現場検査とミツバツツジの冬芽(花芽) … 第三者監理/検査・自然観察2017/02/16

ミツバツツジの冬芽・花芽
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このところ天気の良い日が続いているので、検査・監理している何件かの現場も(1件を除いて)みな順調に進んでいます。
(順調でない物件は、技術的なこととは別な要件でストップかかっているんです。)

今日の検査は、木造住宅の1階床下の断熱材施工の検査・立合いでした。
検査項目としては、基礎耐圧版や基礎立上がりのRC面の乾燥具合のチェックや断熱材の固定の仕方のチェックなど、床合板を張ってしまうと見えなくなってしまう部分の目視検査が主です。内容的には地味ですが、これはけっこう重要な検査・確認だと私は考えています。

最近の在来工法の建て方では、それまで当たり前だった「火打土台」や「根太」を使用する設計というのは とんと見られなくなりました。
土台や大引に直接構造用合板を打ち付け、水平耐力をもたせる(2×4工法で使われるような)施工方法が多くなりました。

これまでのやり方ですと、上棟し屋根が出来上がってから、内部の施工の進み具合を見ながら1階床板を施工することが出来ました。
ですので、基礎のRC部の湿気や床下の水溜まりなどあまり気にしなくても良かったのですが、建て方前に1階床合板を張ってしまうとなると、施工前の床下RCの状態がすごく気に掛かります。

実際に過去、雨が降って濡れている(水溜まりが出来ている)状態で床板でふさいでしまった現場があって、床下から上がってくるカビの臭いや湿気の影響による腐食など、対応に泣かされたことがありました。
(施主が現場でカビの臭いに気が付き、そこから調査・検査を依頼されたので、私が入った時にはまさにそういう状態でした。)

今日はまったくそういった問題も無く、良好に安心して作業を進めることが出来ました。

今日の検査のもう1点の確認事項は、防蟻/防腐剤の施工確認でした。
土台は最近はあらかじめ防蟻/防腐剤を注入してある材を使うことが多く、今回の現場でもそうだったのですが、大引はツガ(ベイツガなどは、ヒノキやヒバ材などと比べ、耐久性が比較的弱いので、防腐剤の塗布は必ずしないと心配です。)材を使用していたので、防蟻/防腐剤の塗布は必須です。

最近は、一般的な防蟻/防腐剤のあの赤い色粉が何故か気になる方がいるようで、無色透明の薬剤を使う現場もたまにあります。
無色透明では塗ってあるかどうか目視ではまったく見分けがつかず、防腐剤施工業者の施工完了書類などを現場で確認する以外に方法がありません。ということで、今日はそれで確認をとりました。
私の場合、加えて現場監督と大工さんに、重ねてヒヤリングして確認を取るようにしています。(決して、疑り深いというわけではないのですよ、、、)


で写真は、帰りがけに見つけたミツバツツジの冬芽(花芽)です。
暖かい陽射しを浴びた、紅い芽鱗の花芽がとても可愛らしかった!

古屋の床下土間リニューアル工事 … 床下/土間・建築工事2016/03/09

土間の下地
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引き続き改装作業をやってます。工事が完了するまでは、なんだかバタバタしていて落ち着きません。
何と言っても築50年くらいの古屋ですからそう一筋縄ではいきません。

床下は土のままでロウソク石(無筋コンクリート)と自然石の基礎(らしきもの)の上に木の束を載せただけのものです。地震が来たら土台ごとそっくりズレてしまいそうな家です。
畳の床が全体的に下がって来たのと畳が湿気で腐食していたのがきっかけでこの状態にまでしたのですが、これはやり出すと切りがない状況だと悟りました。

友人の大工さんと相談しつつ(というよりも、ほぼ全面的にお任せの状態です)、とりあえず出来る範囲で補強を施しながら新しい床を作り上げよう、ということで進めています。
レーザーでレベルを当たると、2階ほどではないにしても歪みはあります。そうは言っても家全体はとても直せないので、この部屋は床レベルの水平だけはきちんと取るようにします。


古い畳を撤去し、床板を剥がし、根太と大引を外すと写真のような状態になりました。
束の下に埋まっている自然石の束石を撤去し、「タコ」で突き固めていくのですが、なにせ地盤が悪いのでやり過ぎると家全体が振動して今にも家が壊れそうな感じです。
ちなみに、タコ(蛸)とは土木用語?で、整地・土固めするための打込み作業用の重たい鎚(つち)のことで、丸太に長い取手が2本、4本付いたような形状をしています。

