ヒマラヤの山から戻ってきました … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/05

ゴサインクンドとガネーシュヒマール
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今日(12/5)、ヒマラヤの麓・カトマンズから戻ってきました。

強行軍というわけではなかったのですが、行きと帰りの飛行機の乗り継ぎはなかなかハードでした。
ということで、今夜は疲れてしまい、blogを書く気力も無いほどです。
で、写真を一枚。
今回の最高標高点(ラウナビナヤク・パス:4,610m)に行った時に撮った一枚です。
神秘的な湖は、シヴァ神の聖地でもあるゴサインクンドです。

荒涼としたゴツゴツした岩の尾根の向こうには、白く輝く、ガネーシュ・ヒマール、マナスル、ヒマルチュリ、などがくっきりと見えています。
素晴らしい光景が毎日見られました。

ネパールの山での食事・ダルバート … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/06

ネパールの定食・ダルバート
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ネパールでのトレッキング中の食事はダルバート(あるいは、ダルバート・タルカリとも言います)が主食です。

ダルバートはいわゆる「定食」で、ダルとは豆(ダル)スープのことで、バートとはご飯のことです。
ダルはカトマンズや街道の食堂ではレンズ豆を使うことが多いようですが、山に入るといろいろな豆で作られます。ですので、味もさまざまです。
日本で言うところの「みそ汁」にあたります。

ご飯は長粒米で、一時日本でもあちこちで目にした「タイ米」のようなお米を使います。
青菜のような付け合わせは「サーグ」と呼ばれるもので、ここではイラクサの新芽の炒め物でした。
イラクサは、日本で見るものよりももっとイライラしたトゲがたくさんあるいかにも危険そうな雑草です。道端や畑脇にいっぱい生えています。
よく見ると上の柔らかな部分はみな刈られていますので、これがほぼ日常的に使われていることが解ります。

お皿の右半分に乗っているのは、ジャガイモとニンジンとウリを煮たものです。「タルカリ」と呼ばれるもので、いわゆる「おかず」に当たります。
ちょっと気の効いたバッティ(食堂・宿)ですと、これに肉料理(鶏肉やマトンの肉を煮たもの)が一品付くこともあります。
アチャールと言う「漬け物」が付くこともありますし、薬味としてとうがらしが数本付くこともあります。

山の宿での食事はこのダルバートの他にも、外人トレッカー向けにピザだとかマカロニだとかといった料理名がメニューには書かれていますが、総じて想像していたものとまるでかけ離れたしろものが出て来るので、頼まないほうが無難です。
また、11月末〜12月初めのシーズンオフの期間には、ダルバート以外のものをオーダーするととてつもなく時間が掛かり、ガイドやポーターがダルバートを食べ終わっても、まだ食事にありつけないということになりますので、要注意です。

特に今回のように、シーズン中でもほとんど外国人トレッカーのいない地域を回っていると、この傾向は顕著です。
今回も、村に泊っている外国人は僕一人、というケースが多かったので、ガイドらと同じ「ダルバート」を注文するのが一番無難ということになりました。


ネパールの人は、これを全部混ぜ込んで手で食べます。もちろんガイドたちも当然手で食べています。
僕はあまり一緒くたにして食べるのは苦手なので、ご飯、タルカリ、ダル、サーグ、ご飯、というように日本流の食べ方でスプーンで食べますけど。

ガイドたちは、朝はチャパティとお茶だけですが、お昼と夕食にはこのダルバートを2杯ずつ毎食食べていました。
というか、これ以外食べることはありませんでした。毎日飽きること無くこの繰り返しです。

聞けば、カトマンズの自宅に帰っても食事内容は変わらず、毎日昼と夜はダルバートだそうです。

朝日を浴びたランタンリルン・ランタンⅡ峰 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/08

Langtang Lirung
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今回のトレッキングの目標のひとつでもある、名峰ランタンリルン
写真は、Gosainkund山脈の尾根上にあるLaurebina(3,900m)というところから撮ったランタンリルン(南東面に朝日が当たっています)の姿。

ランタンリルンは、標高こそ7,225mと、目に入ってくる8,000mオーバーの山に比べると低いものの、その山容の美しさは引けをとるものではない。
まったく素晴らしい山です! この山を見るのは前回に次いで二度目なのだが、何度見ても良いなぁ。
実際には、LangtangⅡ峰(6,561m)、Langtang Lirung(7,225m)、Kimshung(6,745m)という3つのピークが集まった山です。

