梅雨も空けて、ガクアジサイの装飾花も役割を終えて … 自然観察・WanderVogel2015/07/29

ガクアジサイ
- -
山沿いではまだこれから咲き始めるアジサイもありますが、平地ではもうアジサイの花は終わりを迎えています。
小さな両性花の外周部を飾っていた装飾花も、その役目を終える時がきました。
(一般的に装飾花と言いますが、実際には花びらではなくガクの変化した萼片です。)

中心の両性花が咲き始める時期には、装飾花もみんな正面を向いてさかんに開花をアピールしていましたが、受粉が終わり種子を付ける準備が整うと周りの装飾花は下を向いたり横を向いたり、そっぽを向いてしまい、熱烈歓迎のアピールを止めてしまいます。

虫たちもこのサインを見ると、もうだれも近寄ってきません。
虫たちは、まだ受粉が完了していない花(装飾花が正面を向いている花)に向かって飛んでいきます。

この合理的なシステムは、アジサイなど実際の花が米粒のように小さく、装飾花で花のありかをアピールするしかない植物がその進化の果てに行きついた究極のシステムなのでしょう。

自然というのは実に良く考えられています。
全ての行為は自然界にあっては みな「必然」なのでしょうね。

アクセスカウンター