山上の農園(6月)・畑脇のヤマグワの実 … 畑仕事・WanderVogel2014/06/01

ヤマグワの実
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日曜午後の山上の畑:今日(日曜日)は真夏日で日差しが強く立っているだけでもクラクラするような一日でしたが、夕方 日が傾く時を狙って畑に向かった。

昨年秋に植えたニンニクをすべて収穫して、大きくなり過ぎたタマネギも30個ほど収穫し、夏野菜の苗を追加して植え込みました。
同じ種類の野菜を数多く植えるよりも、多品種の野菜を少量ずつたくさん植えた方が収穫時の楽しさにつながるということに気がつき、色々な種類を混ぜ込みながら まるで混交林のような感じで植えていきます。

先日植えたピーマン、シシトウ、パプリカ、唐辛子、オクラ、ニガウリなどに追加して、枝豆(緑豆、茶豆、黒豆)、シカクマメ、キュウリも植えます。

シカクマメは豆のサヤの四方にヒダ(翼)が付いていて、四角形に見えることからそういう名前になったそうです。
沖縄では「うりずん豆」、英語では「ウイングビーンズ」と呼ばれるそうで、いわゆるエスニック料理によく登場する豆みたいです。


畑の脇にはいろいろな木々が生えていますが、ヤマグワの木もそのひとつです。
ヤマグワの葉は変異が大きく、写真のように切れ込みがないものから、1つ切れ込みがあるもの、2つ、3つ、4つ切れ込みがあるものなど、いろんな葉の形が1本の木でも混在して付いています。

クワ(ヤマグワ)の葉は蚕(カイコ)のエサとして知られていますが、人間は実の方を食べます。
赤い実はまだ熟していない実で、引っ張ってもなかなか取れません。実も固くて美味しくはありません。

ほんのり甘くて美味しく食べられるようになるのは、黒く熟したころで、そのまま食べても、ジャムにしても美味しいです。
クワの実は英語でマルベリー(mulberry)と言い、ストロベリーやクランベリーなどと同じで、ベリー(多肉質の小果実の総称)の仲間です。

また、クワの木の材は、おわんや杯などの器に加工されて使われています。
一説では、クワの材で作られた「杯」は健康によくて、その杯でお酒を飲むと悪酔いしないといわれているそうですが、本当でしょうか?
悪酔いすることの多い僕としては、いつか試してみたいと思っています。

「明治大正の生糸産地と横浜」展 … 三渓園/文化財保全・HM2014/06/02

生糸産地と横浜 展
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一昨日(5/31・土)、三渓園でのガイドボランティアの帰りに横浜開港資料館で開かれている「蚕の化せし金貨なり」明治大正の生糸産地と横浜 展を見てきました。

実はこの展示会を見に行くきっかけは、同じガイドボランティアの方からの勧めがあったからですが、なかなかよくまとめられていて興味深く面白い展示会でした。

三渓園を造った原三渓翁(原富太郎)は明治期に生糸商・生糸の輸出で財を成した偉人で、明治維新後の日本国の財政の屋台骨を支えた生糸産業の発展にも深く関わった明治の豪商であり政治家でもあった人です。
そういった関係から、三渓園の成り立ちや原三渓翁をよく知る上では欠かせない事柄がまさしく「生糸・シルク」というわけなのです。

ついこのあいだ、世界文化遺産に推薦された群馬県富岡市に残されている「富岡製糸場」の経営にも参画していることからも「生糸」とのつながりが深く、製糸場と横浜(文明開化の日本)とをつなぐ、まさしくタイムリーな展示企画だと思います。

明治5年にフランスの建築技術と日本に大工の技を生かして建設され、当初は最新鋭の官営製糸場としてスタートしたこの「上州・富岡製糸場」は、一時期三井家に払い下げられその経営となっていましたが、明治35年に原商店(原三渓)が経営を引き継ぎ、明治・大正・昭和初期を通じて日本最高水準の生糸を生産し続けました。

