キナバル山麓のラフレシアの花 … Borneo Trekking・WanderVogel2017/10/13

キナバル山麓のラフレシアの花
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キナバル山麓で見たラフレシアの花。

東南アジアの島嶼部とマレー半島に自生する「世界最大の花」とも言われている全寄生植物の巨大な花だ。
「悪臭のする花」として知られているが、花の花粉を運んでいるのが死肉や獣糞で繁殖するハエであるため、そのハエを引き寄せるための手段としてそうした強烈な臭いを出しているのだ。
だから、媒介する昆虫がもし違っていたらバラのような香しい臭いがしていたのかもしれない。
ラフレシアはその進化の過程で、なぜかハエをパートナーに選んでしまったのが人間にとって不運だったのかな。

まぁ、とうのラフレシアにとってみれば、勝手に人間に覗きに来られて「クサい、クサい」なんて言われたくはないだろうけどね。


近くにまだ蕾みの状態のものもひとつあった。
ガイドに聞いてみるとラフレシアの開花は蕾みの状態からでも数ヶ月から十数ヶ月かかるのだが、蕾みが出来たからといってすべてが開花につながるわけではないらしい。
条件が揃わなければ開花には到らずにそのまま腐ってしまうことがあると言う。
また、無事に開花したとしても花が咲いている期間は3日から5日間程度なので、うまく受粉に結び付けるのも大変なのだろうし、こうして人の目に触れるかどうかも非常に微妙なのだそうだ。

今回運良く、ちょうど開花した花(これで開花3日目だという)と蕾みを見ることが出来たのは、非常にラッキーだったということだろう。
見ることが出来たのは山麓にある個人のプライベートガーデンの敷地内だったが、薄暗い林の中で怪しく花開いていたのが印象的だった。

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