雨上がりの町中で見かけたカエデの新緑と小さな可愛い花 … 自然観察・WanderVogel2015/04/15

切錦カエデの花
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今日はやっと空に晴れ間が見えて、延び延びになっていた構造検査にも行けてホッとしました。
といっても、基礎の内側には昨夜まで降った雨が溜まっていて、全ての検査が出来たわけではない。まあそのへんは仕方ないか。

話は変わって、晴れ間の見えた町角でカエデの新緑と、枝先に付いた小さな可愛い紅いカエデの花が素敵なコントラストを見せていました。
カエデ類は山の中でも覚えられないくらいたくさんの種類がありますが、町中や庭先でも数えきれないほどのカエデの品種を目にすることが出来ます。

変わった葉っぱをしたカエデでしたが、何という品種なのか解らなかったので、写真を撮って、葉っぱを1枚摘んで持って帰ってきてネットや本で調べてみました。

古称「切錦(きれにしき)」という品種で、元禄八年(1695年)の記録に残っているという最も古い園芸品種の中のーつなのだそうです。別名は青枝垂(あおしだれ)。
日本人は昔からいろいろな花や植物をただ愛でるだけでなく、美しさを追求し、より繊細でより美しい、より変わった園芸品種を盛んに作り出してきたんですね。

さらに調べてみると、
「切錦(きれにしき)は、ヤマモミジ系の枝垂性品種で、葉厚が比較的薄くのっぺりしている。芽吹きの葉色は黄緑色で葉先に褐色の爪がでる。徐々に緑色に変わり、全面緑色一色になるが、夏の暑さや日照りの強さで葉先が縮れ、見苦しくなることがある。秋には赤橙色~橙色~橙黄色、時には銀杏のように葉の全体が真っ黄色に紅葉する。」
とありました。

ただ一時の美しさだけでなく、季節によって変化していく花や葉の様子を眺めては楽しんでいたのですね。

こうした繊細な日本人の美意識は、こうした植物単体を愛でるだけに留まらず、建築にも作庭にも大きな影響を与えてきたのだ、と改めて再認識させられます。

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