その後、製糸場自体は昭和14年に片倉製糸紡績と合併して生産を続け、戦中・戦後も生糸を生産し続けていました。
(そのへんの経緯は、富岡製糸場HPに詳しく書かれています。)

三渓園に移築されている茅葺き屋根の「旧矢箆原家住宅」ももちろんそうですが、日本中の多くの茅葺き屋根の農家がそうだったように(ある調べでは、日本の農家のうちの約4割!が、養蚕を手がけていたともいわれています)、小屋裏で作られていた「おカイコさん」が様々な場所の製糸場での加工を経て横浜に集まって来たことを考えると、いろいろなものが目に見えない糸で皆つながっているように感じます。


もっとも、何ごとにも「功・罪」両面の姿があります。
生糸の大量生産→海外への輸出→国家財政や大企業の懐が潤う、という経済メカニズムの陰では、日本の山の木々の大量収奪(蚕の生産や生糸を作るための燃料等)による生態系への影響、蚕のエサとなる桑の葉を生産するために行なった焼き畑等の里山から深山の大開発といった、自然に与えるインパクトの大きさはかなりのものだったのではないかと想像出来ます。
(もちろん、展示会場内では日本の経済発展と繁栄に功を成した記述のみで、罪については冊子の中の記述にもいっさい書かれてはいないけどね。)

ただいずれにせよ、生糸・シルクが明治・大正の近代日本の礎を作るにあたって、大きな財政的な下支えをしてきたことは確かですし、その功績は何といっても大きい。

実際、その稼いだお金で近代日本は軍艦を買い、西洋式の工場を建て、善くも悪くも(欧米諸国に植民地化されずに)当時の列強並みの地位をかろうじて保持することが出来た、と言えなくもない。

(書き進めているうちに、話しがあらぬ方向に飛んでしまった。)

上州富岡製糸場を見る:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/10/15/

雨期の下草刈りボランティア? … 自然観察・WanderVogel2014/06/07

雨に濡れたコナラの若葉
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今日は西丹沢・山北町の山林での下草刈りボランティア活動にインストラクターとして参加したのですが、いくらなんでもこの雨ではねぇ…。

個人的な山歩きなら、この程度の雨ならそれはそれなりに楽しめるものなのですが、雨に濡れた山林の斜面での下草刈り作業はとても危険ですので無理です。
ましてや一般参加の方を引き連れて、、、というのにはかなり無理がありますね。
当然今日の屋外作業は中止で、屋内の講堂での講話に変更されました。


雨の日の山歩きというのは、晴れた日とはまたひと味違った自然の一面を見せてくれますので、僕は嫌いではありません。
この時期の雨は、透明感のある緑の葉に水滴が溜まり、山全体に生気を与えてくれるような感じがします。

この雨で、コナラの若葉も柔らかく輝いて見えますね。
ここ一週間は仕事が忙しかったこともあって、雨に濡れた山の緑が気持ち良く、清々しく感じます。

三渓園・外苑のカワニナと蛍 … ボランティア・WanderVogel2014/06/08

三渓園のカワニナ
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三渓園内で開かれている蛍の夕べ・鑑賞会最終日にガイドボランティアに行ってきました。
外苑の流れの中に、カワニナ(ゲンジホタルの幼虫の食料)を見つけました。

7:30ころから9時まで、(運が良ければ)ホタルの飛ぶのが見られます。見られるホタルはゲンジボタルです。
内苑の流れではホタルが棲みついているという話しも聞きましたが、外苑のほうでは事前に放したホタルを見ることになります。
カワニナも一緒に放しているので、来年はここで生まれ育ったホタルが見られると良いですねぇ。

ただ、ゲンジボタルの繁殖促進の試みはそれ自体は問題はないのでしょうが、餌となるカワニナを増やすための人為的移入は地域的なカワニナの特徴・遺伝的相違を攪乱する遺伝子汚染になるという厳しい意見もあります。ここ三渓園のクローズな環境では、他に拡散する心配は無いでしょうけど、、それ以上のことは私にも解りません。

