植込みの地面を覆うコメツブツメクサ … 自然観察・WanderVogel2017/05/23

コメツブツメクサの花
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植込みを覆うコメツブツメクサ。
ヨーロッパから西アジアにかけてが原産のマメ科の一年草。葉っぱは三小葉。

1930年代頃から日本各地で良く見られるようになった帰化植物だそうで、アレロパシー等の抑草作用を有すると考えられています。
アレロパシー(他感作用=他の植物の生育を抑制するような物質を出す)の効果があってか、コメツブツメクサが蔓延る地面には他の植物があまり見られないように思います。

15個~20個の花が穂状に集まってひとつの花のようになっていますが、花のひとつひとつを良く見てみると、マメ科の花の特徴が良く出ています。
写真の右側の花は今まさに咲いている状態(受粉待ち)の姿で、左下のうなだれている花は受粉が完了した状態の花。
受粉が完了した花から順番に下を向いていきます。受粉を担当する虫たち?にとっても、非常に解り易い花だと言えます。
コメツブツメクサは受粉が完了しても花弁をハラハラと散らすことなく、種子を守るかのように花弁をぶら下げたまま枯れるのです。

この時期(4月~6月)が一番元気が良く、夏以降は自然に枯れてしまいます。
夏に地面に振り撒いた種子は、秋には発芽してまたその次の年の初夏まで繁殖する、というサイクルを繰り返します。

今では、乾燥した陽当たりの良い空き地や道路脇など割りとどこででもふつうに見られる植物(雑草?)です。

コメツブ(米粒)と名前の頭に付くくらいですから、花自体のサイズはシロツメクサなどに比べるとかなり小さいので、特に気にしていないとぜんぜん目に入ってこない植物なのですが、こうしてアップで撮ると案外可愛らしい姿をしています。

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