カトマンズの街中でよく見かけるインドボダイジュの木 … 自然観察・WanderVogel2016/12/27

カトマンズのインドボダイジュ
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写真はカトマンズ旧王宮広場近くのインドボダイジュの大木です。
たくさんの気根を延ばし、根元に祀ってある石の祠を完全に呑み込んでしまっています。

11月末から12月初めにかけて行って来たネパールトレッキングですが、首都カトマンズの街中でもよく見かけるインドボダイジュの木。
お釈迦さまが菩提樹の下で悟りを開いたというエピソードでも知られているように、お釈迦さまの生誕・終焉の地であるインド・ネパールではポピュラーな木です。

昨日書いたイヌビワと同じく、インドボダイジュもクワ科イチジク属の仲間で、他にはインドゴムの木やガジュマルなども同じ仲間になります。
インドボダイジュは葉っぱに特徴があって、大きなスペード型の葉の先端が長~く伸びているので一目でそれだとわかります。

イチジク属なので、花はとうぜん「イチジク型花序・隠頭花序」で、「無花果」同様に花嚢の中に花を咲かせます。
ですので、(一般的な)花の姿を見ることはありません。

カトマンズ市内は凄まじいホコリと排気ガスでボダイジュの葉もきれいな色のものを見ることはほとんど無いのですが、山で見るインドボダイジュの葉はきれいな色をしていて、特に新葉が出ると淡いピンク色がとても美しい!


ちなみに、和名で言うところの「ボダイジュ・菩提樹」はこれとはぜんぜん別の種類(シナノキ科・アオイ科)の木を指します。何故なんでしょうね?
ですので、本家のボダイジュの方はわざわざ頭に「インド」を付けて、インドボダイジュと呼ばれることになったようです。
図鑑などでは、葉の形状が似ていると書かれていましたが、う~ん、そうかなぁ? 微妙な感じです。

僕がネパールのあちこちで見かけたインドボダイジュの葉っぱは、みな葉の先端が本当に長くスラッと伸びていて、遠目で見ても一目で分るくらい個性的でした。


ネパールの山を歩いていると、ところどころに「チョウタラ」と呼ばれる石の露壇(テラス)を持った一里塚のような休憩スペースが現れてきます。
チョウタラには1本ないし2本のインドボダイジュが植えられていて(インドボダイジュとベンガルボダイジュをセットで植えるのが本式と言います)、歩き疲れた旅人にちょうど良い感じの木陰を作り出しています。

旅人にとっても、とてもありがたいインドボダイジュなんです。

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