アオオニグモ・城山湖でのクモ研修会 … 自然観察・Volunteer2017/07/02

アオオニグモの雌
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自然観察部会主催で行なわれたクモに特化した研修会。

城山湖周辺の低山を歩きながら熱く行なわれました。
30種以上の様々な形態のクモをピックアップし、観察を行ないました。
普段何げなく見ている「クモ」たちも、あらためてスポットライトを当ててみると、なんて奥深いのか!

「蜘蛛LOVE」「蜘蛛萌え」な一日でした。

かなり存在感のあるヒマラヤスギの大きな毬果 … 自然観察・WanderVogel2017/07/03

ヒマラヤスギの毬果
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立派な松ぼっくりです。ヒマラヤスギの毬果です。

名前にある通り、ヒマラヤ山脈がその原産地で、もともとは標高1,500mから3,200mの高地に生えていました。
日本の山地や公園などで見かけるものは、もとから自生していたわけではなく、明治時代以降に輸入され各地で人為的に植えられたものです。
寒さ,暑さにある程度適応力があるのでしょう、日本でも標高の低い大きな都市公園などでもその姿を見ることが出来ます。

この時期(夏期)に、枝の上に握りこぶし大の樽型の毬果がぴょこぴょこと飛び出ているのを見かけます。
雌雄同株、雌雄異花と図鑑などでは記載がありますが、実際に実物を見ていると、たくさん毬果の付いている木(個体)がある反面、まったく毬果が付いていない木(個体)も見かけるので、何となく雌雄異株なのかと思ってしまいますが、どうもそうでは無いようです。

公園などに園芸樹木として植林されているヒマラヤスギの下を歩くと、足元に散けた松ぼっくりの鱗片に混じって、たくさんの枯れた細長い松かさが落ちているのに気が付きます。
昨年秋に花粉を振り撒いて枯れて落ちた、雄花の残骸です。


写真の毬果表面に見える透明なしずくのようなものは、雨水が垂れた跡などではなく、中から染み出してきた「松ヤニ」です。
不用意に触ると手が超ベトベトになります。
服やズボンに付くと簡単には落とせませんので、後始末が大変なことになります。
ヒマラヤスギには独特の香りがあって、香料などにも利用されると言います。また、強い香りにはリラックス効果があると共に、防虫効果もあるようです。

ヒマラヤスギはスギ(杉)という名前が付けられていますが、れっきとしたマツ科ヒマラヤスギ属の「松」です。
ちなみにスギは、ヒノキ科スギ亜科に属する樹木・杉ですので、科が違うということが解ります。


30年以上前に、インドの北、ジャンム・カシミール州のシュリーナガルというインド・ムガール時代から続く避暑地を旅したことがあります。
そん時、ダル湖という一面ハスに覆われた湖に浮かぶ「ボートハウス」に何泊かしたのだが、その水上家屋の建築材料がヒマラヤスギであった、ということを何年も後になって知った。
ヒマラヤスギはマツ科であることからも耐久性や耐水性に優れ、腐りにくいという性質を持っています。
カシミール地方のヒマラヤ山岳部では普通に自生している樹木ということもあって昔からたくさん産出され、使われてきた木材です。
シュリーナガル周辺のヒンドゥ寺院、木造のイスラム建築やその造園などで多く使われていたことが記録にも残っているようです。

パキスタンとインドでは、イギリス領時代にバラックや公共施設、橋、運河や鉄道車両などに広く用いられた、という記録も残っていると言います。

台風が来る前に畑の偵察とほんの少し収穫 … 畑の収穫・WanderVogel2017/07/04

畑の収穫、ほんのちょっと
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今夜から嵐が来るようなことを天気予報でさかんに言っていたので、心配になり、朝早く起きて畑に顔を出してきた。

シシトウや万願寺トウガラシ、オクラ、ズッキーニ、青いカボチャなどを少し収穫して帰って来た。
夏の暑さと梅雨時の湿気が同時に襲ってきて、立っているだけでもじっとりと汗ばんでくる。一年のうちで一番不快な季節だな。
時間が無かったので畑仕事は出来なかったが、時間があってもこういう日は外仕事は遠慮したくなるよなぁ。

夕方近くになって、天気予報どおりの大嵐になってきました。
雨風がすごくて、ちょっと外を歩くだけでも下半身はびしょ濡れです。
う〜ん、畑のゴーヤのネットは大丈夫だろうか??吹っ飛んではいないだろうか?


