山の自然素材を使って作るアート(オランダミミナグサ) … Nature Art・Workshop2021/10/03

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「タネ・種子」に注目して作った標本風のサンプル作品:オランダミミナグサ
「森林インストラクターと山を歩き、山で収集したもので作品を作ってみよう」という“森のワークショップ”の一環で作成した、WS用の個人的な「習作」
それぞれ自分で作った作品(植物の特徴、個性、仕組み)の詳細を良く確かめるためには、ルーペを常に用意しておくことが肝要だと思っている。

オランダミミナグサ(和蘭耳菜草、Cerastium glomeratum):ナデシコ科ミミナグサ属
ヨーロッパ全土が原産地ということで、特にオランダが主要な原産地というわけではない。日本には明治時代末期に帰化していることが確認されている。
今では、外来種として世界中に分布している「雑草」だ。花期は3~5月。
オランダミミナグサの茎はふつう直立し、緑色で全体に腺毛(せんもう)と呼ばれる、触るとべたつく毛が生えている。卵形~長楕円形をした可愛らしい小さな単葉が対生して取り付く。

オランダミミナグサは花弁より萼片の方がかなり短いので、閉じた時に花弁が上にはみ出て見える。
対して日本在来種のミミナグサ(Cerastium holosteoides var. hallaisanense)は、萼片と花弁の長さがほとんど同じで、花が閉じたとき花弁が隠れる。
種子は0.5mm程度のごく小さなサイズだ。

また、在来種のミミナグサは茎や萼片の色が暗紫色で、茎が緑色のオランダミミナグサとは外観でも区別出来る。
ミミナグサ(耳菜草)の和名は、対生する小さな葉をネズミの耳になぞられ、「菜」は、食用とされる植物であることから付けられたようだ。
なかなか可愛らしい命名の仕方でこれには僕も妙に納得させられた。

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