横浜自然観察の森ではヒメコウゾに実が付いていました … 自然観察・WanderVogel2015/06/10

ヒメコウゾの紅い実
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5月末から猛烈に仕事が忙しくなり、毎週の出張もあったりしてblogの更新が10日間も滞ってしまいました。

森林インストラクターの活動もまったく無かったわけではないが、激務の間でこなしていた関係で、撮った写真の整理すら出来ていない状態でした。
今日は、自宅近くにある横浜自然観察の森で行なわれた、横浜市内の小学校の自然観察会に自然インストラクターとして参加してきました。

そこで見つけた紅い実を付けたヒメコウゾ(クワ科コウゾ属)のスナップ。
先日、群馬県の旧新治村内をはしる旧三国街道の古道の片隅で見つけたヒメコウゾの雌花が受粉して実を付けるとこうなりますよ、という「その後」の写真です。
紅く熟しているのが、雌花から実に変化した姿ということになります。

ヒメコウゾは葉っぱの下に隠れるように花(雄花・雌花)を付けるので、注意しないと見つけられませんが、鮮やかな紅い実が付くこの時期になると鬱蒼とした林の中でも目を引きます。
美味しい実なのですが、ここ自然観察の森の中では動植物の採取は全面的に禁止されているので、もちろん口に入れることは出来ません。


毎回思うのですが、小学校の体験型学習というのは、行なうメニューが多すぎて自然観察に掛ける時間も限られています。
もう少しまとまった時間(せめて3時間くらい)を自然観察に当てることが出来れば、もっと充実した内容のお話しが出来るのですが、2時間程度ではどうしても駆け足になってしまいます。

でも、今日は子供たちに元気をもらった半日になりました。

夜はナイトウォークということで、真っ暗な森の中をホタルの池まで30分ほど歩き、暗闇に舞うゲンジボタルの姿を子供たちと楽しんできました。

ヒメコウゾの雄花・雌花:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2015/05/20/

母校のワンゲル部のロッククライミング講習会開催 … 山歩き・WanderVogel2015/06/16

ロッククライミング講習会
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仕事が超忙しい最中、毎年恒例になっている母校のロッククライミング講習会をしてきました。
クラブのOB会でも毎年の年間行事に組み込まれているので、いくら仕事で忙しくとも、こればかりは絶対に外せない催しなんです。

2日間に渡って、現役部員たちと岩山に取り付くのですが、ふもとにテントを6〜7張り設営して、夕食の宴会場のタープもしっかり張って楽しいロック講習会が始まります。
30名弱在籍している現役部員のうち、今回は16名の参加となり岩山も混み合いました。OB会からは5名の参加です。
OBはみなそこそこの歳ですが、山に入るとティーンエイジャーに負けないくらい元気です。


1年生は基礎的な岩の登り降りと懸垂下降を、2年生はトップロープでのビレイ・確保の練習を、3年生はビレイポイントの構築やクライミング全体の安全確保の訓練、という具合に今年はなかなか実践的に練習メニューをこなすことが出来て、現役部員にとってかなり充実した2日間だったと思います。

経験の浅い新部員も丸一日みっちりと朝から夕方まで岩肌に張り付いていると、翌日には何とかさまになってくるものです。
翌日は岩山を縦走するコースをみんなで歩き、稜線の山歩きでは良く遭遇する「クサリ場」で講習会の仕上げをします。

写真は、新2年生が岩山の頂上に陣取ってビレイを取り、下から登ってくる1年生を安全に確保しながらスムーズに登らせるという訓練をしているところです。
彼らの後ろに立って、優しく(?)見守ってやるのが私の役目です。

時々、3年生を登らせてわざと滑落させます。
不測の事態に遭遇した時にきちんと身体が動いて、しっかり確保が出来るように訓練しておかないと仲間が負傷します。


二日間のメニューを終らせて、全員怪我も無く、無事に終了となりました。
さあ、本番は夏の沢登りだ!