何だか、年々、夏の気候の不快度が増してきているように感じる。これって歳のせいもあるのだろうか??
金沢八景の家はけっこう風通しが良いので,昨年まではエアコン無しでもなんとか耐えられていたのだが、今年の梅雨はすでにバテ気味です。
湿気がすごいので、不快指数もグングン上がっています。

悔しいけど、今年はエアコンを新しいのに入れ替えて、本格稼働させようかなぁ。

畑脇のフウセントウワタ(風船唐綿)の花と実 … 自然観察・WanderVogel2017/07/05

フウセントウワタの花と実
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昨日、畑の脇にフウセントウワタ(風船唐綿)の花が咲いているのを見つけた。
変わった形状の花が下向きにぶら下がるように咲いている。

まだ蕾みの状態のものから、今まさに開花状態の花、すでにトゲトゲの特徴的な実に成っているものまで様々なステージを見ることが出来た。

フウセントウワタは南米原産の植物なので、誰かが観賞用にここに植えた草花なのだろうが、花の形にしても、実の形にしてもまったく日本離れしたみょうちくりんな植物です。

以前はガガイモ科とされていたフウセントウワタですが,今の分類(APG Ⅲ)ではキョウチクトウ科に分類されています。
そう思ってあらためて見てみると、葉っぱの形や付き方がキョウチクトウにそっくりだ。キョウチクトウと同じように樹液には毒性があり、注意が必要だ。

まぁ、自由に動く回ることの出来ない「植物」は、何かしらの毒性持っているのが「普通」だとも言えるので、極度に神経質になることも無いのだが、知識としてはしっかり持っていた方がよいだろう。


秋になるとトゲトゲの実がパカッと裂けて、中から綿毛を持った実がモサッという感じで飛び出てくる。
こういう不思議な実の形になったのには何か特別な理由があるのだろうけど、自然というのはまったく面白いものだなぁ。

毎年同じ場所に群生して生えているところを見ると、種子が真下に落ちていい具合に毎年循環をしているということなのかな?
図鑑などには一年草と書かれているが、本来は低木・多年草であるという書き方もされているので、ここに植えられているものはそういった種類の低木なのだろうか?

これから本格的なホーネットのシーズンに入ります・ … 自然観察・WanderVogel2017/07/06

キイロスズメバチ
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見るだけでも恐ろしい、キイロスズメバチの姿と巣。
写真を撮るために近づき過ぎたからなのか、警戒して羽根を激しく鳴らしています。いやぁ~、恐ろしかったぁ~。

ミツバチ(Honey Bee)や、マルハナバチ(Bumble Bee)などに使われる「Bee」という呼び方は、ハチ(蜂)全般を指します。
写真のような肉食の蜂(スズメバチやアシナガバチなど)を言う場合は、包括的にはWasp(ワスプ)と表現します。
中でも、スズメバチに限定して呼ぶ時には、Honet(ホーネット)という呼び名が使われるようです。
実際に毒を持って攻撃してくる蜂はすべて雌(メス)の蜂で、雄は毒を持ちません。

ワスプやホーネットという名は、その凶暴な(雌の)蜂の性質(巣の防衛のためには、大型動物をも襲撃する)から、軍艦名(航空母艦、強襲揚陸艦など)、戦闘機名など軍事関係でも良く登場する名称です。
ちなみに、太平洋戦争当時、ワスプもホーネットも米海軍の航空母艦として実在していて、両艦とも南太平洋上において帝国海軍により撃沈されている。

ホーネットという名称は、なにも軍事関係だけに使われているわけではなく、HONDAのバイクの名としても良く知られている。


日本ではスズメバチ(キイロスズメバチ、オオスズメバチ、コガタスズメバチなど)とアシナガバチが蜂の被害で良く報告される種類ですが、やはり一番恐ろしい破壊力をもっているのは(この写真の)キイロスズメバチでしょう。この蜂、身体は他の蜂より一回り小さいのですが、性格が荒くて超凶暴です。
しかも彼女らは統制の取れた戦闘集団で執拗に襲いかかってきますので、何とも恐ろしい。

数十匹ほどのスズメバチがいれば、4万匹のセイヨウミツバチを2時間ほどで全滅させられる、と言われるほどスズメバチは荒々しい蜂なのです。
もちろん彼女らにも「天敵」は存在します。
猛禽類の鳥、大型昆虫などがそうなのですが、大型昆虫などはややもすると反対に餌食になることもあるので、完全な天敵とも言えないでしょう。
ですので、ほぼ無敵の存在といっても良いかもしれません。(その意味では,蜂は人間が一番の天敵なのかもしれません。)

