落ちたクヌギの枝とチョッキリ … 自然観察・WanderVogel2014/09/01

クヌギとチョッキリ
- -
昨日の自然観察会の下見で見つけたクヌギの枝。

道路の上や登山道の地面には、写真のようなクヌギやコナラの枝がたくさん落ちています。
スパッときれいに切り落とされた枝には、緑の葉と若いドングリが必ず付いています。

さて、いったいどうしたことでしょう?

実はチョッキリ虫のしわざです。
チョッキリは、ゾウムシ上科オトシブミ科チョッキリゾウムシ亜科に属する昆虫で、正確にはハイイロチョッキリと言います。

ゾウムシ特有の尖った口でドングリに穴を空けて卵をひとつ産み付けます。卵はドングリの中で孵って幼虫になり、ドングリの実を内側から食べて大きく育ちます。
その後、幼虫はドングリから這い出て、土の中にもぐって冬を越すことになります。翌年初夏にサナギになって羽化し、地上に出てきてチョッキリの成虫になると言うわけです。

卵を植え付けたドングリを枝ごと切り落とすのは、幼虫になってドングリから出た時にすぐに土中に入れるようにという親心というわけです。

また、普通に落下したドングリの実と違い、殻斗を持って枝に付いたままのドングリでは食べにくくて、動物たちも躊躇するでしょうから生き残る確率も高くなるのでしょう。

なんとも、自然界というのは良く出来ているものです。

新潟 妻有郷への出張・秋の訪れ … 自然観察・WanderVogel2014/09/02

妻有郷の田んぼ
- -
以前設計した病院施設の定期報告調査とメンテナンス打合せのため、新潟県妻有郷まで車で日帰り往復してきました。

夜明け前に出発して、調査や検査・打合せなどをして帰りは日が変わった深夜に戻ってくるという強行軍です。

打合せの合間に、名物の「へぎそば」を食べに行ったり、掛け流しの天然温泉に入ったり、トリエンナーレのアート作品を見たり、と仕事以外の用事?も盛りだくさんで、時間が足りません。
出張の日程に余裕が持てれば一泊したいところではあるが、翌日の仕事の予定が決まっているので、このへんが限界かな、、少し残念でした。

横浜から新潟県まではストレートに行ってもけっこう距離があり、特に妻有・十日町は関越自動車道を降りてからひと山超える必要があるので、よけいに距離を感じる。

妻有郷は日本でも有数の豪雪地帯であり、魚沼産コシヒカリなど米どころとしても有名です。
最近(ここ10年ほど)では、3年に一度大々的に開催される妻有トリエンナーレというアートフェスティバルでも広く知られるようになっています。

市町村合併で村の名前は亡くなってしまいましたが、写真は十日町市の長野寄り、津南町や松之山温泉に接する旧中里村の田んぼの風景です。
一面に頭を垂れたコシヒカリの田んぼが何枚何枚も広がっています。正しい日本の農村風景 という感じです。

空も雲も陽射しも風もすっかり秋の気配を感じました。

医療施設の特殊建築物等定期調査報告 … 調査/検査・建築設計2014/09/04

ゆあーずホール
- -
自分で設計した建築物を継続的にメンテナンス出来るというのは、設計者にとってはとてもありがたいことです。

一昨日行ってきた新潟県内にある病院施設は、十数年前から病院や老人健康施設、リハビリ施設、トレーニング施設など数棟の医療関係施設を設計させてもらってきた関係で、竣工後も継続的にメンテナンスまでみさせてもらっている。

病院施設などの特殊建築物の定期調査報告は、3年に一度の割合で県に報告書を提出することが義務づけられています。

もちろん経年変化による劣化の調査が主たる調査項目ではあるが、その他にも法律・法規自体の基準(ルール)が変わって、予期せずに「既存不適格」となってしまうこともあります。

病院関係者が気付かない事柄を定期的に調査・報告し(是正工事を行い)、基準に合った施設内容を維持していくことは医療施設としては大切なことです。


この施設の大きな特徴のひとつは、天然温泉を自前で持ち、温泉療法も行っていることです。
老健や特養、リハビリ施設などのお風呂には天然温泉を使用していますし、トレーニング棟でも屋内プールのジャグジーや浴室、露天風呂などに温泉を使っています。

