瀬戸神社の植樹されたコウヤマキ … 自然観察・WanderVogel2016/02/25

瀬戸神社のコウヤマキ
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昨日の続きで、瀬戸神社境内に植えられている高野槙・コウヤマキ。

コウヤマキは昨日も書きましたが、日本原産のコウヤマキ科(以前はスギ科に分類されていた)コウヤマキ属(1種1属)の針葉樹高木で、雌雄同株の木です。
ですから同じようにマキ(槙)という名が付いていても、雌雄異株のマキ科マキ属のイヌマキとは「科」がぜんぜん違う木ということになります。

同じようにややこしい名前には、庭木や街路樹でお馴染みのツゲ(ツゲ科ツゲ属)とイヌツゲ(モチノキ科モチノキ属)やクロガネモチ(モチノキ科モチノキ属)とネズミモチ(モクセイ科イボタノキ属)などがあり、見た目や名前の付け方が似ているのでつい同じ仲間かと思ってしまうのですが、ぜんぜん別の種だった、というのがけっこうあります。


ここに植えられているコウヤマキには、「悠仁親王殿下(秋篠宮様と紀子様の第一子:ひさひとしんのう)御誕生記念植樹 高野槙」という看板が掲げられていました。
ということは平成18年(2006年)9月に植樹された高野槙ということになります。
これは、悠仁親王のお印が高野槙だから、ということでしょう。ちなみに秋篠宮文仁親王のお印は「栂 つが」、秋篠宮紀子様は「桧扇菖蒲 ひおうぎあやめ」だそうです。

写真を並べて見るとコウヤマキとイヌマキ、パッと見の雰囲気は何となく似てなくもないですが、葉の形状やつき方、樹皮の肌合いなど よく見ると違って見えます。

名前の由来をnetで調べると、「高野山で仏に供える花の代用として、上向きの枝葉が使われたことに由来する」と書かれていました。

材木としては超一級品で、水に強くて朽ちにくいその性質から、古来より神聖なる建築物(神殿や仏寺など)や古墳に埋葬された棺などの材料として盛んに使われてきたようです。

コウヤマキ(の大木)が建築材として一時枯渇した(奈良時代・平安時代にはすでにかなり減少していた、という説があります)というのは、そういう歴史があったのですね。

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