ランタンリルンの下の谷は、昨年のネパール地震で大きな被害を受けたランタン渓谷です。
地震で壊滅したランタン村はこの山の麓にありました。
今回のトレッキングではランタン方面へは行きませんでしたが、少し離れた村でも崩れた家や崩壊した山肌などを多く目にしました。

変わらないのは、山の姿です。

一昨年の地震の被害・ナグタリ村のゴンパ … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/09

ナグタリ村の倒壊したゴンパ
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一昨年のネパール地震で大きな被害のあったランタン一帯(Langtang Valley)ですが、川(Bhote Koshi River)を挟んだ西側の山麓一帯でもやはりかなりの被害が出ていたようでした。
そこはthamag(タマン族)の人々が暮らす、独特の文化の残っている地域(Tamang Heritage Area)で、事前の情報では地震の被害が比較的小さかったエリア、と聴いていたのですが、実際に歩いてみるとそうでもありませんでした。

エリア内のいろいろな村を巡りながら歩いていると、目に付く家屋で被害の無かったものは皆無で、ほぼ全ての民家の屋根が倒壊・崩落していました。
地震から1年半以上が経った現在でも、応急修理がなされているものはそのうちの約半数程度、というのが印象です。
しかも、伝統的な屋根(スレート石屋根や板葺き屋根)での修復はまったく見られず、波形トタン板による応急修理がほとんどです。

この地域の民家の建て方には2つのパターンがあって、木造(柱梁工法)で造られているものと、石積みの壁に木造の床や屋根を載せたものがあります。
また、細かい彫刻を施した飾り窓や柱頭飾りなども、この村の独特の建築文化を象徴しています。

木造の場合は、屋根も「くれ板葺き」で造られ、葺いてある木の板が飛ばないように、上に石が載せられています。日本の昔の民家に良く似ています。
石積みの壁の上に木造の梁・垂木で屋根下地を組んだ民家の場合は、薄く裂かれたスレート石で屋根が葺かれているものが多く見られます。これも石の産地を持つ地方の日本の民家でも見られる手法です。
いずれにしても、みな地元で容易に手に入る素材で造られています。

村のあちこちには応急修理さえままならず、打ち捨てられている家屋も多く見られ、大切な村のゴンパ(チベット仏教の僧院)でさえ未だに手が付けられずに仏像が野ざらしの状態にあったりしています。

この辺りの村は、古くはチベット・中国との交易で栄えた地域だったと言います(Bhote Koshi川沿いの道を遡ると、チベットはすぐそこです)が、新しく観光産業(トレッキング)にも力を入れ始めた矢先のあの大地震です。目玉である静かな村の装いや伝統的な村の佇まい、建築文化、といったものが失われてしまったというのは何としても残念なことです。

とは言え、こうした村々では、まずは倒壊した宿泊施設(ロッジや山小屋レベルのものではありますが)の修復や新築をする姿も多く見られました。

独特の佇まいを見せていた村のイメージは少し失われてしまいましたが、ナグタリ(Nagthali)村から見る壮大なヒマラヤの山々の姿は昔も今も変わりません。

標高4,000mに広がるシャクナゲとヒマラヤゴヨウの森 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/10

ヒマラヤ・シラビソとシャクナゲの森
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ヒマラヤの森林限界は4,000m以上と言われていますので(日本の森林限界はおよそ1,500m~2.500m付近)、3,500mを越えた村の周りでも普通に深い森が広がっています。

今回行ったところでは、シラビソ、コメツガ、カラマツ、シャクナゲ、アセビといった日本でもお馴染みの樹木もたくさん見られました。
それらに混じって、ヒマラヤゴヨウ、ヒマラヤマツ、といったヒマラヤらしい?樹木が生えていました。どちらも大きな松ぼっくりを枝先にぶら下げています。
ヒマラヤゴヨウの松ぼっくりは長さが30cmもあり、ヒマラヤマツの松ぼっくりは大きさが赤ん坊の頭ほどもあります。