温泉地ならではのサービスと言えますが、仕上げ材や配管等の設備機器が一般よりもかなり傷みが早いという頭の痛い点も一方ではあります。
したがって、メンテナンスに気を付けなければならい個所は通常の医療施設よりもだいぶ多いのも事実です。

来所者のために、屋外に足湯(これも掛け流しの温泉)の施設を2カ所つくってありますが、こういった付帯設備も日頃の手入れ・メンテナンスが長持ちの秘訣と言えます。


(写真の)高い天井とトップライトを持つ運動ホールや植物園は、開放感があり利用者にはとても好評なのですが、雪国ではやはり手がかかる設備のひとつといえます。
まあ、設計者としてはこだわりを持って設計したところではあるのですが、、、

幸いにも中越沖地震、新潟長野県境地震と2度の大きな地震を受けた時でも重大な損傷はなく、内装材が一部剥がれた程度でしたが、さすがに竣工から十数年も経つとトップライト周りの防水に劣化がみられ、ところどころで雨漏りが発生してきている。

今回の検査/調査では、屋上防水の一部やり替えとトップライトのサッシシールの打ち替えなど、少し広範囲に手を入れざるを得ないと判断しました。

山上の農園(9月)・冬野菜の植え付け準備を急がなきゃ … 畑仕事・WanderVogel2014/09/05

秋冬野菜植え付け準備
- -
8月は焼け付くような猛暑日になったかと思えば、記録的な大雨に翻弄されたりと、本当に天気が安定しない一ヶ月でしたが、9月に入ってもまだ異常気象を引きずっているようです。

でも、季節は確実に秋へと移ってきています。というわけで、畑もそろそろ冬野菜の植え付け準備をしないといけない。
先日、天気をみながら何とか3時間ほど畑に出ることが出来ました。植えっ放しの夏野菜の整理と畑周辺の草刈りをしてきました。

オクラやシシトウ、ピーマン、エダマメ、シカクマメなどを根っこごと引っこ抜いて、きれいに整地をした。
ただ、ゴーヤとズッキーニがまだ(しぶとく?)実が成っているので、刈り取れないで残ったままだ。

向こう端には夏前に植えたサツマイモがグングン伸びていて、ジャングルのようにはびこっていますが、地中ではサツマイモが大きく育っていることを願って、これはそのまま放置しておきましょう。


畑の帰りがけ、近くの園芸店で牡蠣(北陸産)の殻から作られた有機石灰を10Kg買って帰ります。
次の日曜日には畑全面に石灰を蒔きしっかり耕運機を掛けて、植え付けの準備を終らせないと間に合わんなぁ。
何とか晴れて(出来れば薄曇りが良いが)くれることを祈ります。

今月(9月)中旬くらいまでには奥の畑の一面を使って、昨年と同じように冬野菜(ダイコン、カブ、スナップエンドウ、絹さや、ワケギ、ニンニクなど)を植え付ける予定です。

さて、手前の畑の空いたスペースには何を植えよう。
ネットを掛けて、葉物野菜(ホウレンソウ、コマツナ、シュンギクなど)でも植えようかな。

畑仕事は奥が深く、まだまだ初心者の僕は、周りの先輩方に聞きながら、本を読みながらの農作業です。でも、楽しい!

バイクの修理が終わり、受取りに … バイクメンテナンス・WanderVogel2014/09/06

Bike修理完了
- -
MOTO LAVORO(旧グッチ スポルト ジングウシ)に預けていたバイクが、修理完了という連絡を神宮司さんから数日前にもらい、今朝 受け取りにいってきた。

自宅からモト・ラボロまでは電車だと1時間くらい掛かるが、バイクだと有料道路を飛ばすと30~40分ほどだ。

不具合の状況を聴いてみると、セルスイッチの不具合は接触不良で、分解掃除/調整程度で治ったようだが、電送系のリレーを4つ取替えた。

片肺状態の不具合はスパークプラグの電気コード(ハイテンションコード)がシリンダーフィンと接触し、モトグッチエンジン特有の激しい振動で長い間に削れていき、とうとう配線がむき出しになって断線してしまっていた、というのが原因でした。

それも表からではちょっと気がつかない位置で起こっていたトラブルなので、タンクカバーなどを外さないと見つけられなかったということですが、神宮司さんにしてもこのコードが擦り切れたと言う事例は今まできいたことがない、と言っていました。