ちなみに、カワニナ属は日本には約40種が分布しているそうです。それぞれの種の分布域は狭く、これらの内の14種が環境省のレッドデータブックに掲載されています。
カワニナ属を分類すると大きく2つに分けられるといいます。1つは、琵琶湖水系のみに生息する固有種群と、もう1つは全国に分布する広域生息種です。


ホタルは幼虫の時に食べ溜めた栄養だけを頼りに、大人になってからは葉っぱなどについた水しか飲まないというのですから、せいぜい一週間程度しか生きていられません。
その間にオスもメスもお互いに盛んにお尻を光らせてパートナーを見つけ、卵を産みつけ子孫を残そうとします。

葉の上で光っているのはメスの方で、飛び回って相手を捜している方がオスのホタルです。

三渓園のミヤギノハギ … 自然観察・WanderVogel2014/06/09

三渓園のミヤギノハギ
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三渓園には多種類のハギが植えられていますが、戦陣を切って「ミヤギノハギ」(別名:ナツハギ)が咲き始めました。

園内で見られるハギには、このミヤギノハギの他に、ニシキハギ、シロハギ、マルバハギ、キハギなどがあります。
葉はマメ科に普通の、三出複葉(小葉3枚からなる葉)ですが、ミヤギノハギはニシキハギに比べると葉が細長く、先端が少し尖っています。
また、ミヤギノハギは枝がしだれるところが特徴と言いますが、これはけっこう元気に伸びていますね。
萩は「秋の七草」のひとつですが、ミヤギノハギ(宮城野萩)は関東では6月頃から咲き始めます。

萩は古くから庭園に活用されたきましたが、ミヤギノハギは江戸時代の始め(1650年代ころ)に野生種から改良された園芸品種だそうです。
宮城県の県花にもなっていますが、べつに宮城県に自生していたわけではないようですね。

三渓園には10棟の国指定の重要文化財建造物と3棟の横浜市指定の有形文化財がありますが、ここがたんに古建築の野外博物館とならずに「名勝」として愛されている大きな要因は、原三渓の美意識が造り出した傑出した庭園景観とそこに植えられている木々や草花と古建築との絶妙な取り合わせがあってこそなのです。

山上の農園(6月)・タマネギとジャガイモの収穫 … 畑仕事・WanderVogel2014/06/10

6月の収穫
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嵐のような梅雨の幕開けで、畑の様子が心配で時間をみて午後から畑に出てみました。

この時期は1週間も目を離すと、作物よりも周囲の雑草の方がみるみる伸びて畑に侵入して来ます。
まずは畑の周りを2時間かけて草刈りをします。畦や作業小屋周りの雑草を始末するには、草刈り機を使って刈っても時間がかかります。

先日収穫したタマネギは近くの知り合いに配って歩いても捌ききれずまだ残っていますが、これ以上畑においておくわけにもいかず、今日ですべて収穫してしまいます。
あとは少しでも長く保存できるように、軒下にでも吊るしておきます。

ジャガイモも地上部の枯れているところから収穫していきます。今日は「男爵」を半分ほど収穫しました。掘って収穫してみるとけっこう量があります。
男爵の他に、メークインと北あかりを植えていますので、このあと当分 家ではジャガイモの料理が続くことになります。

余った畑にはオクラの種をパラパラッと植えておきます。

雨に濡れた木々と茅葺き民家はとても美しい … 日本の情景・WanderVogel2014/06/11

雨の茅葺き民家
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梅雨時の雨に濡れた茅葺き屋根の古民家はしっとりとした色気に包まれいてとても美しい。

周りの木の葉が、草が、岩が、小川が、生気に満ち溢れていて、身体にまとわりつく湿った空気までもが日本らしい情感を呼び起こしてくれる。

この時期の梅雨らしい「しとしと雨」は特にいい!

今の都市景観や建築では絶対にこうはいかない。
雨が楽しい・美しいと思える街並や現代建築が一体どのくらいあるだろう?