青空と雪をかぶったヒマラヤの山をバックに、ヒマラヤザクラが満開でした。
ヒマラヤザクラは冬に花を咲かせます。


低山(といっても、ヒマラヤでは標高2,000m~2,500m程度を言うのですが、)の森の中を歩いていると、まるで日本の秋の山を歩いているような錯覚に襲われます。
上に書いたシャクナゲ、アセビをはじめ、紅葉したヤマハゼやミツバカエデ、黄金色に色付いたツツジの葉など多く目にしました。

また、ガマズミの紅葉と赤い実、ツルウメモドキの黄色と赤の実、ツルリンドウの赤い実など日本の秋を代表するような果実や、黄葉したイタヤカエデのような木もあったりして、ネパールの山には日本の山のような紅葉はない、と聞いていたのにそうでもないなぁ、というのが今回の印象でした。


ヒマラヤには何度も来ていますが、荒涼とした森林限界から上(標高4,000m以上)の世界の印象が強くて、低山歩きをじっくりと楽しんだのは今回がはじめてかもしれません。

標高2,000mの森に咲くロクティ(ジンチョウゲ)の花 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/11

ロクティ・ジンチョウゲの花
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ネパールの標高2,000m以上の高地に自生するジンチョウゲ(ネパール名:ロクティ)が花を咲かせていました。

日本と同じように、2月から3月ころに花を咲かせるはずなのですが、トレッキングに行った12月にすでに白い花を咲かせていた幼木がありました。
3年ほどで成木となり、2~3mにまで成長するといいます。成木の樹皮はネパール和紙(ロクタ ペーパー)の原料になります。

日本では和紙の原料としては、ガンピやミツマタ(どちらもジンチョウゲ科)が知られていますが、ミツマタなどは原産がヒマラヤ山地だと言われていますので、何だか親しみ深いものがあります。

ネパール土産?トレッキングで拾った松ぼっくりたち … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/12

ヒマラヤの松ぼっくりたち
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ネパールのトレッキングではこれといってお土産のようなものはありませんが、山道で拾ってザックの片隅に忍ばせて持って帰ってきた松ぼっくりくらいでしょうか。

写真では大きさが解りにくいと思いますが、中央上にある細長い松ぼっくりの長さが約25cmありますので、日本のものと比べるとみなそれぞれに大きいことが解りますね。
ヒマラヤマツ(下の丸いもの)、ヒマラヤゴヨウ(細長いもの)、カラマツ(右上のもの)、コメツガ(中央右の小さいもの)、の松ぼっくりたちです。
ドングリもありますが、まだ種類を特定出来ていません。左端の黄色い実はセンダンの実です。

カトマンズのタメルやジョッチェンの街角には、ネパール・チベットのお土産品店が軒を連ねていますが、最近あまり興味が湧かなくなっていて、今回も覗くことはありませんでした。

歳のせいもあるのかもしれないが、店に並ぶお土産物よりも、こういった自然に落ちているものの方が断然面白い、ということでしょうね。

北鎌倉・円覚寺前のイロハモミジの紅葉 … 自然観察・WanderVogel2016/12/13

北鎌倉・円覚寺の紅葉
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先日、検査の仕事で、北鎌倉に出かけてきました。

自宅から北鎌倉までは1回乗換えで数駅と近いのですが、何か機会がないとなかなか出掛けないということもあって、久しぶりの鎌倉でした。
JR北鎌倉の駅を出るとすぐに、写真の瑞鹿山・円覚寺の正門があります。
円覚寺は国宝に指定されている舎利殿や洪鐘などをはじめ、多くの文化財指定の建物を存した古都鎌倉を代表するお寺です。

正門前に植えられたイロハモミジの紅葉がそれはそれは見事で、廻りを紅色に染めててしまうのではないか、と思えるほどの艶かしい紅葉でした。
平日のお昼時という時間帯にも関わらず、北鎌倉は紅葉目当ての多くの観光客で賑わっていました。

今回のネパールトレッキングのまとめ・その1 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/14

laurebinayak passにて
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ネパールのトレッキングから戻ってきて、溜まっていた仕事に追われてなかなか整理が始められなかったが、やっと少しずつ整理する時間が取れました。

まずは手始めに、国内の山行memoと同じ要領で、今回歩いたコースをまとめてみました。
一覧にすると素っ気なくて面白くもなんともないのですが、備忘録memoとして。

2016 nepal trekkingのスケジュール(時間はローカルタイム、mは標高)