この配線コードに限らず細部にいたるまで、元のモトグッチ仕様の部品はあえて使わんぞ、と宣言しているかのように、ゲッツィ&ブリアン(G&B)の工房でことごとくゲッツィオリジナルなものに変更しちゃっている関係で、こういった変則的な不具合が発生するのかもしれない。

フレーム本体からROM・電送系全て、エキパイやマフラー、ヘッドライトやメーター類、前後のホイール(G&BとOZレーシングの共同製作)でさえ、全てゲッツィ工房オリジナルのものだし、サスペンションやブレーキシステムもモトグッチでは使っていないものをわざわざ(?)セレクトしているように思える。


要するに、ゲッツィ氏がわがまま放題に作ったバイク、と言うことなんだろう。日本に4台程度しか入っていないのもうなずける。

「設計者のジュゼッペ・ゲッツィはそういうとこあるからねぇ」とゲッツィ氏と親交のある神宮司さんは軽〜く言っていたが、最低限の耐久性はもう少し考えて欲しいところだ。レースに出るバイクではないんだから。

そういえば、このバイクをゲッツィ工房から輸入した時も、その後も、神宮司さんのところでけっこういっぱい手を加えたり、新たに工房で特注して作ってもらった部品を取付けたりした経緯があったが、この先も何かありそうでちょっと怖い。

バイク本体だけに限らず、カッコ良ければ耐久性など細かいこと(?!)にあまりこだわらない気質のイタリア人と、ちょっと変わっているが職人気質の神宮司さんの組み合わせですから、この先もそういう付き合い方をしていかにゃならん、ということか。

でもまあ、僕もイタリア人のそういったイージーなところはぜんぜん嫌いじゃないし、神宮司さんの「大丈夫!全然 大丈夫!」という、「私が何とかしましょ!」的性格も同じように好きですから、しょうがないか。


エキゾーストパイプとシリンダー出口の間でハデに排ガス漏れを起こしていたので、ガスケットを2枚とも交換し、ついでにワッシャーも交換しておいたよ、とのこと。
これも元々ゲッツィ工房で組立てた際に、(耐久性は無いが軽量の?)レース用?のごく薄いガスケットを使っていたことが原因なのかも、、、ジュゼッペ・ゲッツィ恐るべし、です。

これ以外にも色々細かい不具合はあったが、重症の機械的な不具合ではなかったのでとりあえずホッとしました。


バイクは機械ものなので、もっと頻繁に乗ってあげるように!、と神宮司のオヤジに小言をもらい、おまけにタイヤの空気圧が全然低くなっていて、注意不足!、乗り手失格!、と叱られてしまいました。その点はその通りなので、返す言葉もない。

車と違い、バイクは日頃から自分で各部の調子を見たり、エンジン音や排気音に気をつけて不具合を防止しないと命に関わることになるので、神宮司さんの言うことはごもっともでございます、と反省をした次第です。

とにもかくにも、無事にバイクが治ってきて良かった!良かった!

あとは来週中に今回の修理代を神宮司さん宛に振り込めば一件落着だな。(これが痛いところだが…)

新生「岳人9月号」特集_Seven Summits … 登山・WanderVogel2014/09/07

岳人9月号
- -
岳人9月号は、編集/発売が中日新聞東京本社から山用品で有名なmont-bellに変わって最初の号なので、新生「岳人」ということになる。
いままでも表紙の写真が他のアウトドア誌の中では一番良かったと思うが、この畦地梅太郎氏の版画もなかなか趣きがあり、硬派でクラシックな山岳誌らしさがあって好きです。

特集は「Seven Summits -世界の最高峰7つの物語-」で、読み物としては面白いが、僕にとっては世界7大陸最高峰という「くくり」自体には何の感慨もない。

実は編集がmont-bellに変わるということで、いままでの硬派な部分の「岳人」らしさが少なくなってしまい、より初心者寄りの薄っぺらい編集内容になってしまうのではないか、と懸念したのだが、まあ何とか今までの良い流れの方を継承しているのかな、と少し評価している。

