現代版猟師とジビエの味わい方について … jibier・WanderVogel2013/09/13

山賊ダイアリーという本
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先日、森林の会での話しの中で出てきた岡本健太郎氏著「山賊ダイアリー」という本を帰りがけに書店で見つけて、1巻から3巻までまとめて買ってきて一気に読み終えてしまいました。
僕はテレビも見ないし(TV 持っていないので、見られないというべきだが…)、マンガも読まないのでこんな本がちょっと前に話題になっていたとは全然知らなかった。

この本、中身はマンガなのだが、なかなか面白かった!
猟師初心者の筆者が山で沼で畑で猟をして、毎回いろいろな獲物を料理して食べるというなんてことないストーリー展開なのだが、絵の面白さと料理のワイルドさとが相まって楽しく読めました。また、ワナ猟をあつかった千松信也氏著「ぼくは猟師になった」もなかなか面白い本でした。

身近でやる人も多い「釣り」と違って「狩猟」はワナにせよ鉄砲にせよかなり特殊でマイナーな趣味ですから、やる人数も極端に少なく私の知り合いの中にもハンターは一人も見つからずその実態は解らないことだらけ、気軽に手を出すことの出来ないジャンルだと思ってました。
おまけにハンター自身の狩猟人口は年々減少し、高齢化も加速度的に進んでいるので、そのうちにひとりもいなくなってしまうではと危惧される「絶滅危惧種」あつかいですからなおさらです。(これについては、今参加している神奈川県森林インストラクター会員の中にも詳しい人がいるだろうから聞いてみることにしよう。)

考えてみれば、僕が今までやってきたような渓流の奥深くまで分け入って竿を振り、ヤマメやイワナを釣り上げて食べるという行為と同じように、野菜にしても肉にしても(お米にしても)自分で苦労して作ったり獲ってきたりしたものを口に入れるという単純な行為こそが、生きていく上で一番大切なこと、価値のあること?なのかもしれない。言い換えれば、それこそ「最高の贅沢品」と言うべきだな。
このマンガを読んでいると、シカやイノシシや山鳥を自分で獲ってさばいて食べたくなる衝動に駆られます。

ただし、福島の原発事故以来、(東北に限らず関東エリアでも)渓流魚もキノコも天然に近いものほど汚染が蓄積されているという報道を耳にすると、鳥や獣についても少なからず当てはまるのかもしれないなぁ。

この先「自然なもの=安全・安心なもの」という具合に単純にはいかないようだ。

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