ルネッサンスの光と闇 …芸術と精神風土…2008/12/21

ダンテ「神曲」天国
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日曜日、久しぶりにのんびりした時間が取れたので、古い本を取り出して読み返しています。
「ルネッサンスの光と闇」という、昭和46年発行の高階秀爾著の名著です。
僕が初めて読んでから、もう30数年経ちます。

本の最初の部分に、ダンテの「神曲」の一節が載ってます。

《愛に満ちた知性の光 喜びに満ちた真に善きものへの愛 あらゆる楽しみを越える喜び …》

ルネッサンス期の絵画に触れながら、同時代の精神風土や社会情勢・哲学を解説している本です。
いや、逆ですね、ルネッサンス期の精神風土から、同時代の絵画・芸術家の「秘密」をひも解いていっているというべきでしょうか。

絵画にとどまらず建築も音楽も全ての芸術は、その時代性を反映していると言えます。
ですから、その時代の社会性や精神性、世情などを知ることは、その時代の芸術を理解する上で欠かすことの出来ない勉強なのですね。
特にルネッサンス期やバロック期のものはその傾向が顕著です。(現代アートのようにただ"表現"すれば良い、という訳ではないからです)

キャンバスの隅に描かれた人物の顔も、窓から見える背景の小さな景色も、描かれている木の葉一枚でも、無駄なものなどそこには何一つ無いのです。

全てが「必然」、意味を持っているのです。

その魅力的な「謎解き」のガイド役を、この本はしてくれます。


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