良く言われるように、「スズメバチが1匹で飛び回っている時には、むやみに手で振り払ったり直接強く握ったりしない限り、刺されることはまずない」ということなのですが、いざその場面に行き当たると、なかなかじっと辛抱しているのは難しいものです。


人が刺された場合、免疫系の混乱による急性アレルギー反応(アナフィラキシーショック・呼吸困難)を引き起こし死に至らしめることがあります。
ですので、林業関係者など蜂に刺された経験を持つ野外作業者は、医師から処方されたアナフィラキシー補助治療剤「エピペン(正式名はエピネフリン(アドレナリン)・オートインジェクター)」を持って作業にあたっているほどです。

でもこのエピペン、2011年から健康保険適用になったとはいえ、値段(保険適用でも1本¥10,000前後)が高くて「保険」として持ち歩くとしても、まだまだお高い薬品なのがネックです。

FBで見つけた美しいシルエットのバイク … Bike・Cafe Racers2017/07/07

美しいカフェレーサー
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FBでシェアしているBike関係の写真の中で見つけたバイク。「Cafe Racers」より転載

真後ろから撮られた写真なので正確には解らないのだが,HONDA CBX1000(RC166)のように見える。
シリンダーヘッドの形状がCBXのそれと酷似しているので、間違いないと思うが、、、
フレームは同じなのかもしれないが、手を加えられる箇所はみなカスタムしているように見えるので、この角度からならシリンダーヘッドの形状とチェーン/スプロケット周りとサスの付け根の形状でしか判断出来ない。

でも、カスタムされたタンクやカフェレーサーっぽいセパレートハンドル、ハンドルエンドのミラーなどきれいに納まっていて、とても美しい!
オリジナルの集合管の2本出しマフラーを6本のマフラーに替えているところもなかなかシブい。

なかなかにこだわりのある良いカフェレーサーだ。バイク乗りたるもの、こうありたいものだ。

ハエドクソウの葉に留まるベニボタル … 自然観察・WanderVogel2017/07/08

ベニボタル
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先日、近くの自然公園で見かけたベニボタル(雌)の仲間、かなり目立ってました。

留まっているのはハエドクソウの葉っぱの上。
昔、汲み取り式のトイレに入れて、ハエ(ウジ)除けに使っていたあのハエドクソウ(蝿毒草)だ。

ベニボタル(ベニボタル科)は、ホタルと言う名が付いているものの、発光することは無い。
同じような形態・姿かたちをした甲虫も多くいて、同定が難しいと言われている。
中にはぜんぜん違う科なのに、これに「擬態」している甲虫(アカハネムシ、ニホンベニコメツキ etc)がいるので余計にややこしい。

ベニボタルの仲間は日中に行動する甲虫なので、いくら森の中とは言えこんなに目立った色をしていたら、すぐに野鳥などに見つかって食べられてしまうのではないか、と余計なことを思うのですが、本人はそうでもないようだ。
ベニボタルの仲間は、体内に「毒」を溜め込んでいるので、このハデな色も警戒色としての役目を持たせた自然の生み出した「補食されないための作戦」なのだ。

で、先ほどの「擬態」と言う話しに結びつくことになる。

彼らは毒を持ったベニボタルの姿にうまく「擬態」することで、敵から自分の身を守っている。
しかも、毒を溜め込む努力をしているベニボタル本人よりも、かなりローコストに都合良く「保険」を掛けていることになる。
ベニボタルの上前を撥ねる、なかなか頭の良いやつらだ。

樹皮や花、枯葉、枯れ枝、岩や地面などに擬態(カムフラージュ)する動物・鳥・昆虫類は多いのだが、毒のある仲間の姿そのままに擬態するというアイディアも、なかなか頭の良いやり方だ。けっこうそういう「擬態」を身に付けている昆虫は多い。

自然界というものは摩訶不思議なもので、とっても奥が深い!

追浜の街路樹・アオギリの花が咲いていた … 自然観察・WanderVogel2017/07/09

アオギリの花
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追浜に雷神社(いかづちじんじゃ)という古い神社があり、今日は祭礼が行われていた。

鳥居前の歩道橋を渡っていて何げなく街路樹に目を移すと、ちょうど目の高さにアオギリの雌花が目に飛び込んできた。

枝先に小さな花がまとまってびっしりと付き、クマバチが盛んに蜜を吸っているのが見えた。

アオギリ(青桐)は「桐」という名が付けられているが、葉っぱが桐の葉に似ているというだけで、科も違うし全く関係のない種類の木だ。
葉っぱが桐に似た、幹の青い木、ということで名付けられたということで、青い幹でも光合成を行なうのだ、と図鑑には書かれている。
わりと大きめの葉っぱなので、葉だけでも十分に光合成が賄えるようにも思うのだが,幹でも必要なのだろうか?

