山の自然素材を使って作るアート(キク科の冠毛種子) … Nature Art・Workshop2021/07/30

- -
「タネ・種子」に注目して作った標本風のサンプル作品:キク科の冠毛種子(ドライフラワー)
「森林インストラクターと山を歩き、山で収集したもので作品を作ってみよう」という“森のワークショップ”の一環で作成した、WS用の個人的な「習作」

キク科の痩果と冠毛種子:キク科の花はドライフラワー化するのが難しい花だ。花の咲いている時期に摘み取りドライにしようとしても、通常の方法ではそこで成長が止まることはなく種子の状態まで(冠毛が出来る状態まで)進んでしまう。まぁ、作品づくりではそれでも良いのだが。
キク科の冠毛種子は千差万別で、それぞれ観察してみると非常に面白い。大きさも形状もディテールもそれぞれに特徴的な個性があって創作意欲が湧く素材なのだ。冠毛は花の段階ですでに出来ているのだが花びらに隠れてしまい見えにくくなっている。

作品づくりとしては、花全体としてレイアウトする方法もあるし、根気のいる細かい作業にはなるが冠毛種子単体でデザインをしてみるのも楽しい。
花によって果床から種子が分離しやすいものもあるし、割りとしっかりくっ付いているものもあるので、作品づくりにはそのへんの見極めと対策が必要になる。
作り終えた作品はその後ルーペで細かく冠毛種子のディテールを観察してみることをお勧めする。そこには新たな魅力が見えてくるはずだ。


キク科の植物全てが冠毛種子を作るというわけではないが、多くのキク科植物の種子には冠毛がある。まぁ、キク科であってもヒマワリなんかは冠毛種子にはならないのだけどね。


キク科の冠毛種子
キク科(Asteraceae)は、もっとも進化し、もっとも分化している植物とされる。
日本では約70属360種のキク科植物が知られており、地球上のほとんどの地域で生育可能といわれるほどの適応力を持っている。
頭状花序(頭花)をつくる小花には、筒状花(管状花)と舌状花の二種類がある。二種類の花を合わせ持つものもあるし、それぞれ片方だけで出来ている花もある。中心部に筒状花を持ち、頭状花序の周縁に舌状花を配するもの(リュウノウギクなど)、舌状花だけで構成されているもの(タンポポなど)、筒状花だけで構成されているもの(イソギクなど)。
「冠毛」とは萼(がく)の変形したもので、果実が熟したあと、乾燥して放射状に開き、風に乗り種子をより遠くに散布するのに役立つよう進化した。
- -

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2021/07/30/9403327/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

アクセスカウンター