日本民家園・江向家住宅 … 建築の旅・WanderVogel2012/09/17

日本民家園 江向家住宅
- -
川崎市立の日本民家園の中に移築されている、越中五箇山の合掌造り住宅「江向家住宅」(国指定重要文化財)の大きな茅葺き屋根。

越中五箇山とは、富山県と岐阜県の境、富山県南砺市周辺を言いますが、合掌造り住宅では岐阜県側の白川郷が有名で、この地域周辺では同じスタイルの系統からなる合掌造りが継承され造られていると思われがちですが、実はこの狭い(?)山間地域の中でもその立地(旧藩)ごとに構造もデザインも造り方も違っている、というところが最も興味深いところです。
特に外観を形作っている大きな茅葺き屋根の茅の葺き方や、妻側破風、棟周りの葺き方に特徴を見て取れます。

横浜国立大学准教授/大野先生の解説では、4パターンに分類されるこの地域の合掌造りの系統の内、ここでは3パターン(白川郷白川村、五箇山上平、五箇山利賀村)を比較してみることが出来るということです。
残りの1パターンは、横浜本牧「三渓園」に移築されている白川郷荘川村の「旧矢篦原(ヤノハラ)家住宅」で確認することが出来ます。

川崎市の多摩区(向ケ丘遊園・生田緑地)にある「日本民家園」では、神奈川・関東・信越・東北など地域別に25棟の特徴ある民家やその付随建物が移築されていて、とても一日では見て回れない内容の「濃さ」でした。


アクセスカウンター