シロダモの若い青い実 … 自然観察・WanderVogel2015/06/24

シロダモの若い実
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先日の畑仕事で畑脇で見つけたシロダモの木。昨年秋に咲いた花が、青い丸い実を付けていました。

日本全国に広い分布域を持ち、山地では良く見かける樹木のひとつです。クスノキ科特有の芳香を持ち、葉からも良い香りがします。
シロダモの花は秋に咲くのですが、実が紅く熟すのは翌年の秋になってからです。
ですので、今見ることが出来る青い実は、昨年秋に咲いた花の実ということになります。
秋になると、紅く色付いた実とその先に咲く小さな黄色い散状花序の花を同時に見ることができる、ちょっと変わり者の木です。

雌雄異株の木ですので、この木は雌の木ということになりますね。

枝先に密集して付く(互生の)分厚い葉が特徴で、先の尖った三行脈の目立つ葉っぱを見つければクスノキ科(シロダモ)だと一目でわかります。
分厚い葉っぱの寿命は、2年から3年と言いますので、常緑樹の葉っぱの中でも長く使用される部類でしょう。かなりコストが掛かっている葉っぱということが解ります。
葉裏が白っぽく粉を吹いたように見えるのも特徴のひとつです。

春先は特に特徴的で、白から黄金色に輝く産毛をまとった新葉・新芽が枝先からぴょこぴょこと立上がった新枝から、すぼめた傘のようにダラリとぶら下がっているのを見ることができます。

似た木に同じくクスノキ科のヤブニッケイというのがあります。こちらも山地では割りとポピュラーに見られる木です。ヤブに生えるニッケイ(肉桂)という意味で、ニッケイとはもちろんシナモン、ニッキのことです。

厳密には「シナモン」と呼べるのは、スリランカ産だけと聞いたことがありますが、これは長い間スリランカのシナモンの生産・販売が「オランダ東インド会社」の独占産物だったころの名残なのか?

ヤブニッケイとシロダモの区別は、葉が枝先にかたまって付き、葉裏が白いのがシロダモ、と 覚えていれば見分けることは容易ですね。

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