検査で新潟出張・地元の道の駅で見つけたもの … 自然の恵み・WanderVogel2017/07/20

黒花槐蜂蜜とコクワのジャム
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以前に新潟県妻有で設計して建てた総合病院・老健施設の定期検査報告のための現地調査に行ってきました。

検査が陽のあるうちに終わったので、魚沼丘陵の頂上に作られた魚沼スカイラインを通りながら(旧)塩沢町まで降りて来た。
塩沢町の道の駅に立ち寄った時、面白いものを見つけたので思わず買って来てしまった。
写真の「黒花槐はちみつ」と「コクワジャム」です。

魚沼丘陵を走っていると,急な法面にワサワサと生えているマメ科の植物が目に飛び込んでくる。
今の季節は花が終って、緑色の小さな細長いサヤが出来始めているのですが、それがイタチハギ、別名:クロバナエンジュです。
根付きが良く、どんな環境にも馴れ、道路法面の崩落防止・安定化のために一時期盛んに植えられた、北アメリカ原産の外来植物です。
クロバナと呼ばれるように、春先に穂のような形状にびっしりとマメ科特有の形の黒い花が咲きます。花自体はまったく美しくないのですが、蜂蜜になるくらいですからミツバチたちにとっては蜜が豊富な花、ということなのでしょうね。

南魚沼市から湯沢町、苗場あたりまで、17号沿いでも良く目につきます。それが群馬県側に入ると、これも外来種なのですがニワウルシやニセアカシアといった木々が目立つようになります。
とにかく、このイタチハギは繁殖力が旺盛で圧倒的な勢いで、他の植物を駆逐しながら勢力を伸ばしていきます。
環境省の特定外来生物の中でも特に要注意な「重点対策外来種」に指定され、駆除を進めていくべき植物に指定されています。
特に、南魚沼市・魚沼丘陵周辺・十日町市などの道路法面には(重宝がられて、その当時盛んに植えられたのでしょう)一面に覆われている姿を目にします。

でも、こうして蜂蜜の原料として利用出来るのでしたら少しは役に立っている,ということなんだな。とちょっと納得。
考えてみると、世に出回っている「国産アカシア蜂蜜」のほとんどが、上記に書いた環境省の駆除対象になっている特定外来植物の「ハリエンジュ:ニセアカシア」なのだから、ハチミツの原料としてはこうした「外来種」は今さらすべて伐採する,というわけにはいかなくなっているのでしょうね。

クロバナエンジュの蜂蜜、さてどんな味なのでしょうか?


一緒に買った「こくわジャム」にもちょっと期待をしています。
コクワとは、サルナシの実のことですが、新潟県に限らず関東の山の中では割りと普通に生えているツル性の植物です。
「クワ」と言っても実際にはクワ科ではなく、マタタビ科マタタビ属になります。
実の形状は小さなキウィフルーツにそっくり(同じ仲間ですからね)なので、そういう意味ではジャムにするにはうってつけなのだろうな。

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