今の民家(住宅)では、その造りもデザインも使われている素材にしても、雨が似合うなんてことは絶対に無い。

雨の楽しさや雨の情景の美しさを知らずに大人になってしまったとすれば、それはとても不幸なことだ。
少なくとも子供のうちに、それに触れる機会を少しでも作ってあげないと、日本の宝の半分も感じないうちに一生を過ごしてしまうことになる。

鹿沼・岩山でのWV部ロッククライミング講習 … 登山・WanderVogel2014/06/14

鹿沼ロック講習会
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一昨日(6/14 土曜日)行われた母校ワンゲル部のロッククライミング講習会(一泊二日・テント泊)
参加部員数は20名弱ですが、先発隊として10名の現役部員が参加して、練習ゲレンデの岩山に取り付きました。

昨年までは上で確保するのは講師役の我々OBの役で、訓練はもっぱら3点確保での登りと懸垂下降による下りの往復練習が主体でしたが、今年から上での確保も現役部員(上級生)に任せて、より実戦に近い役割分担での訓練をすることにしました。

その結果、狭い練習用の岩山上に5人も6人もひしめき合うことになり、それはそれで安全確保(セルフビレイ)の大切さを実感する上でも効果があったと思いますね。
快晴の中、朝9時から夕方5時過ぎまでしっかりと訓練をすることが出来ました。

午前中ぎこちなかった新入部員たちの動きも、何度か岩山の登り降りを繰り返すうちに、夕方には少しは高さによる恐怖心も消え、狭い岩の頂上にすっくと立てるようになりました。

僕は日曜に別の予定が入っていたので、夜のうちに(宴会にも参加できずに…)また横浜まで戻ってしまったので、翌日行われた実戦の岩山山行には参加できず、すごく残念でした。。

箱根の神山歩き・ハイキング引率の下見 … インストラクター・WanderVogel2014/06/15

箱根のイタヤメイゲツ
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6/15(日曜日)は、小学校の林間学校の引率の下見で、数名の森林インストラクターと先生達と共に箱根の山を歩いて来ました。

すでに入梅しているので天気が心配でしたが、昨日同様によく晴れて、気持ち良く山歩きと下見山行を終わらせることが出来ました。

箱根の山の中心に位置する(箱根では一番高い山)神山を巡るコースを歩きました。
まあ、高いとはいっても1,438mの標高なので、山頂は樹林帯にすっぽりと覆われていて、残念ながら頂上からの眺望はありません。
芦ノ湖が見えるかと思ったが、そうではなかった…、駒ヶ岳の方は頂上が草原化しているので眺望は望めるのでしょうねぇ。

神山周辺の植生はとても豊かで、防ヶ沢一帯のスギ・ヒノキの植林帯を除けば、ほぼ広葉樹林で覆われていて山道を歩いていても木漏れ日が気持ちがいい。
鳥の声もたくさん聴こえてきます。
ボオーボオー、ポポッ、ポポッと鳴くツツドリ(カッコウの仲間)や、ピイー、ピツピツピツ、ピイーと鳴くコマドリなどの声が盛んに聴こえてきます。
(僕にはまだ鳥の鳴き声の判別は無理なので、同行した鳥の専門家の森林インストラクターに教えてもらったのですけどね…)


写真のイタヤメイゲツ(コハウチワカエデ)の巨木やヒメシャラの林、ミズナラやリョウブ、アセビ、アブラチャンの林など、ほんの少し標高が変わるたびに現れる木々の植生の違いが楽しい。

濃いピンク色をした花冠を持ち、萼片が4枚のプロペラ状になっていて、まるでツクバネのように見えるツクバネウツギ(スイカズラ科)は、もう花の盛りを過ぎてはいますが、まだあちこちでかろうじて咲いているの目にしました。

白くて可愛らしいサルナシの花は、丸い花弁の中に散らばる黒いツブツブの雄しべが和製キウイフルーツの断面を想像させて、見ているだけで面白いものです。

足下に目を転じると、ムラサキサギゴケ(コケという名前がついているが、立派な多年草です)の淡いブルーの花がパッと目に入ってきます。

また、山道の脇には派手な花をつけた背の高いサイハイランや、まだ緑の蕾みを葉の下に並べたナルコユリなどにも出会えました。

帰りに、箱根名物の「温泉」に入る時間がなかったことだけが心残りでした。
温泉あってこその箱根なのに… 残念!