さあ、ここも2階の和室同様に床がきれいになれば、快適な部屋になるぞ。もちろん、壁は自分で仕上げますよ(たぶん)。

最近目につく設計図面自体の不備 … 第三者監理・検査2014/11/06

参考基礎伏図
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以前からもあったことはあったが、最近特に目につく設計図面自体の不備について。

現場での作業員不足は言われて久しいが、設計部門でも同じことが起きているのか、それともたまたまその会社の体質だったのかは解らないが、このところ続けて同じような事例がいくつか続いた。

設計図の出来上がりがまったく遅い。しかも、他の図面との食い違いも大きい。


ある木造住宅の場合、しっかりとした正確な図面が仕上がらないうちに、現場作業だけが先行して進んでしまうということが起こってしまった。

変に勘繰れば、人がいなくて図面作成は追いついていないが、とりあえず工事開始(着工済み)の格好だけは付けておこう、ということなのか?

建物の構造上一番大事な基礎の図面が正確に出来上がっていなければ、当然その上に建つ木工部分のプレカット図などとの図面照合も出来ないことになる。
こんな状況で現場作業に突入すれば、施工の間違いや勘違いなど数多く発生するのは目に見えている。


第三者監理で必ず行なう「図面チェック」で、重大な食い違いや間違いを発見するのも、最近ではそれほど珍しいことではなくなっている。

施主側が第三者監理などを入れてチェックすることなく、もしそのまま工事が進んでしまえば、結果的にかなりいい加減な工事になってしまう危険性をはらんでいます。
それこそ「欠陥住宅」と呼ばれるようなことになってしまう可能性はかなり大きい。

しかも、それら重要な箇所ほど、そのまま1ヶ月も施工が進んでしまうと隠れてしまって、まったく見えなくなってしまうものなので、余計に始末が悪い。


先日も、提示された設計図面のチェックをしてみると、木構造自体も屋根の防水や外壁通気などにもかなり問題が出そうな木造住宅の新築監理依頼があった。

その後のハウスメーカーとの三者打合せでよく聞いてみると、その会社では今までマンションの室内のリフォームしかやったことがなく、一軒丸ごとの設計や工事は始めて、ということであった。
どうりで図面のつじつまが合っていないはずです。構造的にも問題がありますし、確実に雨漏りもするでしょう。

ということで、工事が始まる前からさっそく設計変更・仕様変更ということになりました。
といっても、設計者も施工者もまったく技量が伴っていないわけですから、これからが大変です。こちらも気が重いです。


最近の一番ひどい事例は、RC造の新築戸建住宅の設計図面をチェックしていると、どのように造るのか私が見てもよく解らない図面になっていた、というがありました。
構造図面(らしきもの)を見ても、うまく配筋出来そうにもない設計で、コンクリートの打設計画も立てられないのではないかと思われるほど見事に(?)つじつまの合わない図面でした。

これではスタートする以前の問題だと、私も頭を抱えてしまった。

詳しく聞いてみると、こんな調子でズルズルと何ヶ月経ってもまともな図面が出来上がらない。という状態のようでした。
(当然のことですが)設計作業はそこでストップしてもらいました。

でも考えようによっては、その段階で根本的に「ダメ」なことが解っただけでも(施主にとっては)良かったと思っています。
時間は掛かるが、仕切り直して(設計者を替えて)再スタート出来るのですからね。


う~ん、、最近こういうの本当に多いんですよ。

まあ、事前に図面を精査する(チェックする)という作業は、施工上の不具合を是正していくのと重要度は同じかそれ以上なのですが、、。
私は愚痴を言えば多少は気も晴れますが、この先 高いお金を払っていく施主にとってはたまらないと思います。

これから新築を建てようとする方は、施工上の目に見える不具合や工事上の欠陥を防止するだけでなく、計画上の欠陥・不具合にも十分に気を配ってください。

基礎配筋検査・まったくダメダメな施工現場 … 第三者監理・検査2013/09/26

基礎配筋検査2
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昨日のblogに引き続き、また別の現場の基礎配筋検査の様子です。これは久しぶりに見るくらいの全くダメダメな施工現場でした。

