山の自然素材を使って作るアート(ヤママユガ科の蚕・3種) … Nature Art・Workshop2021/11/05

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「タネ・種子」に注目して作った標本風のサンプル作品:ヤママユガ科の繭3種
「森林インストラクターと山を歩き、山で収集したもので作品を作ってみよう」という“森のワークショップ”の一環で作成した、WS用の個人的な「習作」

上から、ウスタビガ・クスサン・ヤママユガの蚕

ウスタビガ:(学名:Rhodinia fugax)ヤママユガ科、漢字で書くと薄手火蛾、薄足袋蛾。
薄い黄緑色の小型の繭を作り、自らの糸で作った柄を伸ばし、サクラやコナラの木の枝からぶら下がる。繭の中に水が溜まらないように、繭の下側には小さな排水穴が開いている。

クスサン:(学名:Caligula japonica)ヤママユガ科、漢字で書くと樟蚕、楠蚕。
大型のクスサンの繭は楕円形の固い網目状をしていて、この形状からスカシダワラ(透かし俵)と呼ばれる。

ヤママユ:(学名:Antheraea yamamai)ヤママユガ科、漢字で書くと山繭。別名、テンサン(天蚕)ともいう。
古くは野蚕(やさん)と呼ばれ野生の絹糸を採った。この繭からとった絹糸は「ワイルドシルク」と呼ばれる。

世界には、糸をつくる能力を持つ絹糸昆虫が約10万種もいると言われているので驚きだ。


冬枯れた里山を歩くと、木の枝や風で落ちた枝にぶら下がったヤママユガ科の繭を見かけることがある。
いずれも中の蛹(さなぎ)はすでに羽化していて、空き家状態になっているので、繭の一部には羽化した際に食い破って出て来た穴が空いているのが見える。

キョロキョロとあちこち気にしながら歩いていないと見過ごしてしまいなかなか見つけられないものだが、逆に慣れてくると居そうな気配を感じていくつも見つけることができる。
ただ、いずれも長期間風雨や日光に晒されているので、キレイなものを探すのがなかなか大変だ。

ヤママユガ科の繭はそれ自身が立派な力作なので、とても観察しがいがあるよ。

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