタビの実に寄生した虫こぶを使って造ると言いますから、これもあまり気にしなくても良いのかもしれませんけどね、、、

葉っぱを乾燥させてお茶にすることも聴いたことがありますが、元は民間薬として利用していたといいますから、なにかしら効能があるのでしょう。

ノブドウは、山中というよりは平地・里山の陽当たりのようところでよく見かけます。

丹沢・森林探訪本番は快晴で気持ち良かったぁ〜 … 自然観察・森林インストラクター2016/11/20

ゲンノショウコの弾けた実
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本日(11/20)は、「ヤビツ峠周辺の登山道を歩こう」森林探訪の本番。

昨日は雨が降り、明日も雨予報の中、タイミング良く今日だけは晴れ予報で、しかも快晴!・小春日和で少し汗ばむほどの絶好の山歩き日和となりました。
このところに冷え込みで、この一週間で落葉も進んでしまい、ヤビツ峠周辺では紅葉もすでに終わりをむかえていました。

秦野駅北口のヤビツ峠行きのバス停は朝7時からすでに長蛇の列が出来ていました。
森林探訪の一般参加者の数も70名を越えているので、上手く時間通りにみなヤビツ行きのバスに乗れるのか心配しましたが、増発便が次々に出ていたこともあって、混乱無く集合場所であるヤビツ峠バス停に全員時間通りに集まることが出来ました。ホッとしました。

ヤビツ峠から岳ノ台、菩提峠、再びヤビツ峠に戻り、柏木林道を下って蓑毛まで、暖かな陽射しを浴びながら楽しく山歩きをすることが出来ました。
ヤビツ峠から下ではまだ紅葉が残っていて、かろうじてきれいな紅葉・黄葉を楽しむことが出来て、みなさん満足していました。

今日は最高の晩秋の低山歩きになりました!
さて、次はヒマラヤです。

ヒマラヤからの現地報告・タトパニの温泉 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/11/21

タマンヘリテイジmap
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昨日、カトマンズにあるトレッキングのエージェントからmailが入ってました。

昨年春のネパール大地震の影響で枯渇してしまっていたタトパニ温泉は現段階でも復帰せず、温泉が出ていないとのことでした。
それまでは未確認の情報ではありましたが、温泉が復活したと言う話しが出ていたので、僕の予定したルートでは、ChilimeからTatopaniに寄って温泉を満喫した後にNagthaliに向かうつもりでした。
う~ん、タトパニはまだ復帰ならずでしたか、、、というか、地震で泉脈が変わってしまったのかもしれませんねぇ。


以前、カトマンズの書店で購入した地図(写真)で、Chilime~Tatopani間の途中にあるGonggangという集落の上に温泉マークが記されています。
先日その近くを歩いた別のガイドからの話しでは、どうもそこの温泉はかろうじて入れるようだ、と言うのです。

ですが、昨日のmailの中では「利用は可能なのですが、上から岩が落ちてきそうな非常に危険な場所で、入るのをためらうような感じ」というコメント付きでした。
ただ、現地の人は入っているようだ、とも記されていました。

現地に行ってから現場を見るなり村人に聞くなりして臨機応変に考えよう、と返信しましたが、(雪を見ながらになるのかどうか解りませんが)日本人にとって「旅」と「温泉」は切り離せませんよねぇ、やっぱり。
特に、冬の山旅なんですから、なおさらですよね、、、


Gonggang近くの温泉に立ち寄ったとしても、少しトラバースしてから直登すれば、Tatopani村をショートカットしてNagthaliに入れるので、時間的には余裕がうまれるのではないかとも考えていますが、どうなんだろう? まあ、そのへんは臨機応変に。
しかし何と言っても大きな問題は、お昼ご飯ですよ。。。
そのルートだと、道中、まったく集落もバッティも無さそうです。

食事だけは「出たとこ勝負」とはいきませんからね。お腹が空くと僕は全然動けませんから、、、

また、ネパールでは、紅葉の楽しみはあまりなく、今の季節だと場所によって、ヒマラヤ桜が咲いているのを見ることが出来るかもしれないということですので、植物観察のついでに、それにも期待しています。
 

*ちなみに、Tatopaniという地名は直訳すると「温泉」という意味で、ネパール国内に同じ名の村がいくつもあります。ポカラ西方のダウラギリの裾野を流れるカリガンダキ川沿いにも、コダリ国境近くにも同様の名の村・温泉があります。
ここでいうTatopaniは、カトマンズの北方、チベットの山から流れてくるトリスリ川上流のボテ・コシ川の支流チリメ・コーラ右岸、標高2600mの斜面上に位置する村のことです。

横浜の運動公園でも、紅葉真っ盛りでした … 自然観察・WanderVogel2016/11/22

モミジバフウの紅葉
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今日の仕事(木造住宅の施工検査)、天気が良かったので車で出かけました。

駐車場近くにある大きな運動公園内に、大きなモミジバフウの木が何本か植えられています。
モミジバフウは葉っぱがカエデ(モミジ)に似ていますが、カエデ科ではなく、マンサク科フウ属の樹木です。
漢字で書くと「楓」と書きますので、カエデなのかと思いきやそうではなく、読み方も「楓・フウ」と読みます。
公園内のモミジバフウはみなすっかり紅葉していて、黄色から紅色に移り変わるグラデーションが美しい。

1枚の葉の中にも、緑色(クロロフィル)の部分、黄色い(カロチロイド)部分、オレンジから紅色(アントシアニン)に変わっていく部分、と、色のグラデーションのすべて詰まっているようで見ていて飽きません。
美しく色変わりしていく1枚の葉を記念にもらって帰ります。

濃い青空をバックに、燃えるような紅葉がほんとに美しかったです。

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