残雪の残る谷川岳・西黒尾根を登ってきました … 山歩き・WanderVogel2015/04/18

谷川岳から西黒尾根を見下ろす
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久しぶりに快晴の予報を受けて、3年連続の谷川岳の西黒尾根を登ってきました。
今回は残雪の残るこの時期を選びました。

写真はトマの耳への稜線合流地点から、今登ってきた西黒尾根を見返したところです。
尾根は岩で出来た細いリッジ(両側が切り立った岩稜)になっていて、この部分だけは強風で雪が吹き飛ばされてしまうのか、岩肌がむき出しになっています。

谷川は思っていたより標高の低い地点から雪があったという印象です。ただし、気温が高いせいか雪質はザラメ状態で、すこぶる歩き難い。
というわけで、谷川岳登山指導センターを過ぎた西黒尾根登山口から、アイゼンを付けての歩行になりました。
それでも6時台ですので、雪は適度に締まっていてアイゼンの喰い付きもよく、葉を落として雪の反射でいっそう明るくなったブナ林を順調に登って行きます。
ここを登る登山者もまばらです。いつも通り、静かな山行です。

ラクダの背と呼ばれる稜線直下から岩と雪のミックス状態で、アイゼンを付けて歩くのは神経を使います。
(あとで、夏や秋の山行タイムと比べてみると、登りで1時間ほど余計に時間がかかっていました。)

岩稜をアイゼンで登る時に一歩一歩神経を使っていることもありますが、体力が落ちてきているのか、訓練不足が原因か、足が思ったように動きません。

情けないことに、トマの耳への合流ルート直下の最後の1ピッチで、雪面にアイゼンの前歯を蹴り込んだ瞬間、とうとう足がつってしまい、しばらく雪の壁にピッケルのピックを突き立てたまま動けませんでした。あ〜、恥ずかしい。

でもその時は、足の力が急に抜けて滑落!なんてことだけはどんなことをしても避けなければ!、とそればかり考えていました。
幸い、5分ほどで足の感覚が戻ってきたので、今のうちだ!とばかりに、安全な斜面に駆け上がりました。
何ごとも無く、良かった良かった! でも、ストックからピッケルに持ち替えていて良かったぁ。油断大敵です。


それ以外は、雲ひとつ無い快晴で無風のとても恵まれた一日でした。
快晴でも、吹き飛ばされてしまうほどの強風が吹き荒れることが多い稜線上も今日は全く風がありません。
頂上以外は、上半身アンダーウエア一枚で問題ないくらい暖かい一日でした。

谷川岳頂上から、360度クリアに見渡せる周辺の山の景色はそれはもう圧巻でした!

コースタイム:
土合橋上の駐車場(5:40)~谷川岳登山指導センター・登山届提出(6:00)~西黒尾根入口(6:10)~(西黒尾根)~見晴しの効く尾根上 1,130m地点(6:55)~ラクダの背 1,516m地点(8:10〜8:30)~トマの耳山頂(10:15)~オキの耳頂上(10:45~11:15 昼食)~天狗の留まり場(12:00)~(天神尾根)~熊穴沢避難小屋(12:20)~ 天神平ロープウェー乗り場(13:00)~ 下ロープウェー乗り場着(13:30)
西黒尾根入口〜天神平ロープウェー乗り場 行程時間(休憩・昼食含む)6時間50分

地図=1/25,000:水上/茂倉岳、山岳用GPS(GARMIN OREGON 650TCJ)

昨年秋の西黒尾根:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/10/11/

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