夜の現役部員の食事(チンジャオロースー)がなかなか美味しかった。
ビールもたくさん飲みました。

「岳人7月号」特集:山岳トレイルを行く … 山の本・WanderVogel2015/06/18

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このところのハードワークで心も身体もへとへとに疲れきっていましたが、やっと少し、心に余裕が出来て、今夜はゆっくり岳人7月号を読ましょう。
ふふふ、とりあえず一段落ということで、まずは良かった 良かった。

あとは、先日提出した確認申請が無事に期日通りに修正無く通ってくれれば言うこと無いのだが、何回やってもこの審査期間の数週間は何だか落ち着かない。
別の案件は昨日、今日と市役所と消防署を廻って、こちらの方も申請すべきものはとりあえず提出したので、検査と決済待ちという感じです。
今夜くらいは、少しのんびりしても良いでしょうねぇ。

今月号の岳人の特集は山岳トレイル。
日本で「ロングトレイル」「山岳トレイル」と言うと、山脈の山頂を繋ぐピークハントの縦走ということになる。
パラパラと雑誌をめくると、やはり特集の多くのページは縦走登山の記事が多い。

ただ、中には(僕にとって)魅力的な、ピークを踏まないトレイルの記事や、古道(戦国時代の軍用山岳路)、秘境を結ぶマイナーなトレイルの記事もあって、今夜は楽しめそうだ。

苗場の山中で見つけたエビヅルの蕾み … 自然観察・WanderVogel2015/06/19

エビヅルの蕾み
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5月から6月にかけて、頻繁に往復していた新潟・妻有地域への出張。写真はその帰り道の山中(苗場)で見つけたエビヅル(海老蔓)の蕾みです。

古くから日本の山中に自生するブドウ科の植物にはエビヅルやヤマブドウ、ノブドウ、サンカクヅルなど数種類ありますが、これは低山では割りとポピュラーに見られるエビヅルです。

といっても、日本の野山に生える葡萄類はむかしは全部ひっくるめてエビヅルとかエビカズラの名前で一緒くたに呼ばれていたようです。
このうち、ノブドウだけは属が違うので、実は食べられません。
エビヅルは紅葉がとてもキレイなので、秋には人気の落葉ツル性の木本です。

このような蕾みの姿は僕は始めて目にしました。
エビヅルもヤマブドウも雌雄異株だといいますが、これは雌花の蕾みなのでしょうか? 雄花の蕾みなのでしょうか?

ブドウの葉っぱはどれも変異が大きくて、良く観察しないとダマされることがありますが、葉の裏の全面にクモ毛(綿をクモの巣状に薄く伸ばしたような毛のこと)が生えていて白っぽく見えるのがエビヅルの特徴のひとつです。
ツルの出方で見分けるとも言いますが、この3種をその場で瞬時に見分けるのは僕にはなかなか難しいです。

ノブドウの実:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/10/05/

山上の農園(6月)ジャガイモの収穫/第一弾です … 畑仕事・WanderVogel2015/06/20

ジャガイモの収穫
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またまた畑に行くのに間が空いてしまった。ほぼ3週間ぶりの畑仕事になってしまった。

今日は、ジャガイモ(男爵)の収穫第一弾と、畑の周りと通路、作業小屋周りの草刈りです。
僕が行けない間に一度草刈りをしてもらったのですが、今日行って見ると周りはまた伸び放題に延びています。

フルスロットルで、たっぷり2時間半、刈った草と舞い上がった土ぼこりで汗みどろになりながら、きれいに草刈りを終らせました。
あらためて考えてみると、畑仕事の時間のうちのかなりの時間をこの草刈りに費やしているように思います。
雑草パワー恐るべし、です。

ジャガイモは梅雨が本格化する前に収穫した方が良いよ、と聴いていたのですが、植えた面積の1/5も収穫しないうちに、すでに今日持って帰る量の限界を超えてしまった感じなので、とりあえず今日はこれで掘るのは終わりにします。

5月末からとても忙しくて、畑にも出られず(土寄せも満足に出来ていない…)何も手を掛けていない状態だったのですが、ジャガイモは土との相性が良かったのか、とても順調に大きく育っています。

今年は夏野菜を植える時期にどっと仕事が立て込んでしまい、とうとう植えることが出来ずに夏を迎えてしまいました。
昨年同様にオクラやゴーヤ、ナス、ピーマン、シシトウ、ズッキーニなど植えたかったなぁ~。
う~ん、なかなかうまくいかないものです。

とはいえ、今夜は収穫したジャガイモでジャガバターを作ってビールで乾杯(収穫祭)しよう。

余談:
畑の隣に立派な梅の木があって、大きな実をたくさん付けています。持ち主に了解をもらって、ビニール袋に1袋分の実を摘んで持って帰ります。この実で梅酒を造ります。
飲み頃になるまで半年から一年、じっと我慢します。
ん、我慢出来るかな?