一見して現場全体が「汚い」という印象を受けると思いますが、建築の施工現場というのはこうしたパッと見の印象でその施工業者の仕事の善し悪しが何となくわかるものです。
捨てコンの施工も決してキレイとは言えませんし、なにより後から間違いに気が付いたのか地中梁の下を削り取って土が出ている箇所があっちにもこっちにもあります。当然防湿シートなども一緒に剥ぎ取られています。
鉄筋の組み方もあちこちがたわんでいたり曲がっていたりで、一目で施工の荒さが目立ちます。各箇所の鉄筋のかぶり厚もバラバラで、決められている最小かぶり厚の確保も出来ていません。

地中梁自体は工場で組まれたユニット配筋で運ばれて来ていますのでそれなりにキレイなのですが、現場でのセットが悪くて水平が取れていなくて歪んでいます。
また、現場で組まれた鉄筋に関してはまったくいい加減な施工、と言わざるを得ません。もちろん、重ね継ぎ手の継ぎ手位置や鉄筋の定着長さ、定着の取り方などもまったくダメでした。

さすがにこれでは是正施工による修正、というレベルの施工状態ではないので、残念ですが一旦バラして捨てコンからやり直し、鉄筋配筋も最初から全て組み直しです。
現場監督も検査/確認をしているはず?なのですが、これでコンクリート打設をされてしまったら確実に不良建築が1棟出来上がりますね。

基礎配筋検査?? なんか変 … 第三者監理・検査2013/09/25

配筋間違い
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基礎配筋検査時の珍事。地中梁の配筋なのですが、、んん、なんか変?

左斜め下から中央付近に延びている地中梁の配筋が何だか途中で妙な具合におもいっきり中途半端に終わってしまってます。
ちょっと眼を疑ったというか、何故?という気持ち悪さに一目で配筋間違いに気が付きました。なんと、梁がつながっていないのです。
地中梁であろうと通常の梁であろうと、やはり梁というのは両端がどこかの梁同士でつながっていてきちんと矩形をかたち作っていないと力のバランスが取れないものですからね。

基礎屋さんは「配筋図面(基礎平面図)を見落としていました」と言っていましたが、あまり見ないくらいの珍事でした。
幸いなことに100mmピッチのスラブ配筋をバラさずに、鉄筋(D16の太い鉄筋4本)を差し込むことも出来ますし、これで他の地中梁ともうまくつなげることが出来ます。
鉄筋の定着長さも規定以上に取って、鉄筋同士の結束もしっかりとするように指示を出しましたので、まずはひと安心です。このままコンクリート打設をされていたら、完全な施工不良になっていたところでした。

まったく危ないところでしたよ。
こういうのに出くわすと、やはり第三者の監理/検査は現場には必要だよなあ。

木造住宅の土台敷き工事の注意点 … 第三者監理・検査2013/09/17

基礎パッキン
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木造住宅の木工事の最初に手を付けるのが、土台敷きと呼ばれる柱の下に敷く土台の施工です。

基礎の土台の間には基礎内に通気性(通風)を持たせるために基礎パッキンというスペーサーを入れるのが一般的です。工務店によっては特別に御影石で作った基礎パッキンを入れるところもありますが、多くは写真のような樹脂製のものを使用します。
軸組工法の木造住宅では、外周には通気の穴の空いた長尺ものを使用し、内部には要所要所に配して入れるブロックタイプのパッキンといった具合に2種類のものを使用することがあります。

長尺物ではなくブロック形状のパッキンを使う場合に注意しなければいけないのは柱の下です。ここには応力がかかりますから忘れずにパッキンを入れておかなければいけません。
これは意外に柱を立て込んだあとで気付くケースがありますので、図面を見て柱の位置を現場でよく確認をして、土台敷きの時に入れ忘れのないようにしておきたいですね。

基礎工事・先送りモルタル水の廃棄 … 第三者監理・検査2013/09/11

先送りモルタル水の廃棄
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基礎工事の重要な施工・コンクリート打設:木造住宅の基礎でも少なくとも2回は(多いときは3回)あります。

基礎鉄筋/配筋での検査では敷地に高低差があったり、3階建てであったりすると基礎配筋もかなり複雑で検査もシビアになり気を抜けませんが、このコンクリート打ちも簡単に考えて業者まかせにしておかない方が良いでしょう。