初心者向けのハウツー本になりがちなのが最近のアウトドア誌の特徴(一時期「岳人」にもそういうところが垣間みれた)なのだが、その中にあってこの編集はなかなか良いではないか。
変わった点といえば、岩や沢、雪山登攀だけでなく、それにプラスしてカヌーやスキーなどオールラウンド系に振れてきたこと。
また、自然教育や環境問題にも目を向けてきているのを感じる。これは良い方向だと思う。

ただし、今までの「岳人」ファンにすぐに受け入れられるかどうかはちょっと疑問。今まで以上の発行部数の減少が編集方針の転換につながらなければ良いが…、と逆に心配になったりして、、

まあ、なにも僕が心配することもないのだが、、、

街路樹も秋の実り・スダジイの実 … 自然観察・WanderVogel2014/09/07

スダジイの街路樹
- -
午前中、仕事の打合せに向かう道すがら、近くのスダジイの街路樹が実を付け始めたのに気がつきました。

スダジイの実、形状はドングリ型ですが、「ドングリ」と言わず「シイの実」という呼び方のほうが馴染みがあるでしょうね。

スダジイはブナ科クリ亜科の常緑高木です。
幹の木肌は、若い頃はスベスベしていますが、年をとると樹皮に縦の裂け目が入り、ゴツゴツした木肌になります。

コナラやクヌギなどのいわゆる「ドングリ」と違って、スダジイの実は始めは(写真のように)全体が殻斗で覆われていて、大きくなるに従って殻斗の先端が割れてドングリ(堅果・けんか)が顔を出してきます。

一般に「シイの木」というとスダジイを指しますが、シイの実はドングリの中でも渋味が少なくて、マテバシイ同様に生でも食べることも出来ます。
縄文時代にはシイの実が「主食」であったと言われているくらいですから、昔から食べられてきたのです。

殻斗が割れて茶色くなったシイの実を採ってきて、フライパンで炒ります。しばらくして、表面がパリンと割れてきたら食べ頃で、炒り過ぎないのがコツです。まあ、生でも食べられるのですから、半生くらいがちょうど良いのかもしれません。

甘味の少ない栗のような味ですが、栗よりももっと素朴で「山里の味」がします。

ちなみに、シイの木(スダジイ)は「横浜の木」でもあります。

箱根で良く見かけるタイアザミの花 … 自然観察・WanderVogel2014/09/08

タイアザミの花
- -
今年8月・9月はけっこう箱根の山に出掛ける用事が多くて、そこでこの時期良く見かけるのがこのタイアザミ(キク科)です。

タイからやって来たアザミと言うことではありません。
タイアザミ、漢字で書くと「大薊」と書きます。大きな薊(あざみ)という意味です。

葉っぱは細く尖っていて、トゲも他の薊に比べて数も多く硬く鋭いのが特徴です。日当りの良い林縁部に良く生えるので、登山道脇でたくさん見られます。

山道を歩いていてうっかりこの葉に触れると、厚いズボンの上からでもかなり痛い!
おまけにけっこう背が高く(1m~2m近く)なるので、うっかり手に触れてしまうのともありますから要注意です。

タイアザミの花の蜜を吸いに来ているのはトラマルハナバチでしょうか。黄色いモコモコの毛で覆われたからだと、お尻の虎縞模様が可愛らしい。

山上の農園(9月)・畑の下地づくり頑張ってきました … 畑仕事・WanderVogel2014/09/09

畑と石灰
- -
先日買っておいた有機石灰(10Kg)を、耕した畑全面に蒔いて、しっかり耕運機を掛けていきます。ここまではなんとか予定通りに進んでいます。

石灰を土に混ぜ込むのは、雨などで酸性に片寄りやすい土質(ph)を中性化させるのが目的です。
この作業に合わせて堆肥を混ぜ込む、というようにも園芸書には書かれていましたが、もったいないので堆肥は畝を切ってから筋状に入れていった方が良いよ、と畑の先生が指導してくれたのでそのようにします。

石灰を混ぜ込んだ後、1週間くらいはそのまま寝かしておかないといけないと言うことですが、そのへんは仕事の具合によってどのタイミングで作付け出来るかですね。
冬野菜の種や苗もそれに合わせて買って、準備をしておかねばいけないな。

4~5日前に畑の周りをきれいに草刈りしたばかりなのに、行って見ると向こう端はもう緑々してきています。とほほ、、、
せっかく仕事の合間を見つけて草刈りしたのに、これでは雑草との追いかけっこのようです。