ジャガイモ料理/第一弾・ジャーマンポテト … 手料理・WanderVogel2015/06/21

ジャーマンポテト?
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たくさんのシャガイモを使って、さっそくジャーマンポテト?を作りました。

ジャガイモ以外の具が多過ぎて、これをジャーマンポテトと言ってよいのかどうかは解りませんが、ワインのアテにはちょうど良い。

今日(日曜日)は朝からシトシトと梅雨の雨が降り続いています。
たまには昼酒も良いでしょう。今までずっと忙しかったし、昨日は畑の草刈りもしたし、、と言い訳を考えつつ。
今日はこれをおかずに遅い昼飯代わりに、ブルーチーズを塗りたくったバゲットと白ワインで、ちょっと優雅な気分だった。

ただ一点、粒マスタードを買い忘れたのが、唯一最大の失敗でした。和がらしでは何だかちょっと風味が違うなぁ。
まあ、あまり細かいことには文句は言わないようにしよう。
上出来でした!

晴れ間の出た昨日のうちに畑仕事をいちおう終らせておいてホント良かった。
山上にある畑は雨が降ると粘土質でぐちょぐちょになってしまって、土の中の収穫も草刈りもどちらも全然出来なくなりますから。。

鹿沼の岩山で見つけたツクバネウツギ … 自然観察・WanderVogel2015/06/22

ツクバネウツギ
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関東以西に広く分布するツクバネウツギ(スイカズラ科)は、丹沢でも奥多摩でも林内で割りと良く見かけるのですが、関東北部に位置する栃木県でも見られるんですね。

すでに花の季節は終っていて、花びらはすべて落ちてしまって、花柄の先にはツクバネの特徴的な萼片だけが残っています。
この萼片、花の咲いている時には緑色をして目立たないのですが、花が落ちるとピンク色から紅紫色に色付き目立つようになります。

このツクバネウツギの萼片には、重要な最後の役目がまだ残っています。

根元に果実が出来て枯れて枝から離れると、この萼片がプロペラの役目をして、クルクルと回転しながら風に乗って、遠くへと種子を運びます。
何げない仕掛けですが、自然というのは、ほんとに良く考えられていますねぇ。

丹沢山のツクバネウツギ:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2013/05/26/

イタチ川の源流部で見つけたハンミョウ … 自然観察・WanderVogel2015/06/23

イタチ川源流付近のハンミョウ
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午前中の検査を終わらせて、事務所に戻って大急ぎで質疑事項をまとめて建設会社にメール送信し、午後から自然観察の下見に行ってきました。

場所は金沢区と栄区の間に広がる横浜自然観察の森です。
来週、小学生を対象とした自然観察会+ナイトウォーク(ホタル鑑賞)が行なわれるので、その下見に出かけてきたというわけです。

横浜自然観察の森にはイタチ川の源流があります。イタチ川は横浜自然観察の森を出ると大船方向に流れて柏尾川と合流し、最終的には境川として江ノ島へ渡る橋の脇に流れ出て相模湾に注ぎます。

そのイタチ川の源流の細い流れの脇、落ち葉の積もった湿った道の上で、チタンのような輝きをしたきれいなハンミョウに出会いました。
タマムシ(玉虫)と並んで、日本に生息するもっとも美しい甲虫、と言われています。

ハンミョウ(斑猫)という和名は、(netで調べてみると)獲物に襲い掛かり、鋭い大きなアゴで獲物を捕らえる姿が敏捷な猫のように見えることに由来しているのだそうです。
英名ではタイガービートルと呼ばれているということですから、欧米でも同じような由来があるのでしょうね。
顔つきをよく見ると、かなり悪そうな恐ろしい悪人面をしています。

