聴秋閣・杉板四半敷きの床 … 建築の旅・WanderVogel2013/05/15

杉板四半敷き床
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聴秋閣は二条城内に徳川将軍家の京都の居宅・茶亭として建てられた建物の内の1棟で、家光の乳母である春日局に下賜され東京青山にあった稲葉家下屋敷へ運ばれて明治時代までその地にあったといいます。
その後、一時 新宿牛込若松町の二条邸に移され、大正11年に三渓園に移築され聴秋閣と名付けられました。

外観もプランも極端な非対称デザインでありながら適度な安定感を合わせ持ち、バランスの取れた秀逸なデザインの建物です。
1階はかなり変形な平面プランで正式な茶室としては使いづらそうですが、もともと徳川家光上洛の際のプライベートな空間として佐久間将監に命じて建てさせた(といわれている)建物ですからそういうものなのでしょう。

1階の玄関床(写真)は、柾目/板目の入り交じった杉板市松張りの四半敷き(目地(めじ)が縁に対して45度になるように斜めに敷いたもの)になっています。

通常は石板や平瓦で床を仕上げるのが一般的ですが、ここでは珍しい杉板敷きになっているのが大きな特徴です。

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