確かに木自体の成長は早くて、街路樹に成っている樹木を見ていると、またたく間に大木化していくように感じる。
街路樹なので,秋になるとけっこう乱暴に剪定されてかわいそうなほど丸裸にされた姿を見るのだが、春先になるといっせいに新芽が出て、一気に成長していく。
英語ではチャイニーズ・パラソル・ツリーと呼ばれているとか。まぁ、パラソルになるほどは葉っぱは大きくはないが、、、

アオイ科(APG Ⅲ分類)アオギリ属の落葉高木で、中国南部から台湾・沖縄にかけてが原産と言われているが、横浜では街路樹としてあちこちの道路脇によく植えられている。
雌雄同株で、花弁のない雄花と雌花がひとつの大きな花序に混生する。
上記の写真のうち、紅色が入っている花が雌花、クリーム色一色の花の方が雄花ということか。確かに雌花の方には膨らみ(子房)のようなものが見える。
秋になると、舟形のユニークな種子をたくさんつけるので、花よりもそちらのほうが印象的だ。

雄花の方から咲き始めるということで、青桐の木の下には大量の雄花の残骸が散らばっていた。

可愛らしく目立つ、アカメガシワの幼果 … 自然観察・WanderVogel2017/07/10

アカメガシワの幼果
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神奈川県ではあちこちでよく見かけるアカメガシワ、雌雄異株の落葉高木だ。

この時期、雄木の方は淋しい姿なのだが、雌木の方では雌花が膨らんで来て、すでに幼果が出来始めている。

ひとつひとつの果実には、黄色い線状のイガのような突起がピョコピョコといくつも飛び出ている。
幼果の先端にはカニの爪のような形状の紅色の花柱が残っていて、円錐花序全体を見るとカラフルなカップブラシがぶら下がっているようにも見え、なんとも賑やかな姿である。

山間部では崩落地やギャップが出来ると真っ先に取り付いて繁殖していくパイオニアプランツのひとつなのだが、街なかでも、隙さえあれば地面の隙間からでもしぶとく芽を出し育ち広がっていく。
雌雄異株なので受粉して増えていくにはとうぜん雄の木と雌の木がセットで必要で、繁殖には不利なのかと思いきや意外にそうでもなく、あちこちでやたらと勢力を伸ばしているように感じる。

アカメガシワの花弁のない雄花は華やかさに欠ける姿にも見えるのだが、その良い香りに惹かれてアゲハチョウやミツバチ・ハナバチ類など多彩な蝶や昆虫たちがまんまと集まってくるのだそうだ。そうしてみれば、案外効率の良い受粉システムになっているのだろう。

特定の虫のみに頼って受粉を行なう樹木・草花も多くあるなかで、アカメガシワの「来るもの拒まず」の八方美人的な受粉のやり方というのも、彼女らしい手練手管で虫たちを手玉に取っている、ということになるのかな。
確かに一見すると効率の良さそうな方法なのだが、そのためには昆虫をおびき寄せるための大量の蜜と花粉を生産し、供給しなければならないことを考慮すると、費用対効果でどちらが効率が良いのか、僕には判断出来ない、、、

また、この方法で生産されるこれまた大量の「種子」についても同じことだ。
パイオニアプランツたり得る条件のひとつには、とにかくあたり一面に種子をバラまき、何年経とうがじっと我慢をして、条件が揃ったところで「すぐに発芽し、急速に育つ」ということがある。
バラまく方法は「鳥」に託してということにはなるが、生き抜くための賢い戦略のひとつと言えるのだろう。

シオデ(牛尾菜)の花(雄花)が咲いていた … 自然観察・WanderVogel2017/07/11

シオデの雄花
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本州では山地でよく見かけるシオデ、漢字で書くと「牛尾菜」と書きます。

雌雄異株のツル性の多年生の草本で、若い芽は春の山菜(ひでこ)で有名。「山のアスパラガス」などと呼ばれて珍重されています。
サルトリイバラ科シオデ属(またはサルトリイバラ属)。大きな葉なので離れたところからでもよく目立ちます。
葉柄の基部から巻きひげが2本出ていて、いろんなところに巻き付き伸びていきます。

写真で丸い実のように見えるものは花被片で、後ろにそっくり返っているので丸く見えています。
その先端から雄しべの一部の葯(やく)が、クルッと曲がった姿でぴょこんぴょこんと飛び出しています。

よく探せば近くに雌花も咲いていたのかもしれませんね。

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