横浜市省エネ住宅相談員更新講習会 … 建築の講習・建築2014/12/01

横浜市開港記念館
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横浜市省エネ住宅相談員というのをやっていたりするのだが、今日はその更新の講習会に参加してきました。

会場は横浜市開港記念館(写真)の1階のホールで行なわれた。
ここの開港記念館は士会の集まりや神奈川県ヘリテージマネージャーの講義・集会などでよく使われる場所なので、大変馴染みのある場所です。

横浜市開港記念会館は、もともと横浜開港50周年を記念して市民の寄付金により大正6(1917)年に公会堂としてレンガ造で造られた建物です。
(今は耐震補強などが施され、一部にRC造、SRC造の部分がありますけど)

横浜の代表的建造物の一つとして今でも中区の公会堂・ホールとして使われていて、多くの横浜市民に親しまれています。
また、角にそびえる時計塔が大きな特徴で、「ジャックの塔」の名前で親しまれています。この塔は関東大震災でもかろうじて倒壊せず残った貴重なものです。
(と、会場となった建物の自慢話はどうでも良いのですが、、)


横浜市省エネ住宅相談員というのは、横浜市独自の制度で、主に横浜市内の住宅の省エネ化を促進するため、一般市民の相談に乗ったり総合的な助言を行なったりする建築省エネの専門家ということです。

日頃している仕事のひとつである(住宅の)第三者監理業務は、新築住宅に対しての監理・検査・助言などが主ですが、この省エネ相談員の役割は主に木造住宅(軸組工法や2×4工法など)の省エネリフォームに対する相談・助言が多いようです。

どちらも相通じるところはたくさんありますから、そのへんは僕は区分けせずに考えてやっていますけどね。

省エネ住宅相談員は市の名簿に登録され、横浜市のHPで一般公開し市民に広く周知していく、ということですが、ほんとに広く周知されているかどうかは僕には解らない。

吹付け断熱施工検査・3回目の検査でようやくOK? … 第三者監理・検査2014/10/16

吹付け断熱検査
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断熱材の製品の選択は、設計事務所の考え方や経験、施工会社の工事のやり易さや金額など、その性能だけでなく他の様々な“理由”で決定されます。
ただし、共通して重要なことはその製品の機能・スペックを十分に発揮出来るように、厚みや施工手順を守ってきちんと施工をすることだ。まぁ、至極あたりまえのことですが…

写真は先日行なったRC造・集合住宅の第三者検査での断熱材施工の検査写真です。
(検査用のノギスで吹付け断熱の厚みを確認しているところです。この場合、厚みは29mmあります。)


発泡ウレタンなどの吹付け断熱の場合、発泡後の断熱材の厚みが規定の厚み以上になっているかどうか、吹きムラがないかどうか、などが施工検査での判断基準となる。


1回目の検査では、厚みを示すピンの打たれている個所は良好だったですが、他の箇所は全て基準の厚み以下で施工されていた。
当然、現場監督も設計監理者も検査/確認をしているはず?なのですが、、許容判断が甘いというか、、悪くいうと性能以下になっているのを承知で工事を進めているのか?、と勘繰りたくもなる。

当然、私の検査・判断では是正・再施工の指示を出すことになる。加えて、次回2回目の検査では設計事務所の設計担当も呼んで「三者」で再検査・再確認をすることとした。


が、2回目の是正工事で今度こそ不良個所が改善されていると思っていたのだが、、またも施工不良の個所が多すぎて、再々是正施工を指示することとなってしまった。
もちろん、設計監理担当もこの施工のままでは断熱性能の著しい低下を認めざるを得ないので、再施工実施の指示には異論は出ない。


で、今回3回目の施工検査。

今回こそこれまでの指摘・是正が完璧に行なわれ、胸を張ってOK!、、とはいかなかった。 う~ん、何とも表現のしようがないが、まったく情けない、、
それでも平均すればなんとか合格、、というレベルまでにはどうにか改善することが出来た(かな?)。
それにしても、まったくどうなっているんだろうねぇ。


いずれにせよ今回のように、施主からの第三者による検査をして、不良個所をこまめに是正していなければ、確実に断熱性能は設計値(契約値)の半分以下になっていたのは確実だ。
そして、施工して数日もすると次の工事が入ってしまうので、不良個所は完全に隠されてしまうことになる。