雑草の生命力には僕の力なんかではとうてい勝ち目はありません。でも、除草剤などの薬剤はいっさい使わずに、刈り払い機で頑張って刈り取っています。


家庭菜園レベルの広さの畑でも、農作業はなかなかはかどらないものです。今日は4時間近くも耕運機をフル稼働させて耕しました。
固くなった土はあらかじめ鍬で掘り起こしておかないと、耕運機の回転歯が中まで入っていきません。
手にマメをつくりながら、全身汗まみれになりながらの作業でした。

とても夏野菜を整理するところまでは僕の体力が持ちません。
今日はここまでやれれば大満足です。ふ~っ、ホント疲れました。

南足柄の森で見つけたタマゴタケ … インストラクター・WanderVogel2014/09/11

タマゴタケ
- -
先日、横浜市内の小学校の森林自然観察で、南足柄市内にある森の中を生徒たちを引率して歩いてきました。

午前中だけの短い時間でしたが、雨上がりの生気に満ちた森の空気をいっぱい吸い込み、森の働きや自然/動植物の営み、山の恵みの話しをしながら歩きました。

森の中では、目に入る大きな木々や繁る下草だけではなく、落ち葉やその下に隠れている小さな虫だって、大切な森の働きの一部なんだよ。
森歩きで見つけた 小さな感動を持って帰ってもらえただろうか。


スギ・ヒノキなどの針葉樹、クヌギ、コナラなどの落葉広葉樹の入り混じった林の腐葉土の厚く積もった林床で、鮮やかなオレンジ色の目立つキノコを見つけました。

タマゴタケです。
テングタケ属タマゴタケ節に分類されるキノコです。

厚くて白い卵形をした外被膜は腐葉土の下に隠れてしまっていますが、ちょうどそこから殻を突き破って柄が立上がり、オレンジ色の丸い傘の部分が現れたところです。(幼菌の姿です。)

周りを良く観察すると、あちらにもこちらにもタマゴタケが顔を見せています。
写真の奥に見える黄色がかった傘の開いたキノコがタマゴタケの大人の(?)姿ですが、鮮やかなオレンジ色をした幼菌の姿からは想像出来ないほど地味な姿かたちなのがちょっと意外ですね。

前日まで雨がしとしと降り続き、午前中やっと雨が弱まった まさにその時を狙ったかのように、あちこちでいろいろな種類のキノコが一気に顔を出しています。


このタマゴタケ、林内でもかなり目立つハデな色をしていて、毒キノコのように誤解されやすいのですが、実は無毒で味も風味も抜群だといいます。
わざわざこれに執着して採取するキノコ好きも少なくないようで、実際に、森林インストラクターの先輩たちの中にも愛好家は多いようです。

つい先日も、「持ち帰ってバター炒めにして食べたらとても美味しくて、家族皆大喜びでした。」と、先輩インストラクターから話を聞いたところです。

ある本には「海外で「帝王のキノコ」とも呼ばれるセイヨウタマゴタケに近い種で、わざわざ語る必要が無いくらい、凄まじく美味な食菌(キノコ)です。」と書かれています。


ただこのキノコ、猛毒の毒キノコで知られるベニテングタケととても良く似た姿カタチをしていて、素人は手を出すのは危険です!、とも言われている。
また、同じ種類のキタマゴタケという毒キノコにも良く似ていると言いますから、まったくもってキノコというのは油断ならないシロモノです。
でも、それがキノコの魅力のひとつなのでしょうけどね。


といっても、毒キノコか食べられるキノコかの判別が大切なことは確かだが、心配はそんなことより「原発事故の影響」のほうが切実だったりして…。

福島県や栃木県、茨城県、群馬県、埼玉県などはもちろんですが、東京都も神奈川県も山梨県でも状況は同じです。

山梨県の富士北麓地域では、「野生キノコを採らないよう」と呼び掛ける看板が行政の手で立てられているというくらいですから、キノコの残留放射能(セシウム)は手に負えないことになっています。

まあ、それを考慮すれば、東日本の野生のキノコはすべて「毒」キノコということになるのかなぁ。
あとは自己責任でお願いします、ということなのだな。

アクセスカウンター