現場での生コン検査(強度試験やスランプ値の確認、空気量、塩化物濃度などを検査します)は出来るだけ実施したいものです。
それを省いた場合でも、コンクリート打ちの時には第三者が現場で立合いをする方が安心です。
実は基礎工事の施工というのは、現場監督も基礎屋さんに任せっきりで顔を出さないことの方が多いのです。

写真はコンクリート打設前に必ず行なう、ポンプ車のポンプやホース内の清掃のための先送りモルタル水と呼ばれる掃除水の廃棄の様子です。
この現場では敷地に余裕があったので型枠外の敷地内に廃棄しましたが、敷地に余裕がなかったりこういったことに神経を使わない基礎業者だったりすると、一緒に型枠内に入れ混んでしまうことが時々あります。
これは圧送ポンプのホッパーやホースの中の不純物がたくさん入った水ですので、確実に廃棄することを確認しましょう。
ジャンカや硬化不良、打ち上がりの表面劣化の原因にもなります。

ホールダウン金物のナットの弛み … 第三者監理・検査2013/06/06

HDのナットの弛み
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別の現場での検査で見つかったHD(ホールダウン)金物のナットの弛み。

両面を構造用合板仕上げで壁倍率を計算している壁の場合は、片方の構造用合板を仮止めしておいて配線工事など別の職方の施工が終わってから、あらためてそこを正式に釘打ちをするという施工の仕方をすることがあります。
気を付けないといけないのは、構造上重要なHD金物のナット締付けを後でしようとしていて、うっかり忘れてしまうケースを何回か目にしたことがあります。

これなども、ナットや取付ビスの締付けの最終チェックを現場監督自らが行なえば、職人さんとの二重チェックになりますのでこういった間違い(締め忘れ)もなくなっていくのでしょうが、忙しすぎる現場監督では手が回らないということか。

この現場では仮止めされていた構造用合板を本打ちする寸前で検査を入れ、合板を外してみて発見しました。ナットが簡単に手で回るくらいに弛んでいますので、これでは何の役にも立っていませんね。

このまま竣工して住み始めると、強風時やトラック等が道路を走るたびに家が揺れたり振動音がしたりすることになります。
幸いこれも第三者監理の検査で発見し、ナットの締め増しを指示することが出来ましたが、もし見つけていなければどうなっていたか・・・

さすがにこれではNGです:HD(ホールダウン)ボルト … 第三者監理・検査2013/04/17

HDボルトの接合不備
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先日の2×4木造住宅の構造検査での出来事です。

軸組構造の場合は柱の太さはだいたい一定(105角、120角など)ですので、通り芯からの離れ寸法だけを気にすれば、接合する柱に近づき過ぎたり離れ過ぎたりすることはあまり無い(と言っても狂うことはよくありますが)のですが、2×4の場合は縦の枠材の枚数が場所ごとに違うことがありますのでこういうことが起こってしまいます。

アンカーボルトやホールダウンボルトのズレや曲がりについては多少の許容寸法はありますが、さすがにこれでは完全にNGです。

特にホールダウンボルトは地震時や強風時の引張り力に抵抗しますので、ボルトは下から真っすぐに立上がっているのが正しい姿です。
また、この状態ではHD金物に掛かるナットも斜めに締め付けられることになりますので、金物とナットとの接点が「面」ではなく「線」「点」になってしまい正しい取付状態にはなりません。

いったんHD金物を取り外し、偏心延長ボルトを取付けた後にHD金物を取付けるという是正施工が必要になります。

コンクリート打設工事、これは何でしょう? … 第三者監理・検査2013/03/16

手作りスペーサー
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木造住宅の基礎コンクリート打設の時にたまに見られる、このケーキを作るときの「型」みたいなものは何でしょう?

正解は現場で造る手作りのコンクリート製鉄筋スペーサーの型枠です。

基礎コンクリートの工事ではどうしても少し多めにコンクリートを発注してしまいますので、最後に余りが出ます。
その余ったコンクリートをこの型枠の中に流し込んで固め、ベタ基礎の配筋の下に入れる「スペーサー」を作っておきます。
今回使用したコンクリートは呼び強度30N(ニュートン)ですので、これで作ればその強度のスペーサーが出来上がるという訳です。

こういう(次回どこかの現場で使う)細かい手間仕事を面倒がらずにする基礎屋さんは、本業のコンクリートの打設作業でも概ねしっかりと丁寧に作業されるものです。

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