このところ、RC造でも木造でもどの建設現場でも言えることだが、現場の職人の施工レベルに極端にバラツキが出ているように感じることがある。
たとえば3人の職方が来れば、1人は親方なので何とか施工は出来るが、もう1人は少し施工が解る(出来るということではない)というレベル、もう1人はまったくのド素人、という組み合わせも珍しくなくなっている。ときどき日本語も通じなかったりする。

これでそれぞれが勝手に施工を進めるわけですから、仕上りにバラツキが出るのはあたりまえです。


いつからこうなってしまったのか、、、まったくもって情けなくなります。
(あまり 愚痴は言いたくないのですがねぇ…)

グラスウール断熱材の施工不良・これはNG … 第三者監理・検査2013/08/29

断熱材施工不良
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外壁面に施すグラスウール断熱材(袋入り)の施工不良。

この住宅の場合(外壁面に合板が張られない)筋交い軸組工法で造られているため、グラスウール断熱材を施工した時に外から透過する光で断熱材の施工不良が一瞥しただけでハッキリ解ってしまいます。

筋交いや設備配管などが通っている外壁内に入れる断熱材がかなり歪んでしまっていて断熱欠損が生じています。
上の方も断熱材がズリ落ちてしまっていて、かなり隙間(断熱材の入っていない箇所)が出来ているのが解ります。

外壁外側に構造用合板を張る面構造の軸組工法の場合や2×4工法ではこれほどハッキリとは解りませんので、検査にはちょっとしたコツがいります。
コンセント周りや貫通ダクト周り、吸排気のパイプ周りは施工上断熱欠損が起こりやすいので、断熱材施工検査でも特に注意が必要な箇所です。

また、1回の施工検査でOKを出しても、その後の(電気屋さんや設備屋さんの)コンセント取付けや貫通ダクト施工、吸排気のパイプ施工などで、せっかくきれいに入っている断熱材がぐちゃぐちゃにされてしまうこともありますからそれにも注意が必要です。

目指すべき建物/住宅の姿とは(省エネ法改正) … 建築・自然素材2013/08/19

自然素材の家
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日本の建物/住宅の将来像と問題点について、Facebook上でのある書き込みを題材にして考えてみる。

(以下の書き込み、まったくその通りであまりに的を得た内容なので思わずシェア(笑)してしまった次第です。)
「省エネ法改正の問題は、住宅建築の今後に大きく関わってきます。
このままで行くと、現場での経験や知識よりも、マニュアルが重視されることになるのでしょう。技術がなくても住宅が建てられるように、規格化・工業化がますます進むのでしょう。それで性能のよい住宅が簡単に建てられるのならよい、と考える人も多いかもしれません。技術の高い職人はこれからどんどん減っていくのでしょうし……。

でも、この方向性は、現場から「ものづくりの喜び」を奪っていくような気がしてしまうのです。もう既にそういう方向へずっと来ているわけですが……それで本当によいのだろうか。断熱材を隙間無く張ることに、職人は喜びや誇りを感じるのでしょうか、そうなのかなあ、よくわからない。」(原文のまま)

日本全国同じような基準に当てはめ、断熱材で住宅全体をすっぽり囲ってしまい外の空気を完全に遮断してまで気密性を高めてどうなる?という気もします。(といっても、それさえも満足に仕事出来ない昨今の施工状況を考えると、規格住宅ではそれが最低条件となるのだろうが…)

そもそも論を言えば、「省エネ」とは断熱材の問題だけに限らず、家の内外の風通りの良さ(通風)や採光、軒の出による遮熱、使用する素材/材料に関して、安易な発想(マニュアル化)を今一度見直して何が大切なのかを見極めた上で設計し施工すべきなんですね。本来は。

そのためには設計者にはものづくりに対する一段と高い「志」が必要ですし、施工者には理論と技術に裏付けされた「手業(てわざ)」が求められる。

その土地の気候風土にあった解決策(通風、採光、遮熱、断熱方法)を導き出して、出来るだけ自然に逆らわず かつ自然素材を中心に建物を造っていくことが本来のあるべき姿だと思う。建物や住宅の全てを(昔のように)天然素材で造るべきとまでは言わないが、あらためて今の住宅を見渡して見ると天然素材というか「手仕事」の痕跡がどのくらい残されているかも疑問なところだ。

