南アルプス・鳳凰三山を歩いて来ました1 … 山歩き・WanderVogel2015/05/02

樹林帯から地蔵岳
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今年のGW初日、5月2日と3日に南アルプスの鳳凰三山を歩いてきました。

4月に登った谷川岳の時と同様に、この2日間共にまったく雲ひとつ無い快晴の天気に恵まれ、三山の頂上からも360度クリアに見渡せる景色はそれはもう圧巻でした!
今年の「運」を使い果たしてしまったのでは、、と思ってしまうほどでした。

青木鉱泉(標高1,100m)に車を留め、以前 紅葉の時に歩いたことのあるドンドコ沢を遡行します。南精進ヶ滝、白糸滝、五色ノ滝、などの豪快な滝をひとつひとつのんびり見ながら鳳凰小屋まで登ります。

青木鉱泉からの歩き始めは、足元に低山でよく見られる草花が咲いているのを見つけることが出来ます。ムラサキケマン、タチツボスミレ、フデリンドウ、エイザンスミレ、ネコノメソウ、ミヤマキンバイ、ヤマエンゴサク、ミヤマエンレイソウ などの可憐な花が咲いています。
ヒトリシズカ、ヤブレガサ、トリカブト、バイケイソウ、マムシグサ、テンナンショウなど丹沢でもよく見られる草本類も、あちらこちらで地面から顔を出しています。

目を上に向けると紫色のきれいなミツバツツジや、白い装飾花を持つガマズミの仲間のオオカメノキなどが満開を迎えています。

標高が2,000mを超えると、まわりはすっかり針葉樹林に囲まれ、シラビソ、ダケカンバ、コメツガ、トウヒといった針葉樹林帯が続きます。
足元にはコケ類や降り積もった落ち葉に混じって針葉樹の球果がたくさん落ちています。陽の当たるギャップでは、針葉樹の幼樹が育っているのも見られます。

写真は鳳凰小屋から観音岳へと登る樹林帯から、シラビソやコメツガの樹間を通して地蔵岳のオベリスクを見上げた写真です。

宿泊は鳳凰小屋です。寝具と夕食・朝食が付いて一晩¥8,000です。
缶ビール(アサヒスーパードライ)は1本¥600でした。
夕食はカレーライスです。当然みんなに混じってお代わりをしました。
夜は思っていたほどは寒くはなく、運転疲れ/歩き疲れも手伝って、20時には早々に就寝です。

コースタイム:2015年05月02日 快晴、一泊二日 単独山行
6:00 青木鉱泉の駐車場(¥750/台・日) 発 ~ ドンドコ沢を遡行するように左岸の山道を歩く(地図に示されたルートよりかなり高巻く感じで登山道が設定されている) ~ 8:50 南精進ヶ滝 ~ 10:0 鳳凰ノ滝(休憩20分) 急登が始まる ~ 11:35 白糸の滝(昼食40分) ~ 12:50 五色の滝(休憩20分) ~ シラビソ/コメツガ/ダケカンバの樹林帯を歩き、最後は沢の中を遡行 〜 14:30 鳳凰小屋(2,383m)着・鳳凰小屋周辺で夕食(18時)までのんびりと過ごす。
青木鉱泉~鳳凰小屋 行程時間(休憩・昼食含む)8時間30分

地図=1/25,000、山岳用GPS(GARMIN OREGON 650TCJ)

2012年 秋の鳳凰三山:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/10/06/

南アルプス・鳳凰三山を歩いて来ました2 … 山歩き・WanderVogel2015/05/03

観音岳より地蔵岳
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南アルプスの鳳凰三山・山歩き2日目。

朝5時前に起床して身支度を整えて、お昼用のお湯をSVEA 123Rで湧かしてテルモスに入れておく。5:30に朝食(スクランブルエッグや漬物、海苔などとご飯、みそ汁)を軽く食べて、6:15に小屋を出発。

昨晩、登山道などの状況を小屋の人から聞いてみると、中道ルートは雪が弛んできていて、足を踏み抜くことが多く非常に歩き難い、ということでしたので、当初立てたルートを変更しまた。
使わないものを小屋にデポして、三山をピストンしてまた鳳凰小屋まで戻り下山する、というルートに変え、お昼ご飯やストーブ、お湯などは小屋に置いて出発です。

まずは、小屋の対岸から観音岳方向に、樹林帯の斜面を直登します。
地蔵岳に直接登るコースは、稜線手前の急斜面が粉のように粉砕された花崗岩の砂地になっていて、まるで蟻地獄のようだったのを前回経験しているので、下りに使用することにしました。
樹林帯の中は残雪が残っていて歩き難い斜面ではありますが、アイゼンを履くほどのことではない感じで、なんとなく付けずにそのまま稜線まで上がってしまいました。