ハンミョウの図鑑解説にある、「人が近づくと飛んで逃げるが、1~2m程度飛んですぐに着地し、度々後ろを振り返る。」と書かれている通りの、まったくそのままの行動をとっていました。
追いつけそうで追いつけない、微妙な距離感を取ってまるで遊ばれているような気になります。
その様を道案内にたとえ、「ミチシルベ」「ミチオシエ」という別名がある。といいますが、ホントにそんな感じがします。

でもこの金属のような美しい輝きはこの虫にとってどんな意味があるのでしょう?どういった進化の過程を経てこのような色合いになったのでしょう?
そこにすごく興味があります。

この(本家)ハンミョウは毒虫ではありませんが、マメハンミョウ、ツチハンミョウ、という種類は毒(体液に猛毒を持つ)を持っているそうです。

シロダモの若い青い実 … 自然観察・WanderVogel2015/06/24

シロダモの若い実
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先日の畑仕事で畑脇で見つけたシロダモの木。昨年秋に咲いた花が、青い丸い実を付けていました。

日本全国に広い分布域を持ち、山地では良く見かける樹木のひとつです。クスノキ科特有の芳香を持ち、葉からも良い香りがします。
シロダモの花は秋に咲くのですが、実が紅く熟すのは翌年の秋になってからです。
ですので、今見ることが出来る青い実は、昨年秋に咲いた花の実ということになります。
秋になると、紅く色付いた実とその先に咲く小さな黄色い散状花序の花を同時に見ることができる、ちょっと変わり者の木です。

雌雄異株の木ですので、この木は雌の木ということになりますね。

枝先に密集して付く(互生の)分厚い葉が特徴で、先の尖った三行脈の目立つ葉っぱを見つければクスノキ科(シロダモ)だと一目でわかります。
分厚い葉っぱの寿命は、2年から3年と言いますので、常緑樹の葉っぱの中でも長く使用される部類でしょう。かなりコストが掛かっている葉っぱということが解ります。
葉裏が白っぽく粉を吹いたように見えるのも特徴のひとつです。

春先は特に特徴的で、白から黄金色に輝く産毛をまとった新葉・新芽が枝先からぴょこぴょこと立上がった新枝から、すぼめた傘のようにダラリとぶら下がっているのを見ることができます。

似た木に同じくクスノキ科のヤブニッケイというのがあります。こちらも山地では割りとポピュラーに見られる木です。ヤブに生えるニッケイ(肉桂)という意味で、ニッケイとはもちろんシナモン、ニッキのことです。

厳密には「シナモン」と呼べるのは、スリランカ産だけと聞いたことがありますが、これは長い間スリランカのシナモンの生産・販売が「オランダ東インド会社」の独占産物だったころの名残なのか?

ヤブニッケイとシロダモの区別は、葉が枝先にかたまって付き、葉裏が白いのがシロダモ、と 覚えていれば見分けることは容易ですね。

オオバウマノスズクサのスターフルーツのような果実 … 自然観察・WanderVogel2015/06/25

オオバウマノスズクサの実
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横浜自然観察の森で見つけたオオバウマノスズクサの果実。まるでスターフルーツのような形状の実が珍しい。

5月に行った秦野市の弘法山ではサキソフォン形の特徴ある花を見ることができましたが、ここでは果実を見ることができました。果実は昨年箱根の山中でも見つけました。
大きなハート形の葉っぱが特徴的なので、目が慣れてくるとツルの多い林の中でも案外身近で探せるもんです。

見つけた時はけっこう感動ものでした。
でもこの植物には毒があります。(スターフルーツは食べられますが、この実は食べられません。)


オオバウマノスズクサ(ウマノスズクサ類)は、ジャコウアゲハの食草(幼虫の食料)として知られています。
この草は葉や茎に毒を含ませることで、虫に食べられることから自らを防御していますが、ジャコウアゲハの幼虫はこの毒に対して耐性が出来ているので食草になるというわけです。

オオバウマノスズクサは毒草ですから、これを食べて育つジャコウアゲハにも毒があります。
ジャコウアゲハの幼虫はこのオオバウマノスズクサをもりもり食べて身体の中に毒素を溜め込んでいきます。そして、身体に溜め込んだ毒によって、成虫になってからも外敵から身を守っています。

自然界の不思議と奥深さがここにもありました。

オオバウマノスズクサの花:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2015/05/09/

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