と言ってみたものの、現在日本で建てられている住宅に関して言えば大部分が工業製品を多用する「規格化住宅」です。それなのにも関わらず、第三者監理で現場を監理/検査していると、施工上の不具合やいい加減さが目立ち、構造上でも省エネ法でもその「規格」を満足した施工になっていない現場が多いのもまた事実です。

それだけ施工者(元請けだけでなく実際に手を動かす職人さんも)の技量と言うか几帳面さというか真面目さというか、、そういう意識面のバラツキが大きいということなのです。少なくともこれは正していかなければならないだろう。

話しがあちこち飛んでしまったが、省エネ法改正についての国交省へのパブリックコメントの意見提出は、昨日(8/18)で締め切られている。

ちなみにこの写真は(住宅ではありませんが)自然素材で造った家:構造材は全て県産材、壁は内外部共に土壁/シラス壁/珪藻土と国産の唐松材を加工(+自然塗料)、石材も地元産の原石を石屋で挽いてもらい敷石とした。屋根はスレート石葺き(これだけは外国産)、建具も大半が特注の木製建具という具合に自然素材だけで造った建物。施工業者選びに苦労したことを思い出す。

階下が外部に面している床下の断熱施工不良 … 第三者監理・検査2013/06/07

断熱施工不良
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写真は車庫の上の天井(2階の床下)を見上げた写真ですが、断熱材の切り方も施工もかなりいい加減な仕事ぶりです。

施工が終わっている(?)部分でもすでに半分脱落している断熱材もありますし、ボロボロに破れているものも平気で使っています。
このまま施工が進んでしまえば、冬は上階のリビングの床面はかなり冷え込むことでしょう。

世間的に少しは名の知れた工務店の現場での事例ですが、なにより程度の悪さと無責任な仕事ぶりにビックリです。
こうなるとどこをどう是正すると言うことではなく、(現場監督を含めて)施工する人自体を変えない限りこの先の施工もまったく信用出来ないですね。

こういう現場では、たいがい全ての職種の仕事でダメ出しの連続になることが多く、この断熱材施工に限らず構造検査でも防水紙の施工でもまるで不良工事の見本のような現場となる可能性が大です。

断熱材施工検査の落とし穴 … 第三者監理・検査2013/06/05

断熱施工不良
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断熱材の施工検査が一回で終わらないのは、施工後に様々な職種が入れ替わりに工事に入ることにも原因があります。

グラスウールやロックウールなど壁内の充填断熱材の施工検査は、通常ですと断熱材を入れている時、あるいは施工完了直後に行ないますが、検査時にはきれいに丁寧に施工されていて「OK」を出しても、その後の給排水工事、ダクト工事、電気配線工事、コンセント設置などで写真のような姿になってしまっては何にもなりません。

しかし、こういった後から起こる不良施工のケースは施主からの第三者監理/検査をしていますと現実に目にすることがあります。

本来ですと現場監督がしっかりと確認して是正をした後に、次の施工に進んでいくのが本当なのですが、監督も現場に頻繁に来ることはないのでヘタをするとこの状態のまま上からPB(プラスターボード)でふさがれてしまうことになりかねません。

こういう下手な施工をする職人さんはいろいろな箇所で同様のやりっ放し施工をしますので、検査をしますとあちらにもこちらにも同様に断熱欠損箇所がたくさん見つかります。

断熱材だけでなく防湿シートもめくれ上がったり破けたりしたままですので、この状態では断熱欠損+壁内結露の両方を引き起こす原因になります。


この現場では2回目の断熱検査で不具合を多数見つけて、全ての箇所の是正施工を現場監督/施工会社に書面で指示し是正をしましたので事なきを得ましたが、そういったチェック体制を施主側で取っていなかったら、一体どうなっていたことか、、、

スレート葺き屋根面の断熱/遮熱塗装工事 … 第三者監理・検査2013/03/27

屋根遮熱塗装
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今日は木造住宅の屋根面の断熱/遮熱塗装の施工確認です。

カラーベスト/コロニアルスレート葺きの屋根面に、断熱/遮熱効果の高いセラミック塗料を塗る作業です。
新築住宅ですから、劣化や表面の汚れなどは無いので洗浄作業は省けますが、それでも塗装の作業だけで丸1日掛かってしまいます。