稜線に突き上げ、左手方向の観音岳(2,861m)に向かいます。
昨日同様に、朝から雲ひとつ無く、真っ青な空のドピーカンの快晴です。紫外線で目がやられるのではないかと心配になるほどの強い陽射しです。
稜線上は珍しく風も穏やかで、ウインドブレーカーも必要ありません。

観音岳からさらに薬師岳(2,780m)へと向かって歩きます。薬師岳越しに富士山が見えています。
稜線上からは白根三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)が手に取るように見えています。特に薬師岳からは、北岳が(頂上への登山ルート・八本歯のコルなども含めて)手が届きそうな感じではっきりクッキリ見えています。

ハイマツと残雪の残る、花崗岩の巨石がゴツゴツころがる稜線は鳳凰三山ならではの独特な雰囲気を出しています。
何より、この稜線上から見ることの出来る3,000m級の山々の景色が素晴らしいです。
北岳(3,193m)、間ノ岳(3,190m)、農鳥岳(3,026m)の白根三山を始め、甲斐駒ヶ岳(2,967m)、仙丈ヶ岳(3,033m)、八ヶ岳/赤岳(2,899m)、富士山(3,776m)と、一望することが出来ました。


薬師岳からはもと来た稜線を引き返します。

今度は地蔵岳とその向こう側に甲斐駒ヶ岳を見据えながら歩くことになります。(写真)
甲斐駒ケ岳の左手にはアサヨ峰(2,799m)を挟んで、仙丈ヶ岳(3,033m)が見えています。

そしてその遥か遠くには、雪を頂いた北アルプスの山々までもがはっきり見えています。
前方左手に目を移すと、小淵沢の町を挟んで八ヶ岳が見えています。

稜線を歩き、地蔵岳まで来ました。
ここから、鳳凰小屋に花崗岩の砂の斜面を下降します。

小屋に預けておいたお昼ご飯を小屋前のベンチで取って、パッキングをし直し、予定通りに何とか午前中には下山開始となりました。

下りのルートは、鳳凰小屋から尾根伝いに燕頭山を経由して、御座石鉱泉へと下る樹林帯の中を歩くルートを楽しんで来ました。
鳳凰小屋から燕頭山まではアップダウンも少なく、尾根を上手い具合にトラバースしながら進むので距離が稼げます。
ただし、燕頭山から御座石鉱泉までは(当然のことながら、登り同様の高低差は歩かなければいけないので)急な降りがたっぷり2時間続きます。

御座石鉱泉から青木鉱泉までは、間にある支尾根をひと山超える感じですが、時間にして50分ほどの距離でした。
ルート標識も少なく、ちょっと道が解りにくかったな。

青木鉱泉駐車場まで戻り、GWの道路渋滞を避けながら無事に帰宅しました。

コースタイム:2015年05月03日 快晴、一泊二日 単独山行
6:15 鳳凰小屋出発 ~ 残雪の残る樹林帯の斜面を登る 〜 7:15 観音岳と地蔵岳との間の稜線上(15分休憩) ~ 7:55 観音岳山頂着(休憩10分) 〜 8:30 薬師岳山頂(休憩10分) ~ 稜線上を戻る 〜 9:30 鳳凰小屋への分岐〜赤抜沢ノ頭通過 〜 10:20 地蔵岳(10分休憩) ~ 11:00 鳳凰小屋着(昼食40分) ~ 尾根道を下る 〜 12:40 燕頭山(樹林の中の頂上) ~ 14:15 西ノ平(休憩10分) ~ 14:55 御座石鉱泉 〜小尾根を乗っ越し 〜 15:50 青木鉱泉の駐車場着
鳳凰小屋~鳳凰三山〜青木鉱泉 行程時間(休憩・昼食含む)9時間40分

針葉樹林の足元でひっそりと咲くバイカオウレン … 自然観察・WanderVogel2015/05/04

バイカオウレン
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昨日の南アルプスの山歩きのスナップ写真:バイカオウレン

出発地点の標高1,100mから2,000m付近では、シラビソ、トウヒといった樹林帯の中でもすっかり雪が消え、足元を良く観察すると様々な花が咲いています。
その中でもひときわ小さく、うっかりすると見過ごしてしまいそうなのが、バイカオウレンです。

