茅葺き屋根の芝棟/アヤメ・イチハツ … 建築の旅・WanderVogel2013/05/17

芝棟/アヤメ・イチハツ
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日本民家園に移築されている「旧清宮家住宅」の芝棟に植えられているイチハツ(アヤメ科)の開花にギリギリ間に合うかと思い、時間を割いて見に行ってきました。
しかし残念でした。
すでに花は終わり、葉っぱだけになってしまっていました。

茅葺き屋根の棟はたえず風雨に晒される部分でもあり、その地方によって独特の様々な納まり/種類がありますが、旧清宮家住宅の芝棟はアヤメ科のイチハツ(一初)が植えられています。

もちろん機能的には雨仕舞いのために施されている納まりなのですが、その視覚的な効果は日本の民家の原風景を表しているように思います。

こういった芝棟を持つ藁葺き屋根のある風景は、昭和30年代/40年代始めまでは日本全国あちこちでまだたくさん目にしたのですが、高度成長期に一気に消滅してしまいました。

葺き替えられてからかなり年月の経った茅葺きの屋根に乗るみずみずしいアヤメ/イチハツの葉の色が、枯れた民家の佇まいに新たな生命力を示しているようで春(初夏?)らしい情景を見せています。

以前のblog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2013/05/12/

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