作業手順としては、まず下塗り(塗装面の付着性能を上げたり、表面を平滑にしたりする下処理のこと)として、スレート板の上にシーラーやサフェーサーを塗ります。
下塗りが乾いてから断熱/遮熱塗料を塗装するのですが、これも1回で塗り終わるのではなく2回以上に分けて乾かしながら塗っていくことになります。

吹付け塗装でも刷毛塗りでもローラー塗りでも基本は同じで、塗り残しのないように丁寧に施工していきす。


スレート葺きの屋根に塗る場合にもっとも注意べきポイントは、塗り終わって乾燥してから最後に行なう「縁切り」という作業です。

これは屋根に張られたスレートが塗料でお互いくっ付いてしまっているのを1枚1枚剥がしていき、スレート同士に適度の隙間を作っていくという作業のことです。
スレート板同士を密着したままにしておきますと、その微細な隙間を毛細管現象で雨水が上がっていってしまい、スレートの下面に水が回ってしまうのです。

(まさか、そのようなことはないと思いますが…)この作業をうっかり省いてしまうと雨漏りの原因になります。

第三者監理ではその作業全てに立合うということではありませんが、作業手順を現場で口頭確認をしたり、実際に塗装する塗料の納品(現物)を確認したり、塗装作業の一部を目視確認させてもらい塗装作業に対するの信頼性を見ていくことになります。

銅管パイピングによる温水床暖房設備 … 第三者監理・検査2012/09/13

銅管パイピングによる床暖房
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最近あまり見かけることの無くなってきた、銅管配管による温水床暖房設備です。

銅管配管はどうしても配管同士の繋ぎが多くなるので、最近ではあまり用いられなくなってきた施工材料です。
(もっとも、最近はシート状になった床暖房パネルキットや電気床暖房マットなどを使用することの方が多いのですが…)

一般的に温水をループ状に循環させて部屋を暖める温水床暖房システムの場合、施工上のリスクとなるのが配管同士のつなぎ部分からの漏水です。

部屋ごとに床暖房のON/OFFを制御する場合、温水ボイラーから循環させる際にはヘッダーを設けて分岐して各部屋まで配管しますが、経路が長くなりますとどうしても曲がり部分が多くなってきます。

配管自体の腐食や耐久性ということだけでなく、つなぎを出来るだけ少なくするという意味合いから最近では架橋ポリエチレン管や架橋ポリブデン管を使用するケースがほとんどです。

この現場は昔ながらの銅管配管で、その上にアルミ板を張って面で発熱するように施工されています。


屋根外張り断熱施工の検査 … 第三者監理・検査2012/08/25

屋根外張り断熱施工
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屋根野地板の外側(上側)に断熱材を張り込む、いわゆる外張り断熱工法の施工検査です。

横垂木に900mmピッチに入っている凹み状のものは、断熱材上の通気層に入れた切り込み加工です。

外壁を登ってきた通気が断熱上に流れ込み、断熱材とこの上に張られる構造用合板との間の空間(15mmの隙間)を棟に向かって流れて行く、という通気ルートはこの施工時期でなければ目視確認出来ません。
この検査/確認は、非常に重要かつ大切なものなのですが、タイミングを逃すと見えなくなってしまうので注意が必要です。

現場の状況に合わせた理にかなった設計と施工がなされているかの確認/チェックは、図面だけでなく現場での検査が最終的にものを言います。

ここでいい加減な施工をされてしまうと、断熱も通気も設計時に考えていたような性能を充分に発揮出来ず、断熱欠損を起こしたり屋根下の結露を引き起こしたりと、不具合が発生してきてしまいます。


壁・天井の気密シート張りは几帳面さが大切 … 第三者監理・検査2012/06/19

気密シート張り
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気密シート張りは断熱材の施工同様に、作業員の几帳面さが要求される工事です。

断熱材の施工もそうですが、その上から張り込む気密シートの施工も曲がったりシワになったり、合わせ目に隙間が出来たりしないように丁寧に施工しないと本来の目的を発揮することが出来ません。

床や天井部分でのシートの合わせ目の重ね寸法や床面の張り延ばしなど、寸法に余裕を持たせた張り方を基本として、きれいに施工するのが正しい方法です。
壁や天井から出ている配線の穴あけ作業についても、出来るだけ開ける穴を最小にしてきれいに施工することが本来の姿です。

こういった一連の作業を通して思うことは、やはり施工者の作業前の段取りと仕事の几帳面さが一番重要な要素で、大切なのことなのだということです。


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