馬車道で開催されている「繭と鋼」展を見て … 建築散策・文化財保全/HM2014/06/16

アンペラの梱包
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横浜馬車道に建ってる「県立博物館」は、元々は横濱正金銀行として明治37年に竣工した 石造/煉瓦造の建物で、横浜の歴史を代表する建築物です。

今、「繭と鋼」展(6/22まで)が開かれていて、先日 神奈川県建築士会に寄ったついでに、足を運んで見てきました。
ちょうど「富岡製糸場と絹産業遺産群」が今年の世界遺産登録にリストアップされたということで、タイムリーな企画でした。

今月の初めに大桟橋近くにある「横浜開港記念館」で開かれていた「蚕の化せし金貨なり」を見てきた(6/2のblog)こともあり、明治期の横浜開港と絹生産・貿易が日本に果たした重要な役割というのを包括的に再認識することが出来ました。

横浜では他に「シルク博物館」を加えた3館で絹をテーマにした「横浜絹回廊」という展示会を行っていて、みなそれぞれ興味深い展示内容になっています。

展示室内には明治大学やクリスチャン・ポラックのコレクションが多く出品(撮影禁止)されていますが、このアンペラの輸出用梱包はシルク博物館所蔵のもので以前も見たことがありました。

幕末から明治期には「絹製品」だけでなく「お茶」なども、こういったアンペラで編んだ梱包方法で貨物船に積み込まれて、横浜港から海外へと運ばれていったのです。

会場にはこのアンペラ梱包や絹糸の包みに貼られた「商標」の紙が大量に掲示されていて、それぞれが精緻に描かれた図案が明治期の気概を感じさせます。

また、同じようにアンペラ梱包でその頃輸出されていた「茶」には「西洋文字を使った絵票(ラベル)」という意味の「蘭字」という薄い和紙で出来たラベルが貼られていたといいますから、輸出の方法は「絹」の場合と全く同じだったんですね。

ちなみに、茶業界で使われる「蘭字」という言葉は、中国語で「蘭」は「西洋」を「字」は「文字」を表しているのだそうです。お茶の場合には、明治の頃に使用された洋式印刷の強い匂いのインクが嫌われたことで、蘭字は木版印刷の多色摺りだったということです。

また、会場には当時の横浜の古写真(西洋人・主にフランス人 から見た日本の風物、人物写真)と日本人から見た西洋の文物、西洋人の錦絵が向かい合わせに展示されていて、西洋人・日本人のお互い側から見たそれぞれの捉え方がわかるような気がして面白い仕掛けになっています。


ネットで調べてみると、「アンペラ」とはポルトガル語を語源とするようで、筵(ムシロ)とか敷物の意味のようです。
一説には同じポルトガル語の日覆い「amparo」から転じたという。また、茎を平らにして、敷物や帽子などを編んだことから「編平(アミヘラ)」が転じたという説もあります。

原料はカヤツリグサ科 アンペライ属のアンペライという植物で、低地の湿地に生え、高さ1メートル以上にもなる多年草だといいます。

この生糸輸出用梱包のアンペラは、明治期には主に香港などを経由して東アジアから輸入されていたと言いますから、開港されると同時に一気に横浜港は輸出入の一大港として発展していった様子をうかがい知ることができますね。

1930年(昭和5年)就航の(横浜港に係留展示されている)日本郵船の氷川丸には「シルクルーム」という輸出生糸専用の貨物室まであったといいますから、幕末/明治から昭和の初めまで「生糸」は日本の重要な輸出産物だったことがわかります。

「明治大正の生糸産地と横浜」展:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/06/02/

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