まわりのコケ類と比較しても大きさが解りますが、花の直径は12mmほどです。褐色の花茎と5枚に分かれた光沢のある小葉を持つのが、バイカオウレンの特徴です。
調べてみると面白いことに、白い花弁に見える5枚の花びら状のものは実は萼片(がく)で、中心から広がった5枚の小さなものが本当の花弁なのだそうです。

こうして花を探しながら樹林帯を歩いていると、あっという間に時間が過ぎていきます。

青木鉱泉から鳳凰小屋まで(距離=9km、標高差=1,280m)登るのに要した時間が、8時間30分も掛かった原因は、後半に少しバテたこともあるのだが、花や樹木を観察したり写真を撮ったりしたことも要因のようです。

でも、それが今回の山歩きの楽しみのひとつでした。
丹沢の樹林帯とはひと味もふた味も違った個性的な樹林歩きを堪能しました。

南アルプス・標高2,000m付近の針葉樹林帯を歩く … 自然観察・WanderVogel2015/05/05

標高2,000mの樹林帯を歩く
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南アルプスの針葉樹林帯を歩く。

写真で見えるのは、グレー色のシラビソの木、少し赤茶色がかって木肌が荒れてるように見えるのはトウヒだろうか、明るいオレンジ色をしているのはダケカンバだな。
針葉樹に混じって、イヌブナやオオカメノキなどの落葉広葉樹も、本数こそ少ないがところどころで見ることが出来る。
地面は一部 コケ類に覆われていて、陽の当たる斜面では針葉樹の幼樹が育っているのも確認出来る。

針葉樹に関してそれほど詳しいわけではないが、落ちていた枝や葉を見てみると、オオシラビソも混生してるように思える。netなどで調べてみても、オオシラビソの植生の南端は南アルプスから富士山にかけて、という記述もあるから、そうなのかもしれないな。

シラビソもオオシラビソも8月になると写真でよく見る青紫色の独特の球果を付けるので、次回はぜひその姿を見てみたいものです。

netには、神奈川県の丹沢・塔ノ岳にも数本あったということらしいが、その後 絶滅してしまったと書かれていた。
シラビソは大木になるのだが、寿命は意外と短くて、わずか100年程度で枯死してしまうらしい。


木肌が滑らかなオレンジ色をしていて、樹林帯の中でもひときわ目立つ存在なのがダケカンバだ。
漢字では「岳樺」と書くように、樺の木(カバノキ科)の仲間の落葉広葉樹だ。
標高2,000m付近あたりから、樹林帯の中でやたらと目に付くようになる。樹高も10mを超えるものが多く見られる。
森林限界を超えたあたりからは、強風が原因なのか枝も大きく曲がりくねり、稜線上では背丈もぐっと低くなり、地を這うような感じで生えている。

マツ科のトウヒ(日本固有種)は木自体の存在感よりは、足元にたくさん落ちている枯れた球果の方が良く目につく。
トウヒの細長い独特の形をした球果は、ツガやマメツガの球果と並んで、ほんとうにたくさん登山道に落ちている。
もちろん、中の種子(翼果)はあらかた飛んでしまっているので、抜け殻だけなのだが。

それらの球果に混じって、ひとつだけハリモミの球果(松ぼっくりを大きくした感じ)が落ちていた。
ハリモミはモミという名が付いてはいるが、マツ科トウヒ属の木なのでトウヒとは兄弟ということになるか。

僕には樹形や樹皮、葉の付き方などからは、ハリモミの判別はとても出来ないが、球果は独特なのでこれが落ちていれば何となく想像することが出来る。

また、富士山のふもとの山中湖村には、「山中のハリモミ純林」と呼ばれる国の天然記念物にも指定されている、日本最大規模の3万本の純林があるそうだ。

南アルプス・標高2,000m付近の針葉樹林帯を歩く2 … 自然観察・WanderVogel2015/05/06

鳳凰三山 山麓のサルオガゼ
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南アルプスの針葉樹林帯を歩く。2

樹林帯の中にあって、何とも幻想的な雰囲気を醸し出している、枯れ枝にまとわりつく無数の糸のようなコケ?。
まるで、能や歌舞伎の演目「土蜘蛛」で土蜘蛛の精が放つ蜘蛛の糸(千筋の糸)に絡み付けられてしまったかのような、おどろおどろしい姿をしています。

絡み付けられている木はカラマツです。
カラマツは日本の針葉樹のうちで唯一、秋になると黄葉し冬には葉を落とす樹木ですので、冬の間は枯れ木のような姿になっています。
そんなこともあって、このコケ?も絡み付け易いということなのでしょうか。

