世附川の支沢に咲くのは、ニッコウネコノメ? ヨゴレネコノメ? … 自然観察・WanderVogel2017/04/12

ヨゴレネコノメ?ニッコウネコノメ?
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世附川の支流源流部に釣りに行った時に見つけた、ヨゴレネコノメあるいはニッコウネコノメの花。
花と言っても、黄色い花びらに見えるものは4枚に分かれた(裂けた)萼片で、ネコノメソウには花びら(花弁)にあたるものはありません。

ネコノメソウの仲間は似たような種類多く、いつも判断に迷います。必ずしも、ガイドブックや図鑑に載っている写真にソックリというわけではありません。
雄しべの数(8本)と葯の色、葉の形・色などから推測するとヨゴレネコノメか、ニッコウネコノメかと思いますがどうでしょう。

どちらも雄しべが8本というところは同じなのですが、ヨゴレネコノメもニッコウネコノメも葯は暗紅紫色ということなので迷います。
良く似ているイワボタンの場合は、葯が黄色なので容易に判別が出来ますが、写真のように明るい紅色をしているというのがまた迷うところです。
細長い葉の形は、ネコノメソウの中でもイワボタンの仲間の特徴ですので解りやすいのですが、色が途中から変わっている点は、それだけでヨゴレネコノメと決めつけるポイントにはなりませんよね。


さらに調べてみると、ニッコウネコノメは萼裂片が平開し、ヨゴレネコノメは萼裂片が直立するか斜開するらしい、ということが書かれたサイトを見つけました。
それが決め手だとすると、やはりこれはヨゴレネコノメなのかな、という気がしてきますが、私が以前何度も見ているヨゴレネコノメとは全体的な雰囲気がやはりどこか違って見えます。
イワボタンの仲間は、葉の色や形など育つ環境によって形態変異が大きいと言いますから、それだけで決定的な決め手にはならないみたい。。。

ヨゴレネコノメもニッコウネコノメも、イワボタン(ミヤマネコノメ)の変種ですので、この「変種」というのがまたややこしさに輪を掛けている気がします。

この時期、沢沿いの岩の上や砂地の上だけでなく、山頂付近の湿っぽい傾斜地や窪地などで、多くの種類のネコノメソウ属の花を見ることが出来ます。

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