11/24(木)20:00 自宅を出る、21:00 羽田空港着、預ける荷物を計ってみると意外に重く、22kgもあった。

11/25(金)
搭乗 00:10、離陸 00:54、東京/羽田空港出発 TG661便(ボーイング747-300)
同日 05:10 バンコク/スワンナプーム国際空港到着 (トランジット ウェイティング)
同日 10:45 バンコク/スワンナプーム国際空港出発 TG319便(ボーイング777-200ER)
同日 12:45 カトマンドゥ(トリブヴァン国際空港)到着、1時間半ほどかけて、visa取得と入国審査、荷物の受け取りを終わらせて、14:30 空港の外へ出る。
カトマンドゥ kathmandu(1300m) 泊り(タメルにあるカトマンズエコ ホテルにチェックイン)

11/26(土)トレッキング1日目 乗合ジープ移動:7時間
カトマンドゥ kathmandu(1300 m) → シャブル syabru(1460m) → チリメ chilime(1762m) 泊り

11/27(日)トレッキング2日目:trekking:6時間
チリメ chilime(1762m) → (近くの温泉) → (旧)タトパニ村 tatopani(2607m) 泊り

11/28(月)トレッキング3日目:trekking:3時間
(旧)タトパニ村 tatopani(2607m) → ナグタリ nagthali(3165m) 泊り

11/29(火)トレッキング4日目:trekking:8時間 (一気に1700m下り、ドウドコシ川を渡り、対岸を750m登る)
ナグタリ nagthali(3165m) → トゥマン thuman(2338m) → シャブル ベシ syabru besi(1460m) → トゥルー シャブル thulo syabru(2210m) 泊り

11/30(水) トレッキング5日目:trekking:7.5時間 (一気に1720m登る)
トゥルーシャブル thulo syabru(2210m) → チャランパティ chyolangpathi(3584m) → ラウルビナ laurebina(3930m) 泊り

12/01(木) トレッキング6日目:trekking:7時間(ラウルビナヤク パス往復)
ラウルビナ laurebina(3930m) → ゴサインクンド gosainkund(4380m) /ラウルビナヤク パス (峠) laurebinayak pass(4610m) 往復→ ラウルビナ laurebina(3930m) 泊り

12/02(金) トレッキング7日目:trekking:5時間45分
ラウルビナ laurebina(3900m) → シンゴンパ shin gompa(3350m) → ドゥンチェ dhunche(1950m) 泊り

12/03(土) トレッキング8日目:ローカルバス移動:7時間
ドゥンチェ dhunche(1950m) → カトマンドゥ kathmandu(1300m) 泊り

12/04(日) 午前中は市内観光をして、12:00 トリブバン国際空港到着、預ける荷物を計ると18kgで、約4kg分減った計算になる。
搭乗 13:55、離陸14:20 カトマンズ/トリブバン国際空港出発 TG320便(ボーイング777-200ER)
同日 18:30 バンコク/スワンナプーム国際空港到着(トランジット ウェイティング)
同日 22:30 バンコク/スワンナプーム国際空港出発 TG640便(ボーイング747-300)機中泊

12/05(月)06:15 東京/成田国際空港到着、JRと京急線を乗り継いで、午前中に自宅に帰り着く。


写真は、今回の最高標高地点・ラウナビナヤク・パス(標高4,610mの峠)で、ガイドのミンさんと一緒に撮った一枚。
撮影日は12/1の正午、外気温は+5℃程度、強風が吹き荒れていた。撮影者はポーターのミランくん。
後ろの岩山は、ゴサインクンドからヘランブーの盆地へと続く山脈の一部。

今回も高度障害などまったく感じること無く、健康そのものの日々を過ごせました。

冬に満開を迎えるヒマラヤザクラの花 … Nepal Trekking・WanderVogel2016/12/15

ヒマラヤザクラ
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ネパールの高地に咲くヒマラヤザクラは冬に満開を迎えます。

ヒマラヤザクラは日本のヤマザクラやオオシマザクラと同じように、花の開花と一緒に葉も開いてきます。
若葉の香りを確かめてこなかったのが今となっては悔やまれますが、オオシマザクラに近いのであれば若葉からは桜餅の香りがしたと思うのですが、う〜ん、確かめなかったのは至極残念!残念!

ピンク色の花びらが、雪をかぶったヒマラヤの山にマッチしていてとても可憐で美しかったなぁ。
まるで、”桃源郷”のような世界が広がっていました。

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