始めこの姿を見たときはイトゴケの一種のキヨスミイトゴケ(清澄糸苔)が絡まっているかな、と思いましたが、帰ってきてよく調べてみると、「サルオガセ」という何とも奇妙な名前を持つ地衣類の仲間だということが解りました。
そして、この「サルオガセ」は「キヨスミイトゴケ」などよりも、もっとポピュラーに見かけられるものなのだそうです。


鳳凰小屋から尾根道を燕頭山へ向かって、なだらかに下る山道を歩いている時に見かけました。
写真を撮って、あらためてまわりを見渡してみても、ほかに木には絡まっていませんでしたので、よほどこのカラマツの木が気に入ったのでしょう。
あまり湿気のありそうな地形ではなかったのですが、それでもサルオガセの生息条件には適っていたのでしょうか? 盛大に絡まっていました。

サルオガセ、漢字では「猿尾枷」と書くのだそうですが、何ででしょう?(調べたがよく解りませんでした)
図鑑では、樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣類ということで、霧のかかるような森林の樹上に着生する、とあります。コケに近い仲間の地衣類に属する、花の咲かない植物なのだそうです。
空気中の水蒸気を吸って、その水分と光合成だけで単独で育つので、他の植物に寄生して生きているわけではないのだそうです。

なんとも不思議な植物です。

もっと調べてみると、この植物は食べられるのだそうです。
煮て柔らかくして食べるのだそうですが、好んで食べたくなるシロモノではありませんね。
姿は何となくヒジキというか海藻に似ていなくもありませんが、僕はパスします。

山は一気に花の季節に突入です! … 自然観察・WanderVogel2015/05/07

オオカメノキの花
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先日の南アルプスでも、標高1,000m〜1,200m付近ではミツバツツジやオオカメノキ(写真)の花が満開を迎えていました。

丹沢の山からも続々と開花情報が入ってきています。
シロヤシオ(ゴヨウツツジ)やトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、ヒメウツギ、ツクバネウツギ、ガクウツギ、ツリバナ、クワガタソウなどが次々に満開になっているようです。

5月は一年のうちで一番気持ちの良い季節です。
今度の週末は丹沢の低山散策に出かけよう。

小さな公園で見つけた、地面に散らばった柿の花 … 自然観察・WanderVogel2015/05/08

カキの花
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東京都練馬区での木造住宅の施工検査の帰り道、児童公園で見つけた小さなクリーム色の花。
とある木の下、あたり一面に落ちて散らばっていました。

何でしょうか?

木を見上げて見ると一目瞭然、カキノキでした。
なんという品種なのかは解りませんが、とにかくカキノキです。
カキは、カキノキ科カキ属に分類される高木性の雌雄同株の落葉果樹で、植物としての和名は「カキノキ」です。

この時期、柿の花は下から見上げても、たくさんの若葉に紛れて小さく咲いているため、あまり目立たない存在です。
また、何故か枝から落ちやすい花なのだそうで、こうして地面などにたくさん散らばっているのを目にすることがたまにあります。
この落ちている花はなぜかみな雌花でした。
木の方を良く見てみると、ドウダンツツジのように群生して咲いている一回り小さな白い筒状の花も見えます。雄花です。

調べてみると、柿は日本原産ではなく、奈良時代に中国から渡来してきたのだそうですねえ。うっかりしてました。
幕末に来航したペリー艦隊が日本の柿をアメリカに持ち帰ったことから、英語でも柿の実は「KAKI」と呼ばれていますし、古くから歌に詠まれていたりしていますので、てっきり柿は日本原産なのかと思っていました。


柿は日本の気候に適していることもあって、明治時代に調査した時には、なんと1000品種が栽培されていたという記録もあるそうです。
今はさすがに品種は減っていますが、それでも今も約300品種が日本中で栽培されていると言いますから、今でもすごい人気です。

ちなみに、「柿」は秋の季語ですが、「柿の花」は夏の季語だそうです。
今日のように暑い一日ですと「夏」と言われても納得です。

春の森林探訪 下見での1枚・オオバウマノスズクサ … インストラクター・WanderVogel2015/05/09

弘法山のオオバウマノスズクサ
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今日は、来週末に行なわれる「かながわ森林インストラクターの会」主催の春の森林探訪「新緑の弘法山を満喫」の下見に行ってきました。
ロケハンに同行したのが1月前でしたので、かなりその時とは咲いている花もまわりの林の色も違っていて、少々慌てました。

