シルクロードを放浪する老バックパッカーの想い出9 … 海外・WanderVogel2021/09/03

ペシャワールのチャイハナ1985年秋
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写真:1985年8月、ペシャワール旧市街のチャイハナの厨房。チャイは青いホーロー引きの小さなポットに入れられる。

パキスタンとインド、どちらにも同じようなチャイ屋はあるが醸し出す雰囲気はまったく別物だ。
インドではチャイは1杯ごとにガラスのグラスで出され、クイッと飲むとサッと出て行くという感じなのだが、パキスタンのチャイハナでは必ずと言っていいほど青いホーロー引きのポット(1potで4杯ほど飲める)で出され滞在時間もかなり長い。(1979年12月に撮ったチャイハナでの写真でもまったく同様の青いホーロー引きのポットが写っている。)
パキスタンのチャイハナはアルコールを出さないイギリスのパブのような雰囲気で、男達がチャイを何杯も飲みながら長時間談笑していた。チャイハナは完全に男の世界だ。ここでは女性の姿を見ることは皆無なのだ。

青いホーロー引きのポットの中身は、インドでよく飲まれる甘いミルクティーだけでなく、緑茶や紅茶など様々なバリエーションが楽しめる。
もちろん、緑茶を頼んでも砂糖たっぷりで出てくるので、甘くないお茶を飲みたい時には「エクチャイ、チニー、ネ(砂糖抜きのお茶を1杯)」という具合に店主にひと声掛けねばならなかった。

パキスタンの国の中でもペシャワールは独特なお茶文化を持っているような気がする。ペシャワールのチャイハナでは必ず大きな銅製のサモワールが設えられていて、店主の座っているその下には炭が焚かれたカマドが埋められていて、常にポットが温められている。
注文が入るたびに、サモワールからお湯をポットに移し、チャイや紅茶、緑茶の注文ごとに1ポットごと素早くお茶を入れていく。隣の鍋の中には温められたミルクが入っていて、よどみのない一連の所作によって次々とお茶が入れられていく。

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