前回見た草花はあらかた全て花は散っていて、その時に冬芽だったものがすっかり葉を開き、花をつけていました。


写真は、ちょっと変わった形の花を咲かせることで知られる、オオバウマノスズクサです。
丹沢地域でも山間部ではあまり見られず、標高の低い丘陵地帯の陽の当たる「林縁」で見かけられるツル性の多年草の植物です。
花の形も色も模様も、どれひとつ取ってみてもかなり変わっていてインパクトがあります。
まるでサキソフォンのようなその形状は、一度見ると忘れられない花のひとつです。

名前の由来は、この実が馬に付ける鈴の形状に良く似ていることから名付けられたと言います。
実の方も同様に変わった形をしていて、まるでスターフルーツのような色と形をしています。

あと一週間なんとか花が保ってくれると、森林探訪の話しのネタになるのですが …、と思いますが、こればかりは予想が付きません。

山上の農園(5月)GWに畑仕事が出来ず、今日になってしまった … 畑仕事・WanderVogel2015/05/10

絹サヤ収穫
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GWの一日を使って畑仕事をする予定でしたが、結局時間が取れずに、やっと今日 朝から畑仕事に精を出してきました。

このところまとまった雨が降っていないこともあって、畑も干上がってカラカラ状態です。
ジャガイモの畑に土寄せをしようとしても、水分がまるでなくて、中央アジアの土漠の土のようです。それでも何とかかんとか畝を切り直して、土寄せをしてきました。
いまひとつ満足出来る状態にはならなかったのですが、まあこんなところか。

絹サヤはやはり収穫のタイミングが遅れてしまい、案の定少し育ち過ぎていて、八百屋で売られているような可愛らしい絹サヤの姿をしていません。まるでスナップエンドウのような丸々としたフォルムをしています。でも、味は変わりませんから、今日は端からどんどん収穫していきます。
スーパーでもらう中くらいのビニール袋に満杯で5袋も取れてしまった。いくらなんでも取れ過ぎです。

隣りの畑を借りているおばあさんの育てている菖蒲の花と、絹サヤ一袋とを交換してもらいました。

絹サヤもスナップエンドウもあと2回は収穫出来そうですので、せいぜい毎食毎食 一生懸命食べることにします。
今夜はとりあえず絹サヤカレーにしよう!

問題なのはソラマメです。マメ自体は期待通りに順調に大きくなってきているのですが、、カラスの仕業なのか齧られていて、その残骸がたくさんまわりに散乱しています。
ほかのマメ類には被害はないのですが、なぜかソラマメだけが被害を受けています。
といっても、人間が食べるのにはまだサイズが小さ過ぎます。もう少し大きく育たないと収穫には結びつきません。
やはりソラマメは収穫時期までネットなどを掛けて野生動物から守ってあげないと、このように齧られてしまうのかなぁ…


土寄せと収穫を終らせても、畑作業にはまだ続きがあります。この時期の大切な仕事がまだ残っています。
畑まわりや作業小屋まわりの草刈りです。これからは畑に出るたびに、毎回草刈りをしないといけなくなります。

刈り払い機に混合ガソリンを給油して、重たい草刈り用のエプロン付け保護面をかぶり、肌が露出しない格好で炎天下の中、土ぼこりまみれになりながら2時間頑張りました。

戻ってきた後のビールのなんと美味しいことか!

弘法山尾根上で見つけたクマシデの果穂… 自然観察・WanderVogel2015/05/11

クマシデの果穂
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先日行った秦野市の「弘法山」で見つけたクマシデの果穂。

クマシデの仲間にはクマシデ、イヌシデ、アカシデ、サワシバなどいくつかありますが、シデと名の付く樹木はその名の通り「シデ=四手」に似た果穂を付けることから名付けられました。
クマシデの果穂はその中でも一番大きくなるので、林の中でもよく目立ちます。
ここには、クマシデとイヌシデが混生していて、両方の果穂を同時に見ることができますので、比較することが出来ます。

果穂とは、種子を抱いた果苞(葉の変形)が、房状になったものを言って、写真に見える 枝からぶら下がっているものがそうです。
秋にはカラからに乾いて茶色に変色して、散けて風に乗って拡散していきますが、この時期はまだ青々としています。

中央少し奥の方に果穂よりもずいぶん小さく、細い茶色の尾状花序が見えますが、これは雄花(雄花序)の名残です。
シデ類は雌雄同株で、雄花序は、前年枝に束生して下垂し、雌花序(果穂)は、新枝に頂生します。

丹沢の沢沿いの湿った土地に多く生えるクマシデとイヌシデ、サワシバですが、ここ浅間山、権現山、弘法山の尾根上にもけっこう見ることができました。

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