南アルプス・鳳凰三山を歩いて来ました2 … 山歩き・WanderVogel2015/05/03

観音岳より地蔵岳
- -
南アルプスの鳳凰三山・山歩き2日目。

朝5時前に起床して身支度を整えて、お昼用のお湯をSVEA 123Rで湧かしてテルモスに入れておく。5:30に朝食(スクランブルエッグや漬物、海苔などとご飯、みそ汁)を軽く食べて、6:15に小屋を出発。

昨晩、登山道などの状況を小屋の人から聞いてみると、中道ルートは雪が弛んできていて、足を踏み抜くことが多く非常に歩き難い、ということでしたので、当初立てたルートを変更しまた。
使わないものを小屋にデポして、三山をピストンしてまた鳳凰小屋まで戻り下山する、というルートに変え、お昼ご飯やストーブ、お湯などは小屋に置いて出発です。

まずは、小屋の対岸から観音岳方向に、樹林帯の斜面を直登します。
地蔵岳に直接登るコースは、稜線手前の急斜面が粉のように粉砕された花崗岩の砂地になっていて、まるで蟻地獄のようだったのを前回経験しているので、下りに使用することにしました。
樹林帯の中は残雪が残っていて歩き難い斜面ではありますが、アイゼンを履くほどのことではない感じで、なんとなく付けずにそのまま稜線まで上がってしまいました。

稜線に突き上げ、左手方向の観音岳(2,861m)に向かいます。
昨日同様に、朝から雲ひとつ無く、真っ青な空のドピーカンの快晴です。紫外線で目がやられるのではないかと心配になるほどの強い陽射しです。
稜線上は珍しく風も穏やかで、ウインドブレーカーも必要ありません。

観音岳からさらに薬師岳(2,780m)へと向かって歩きます。薬師岳越しに富士山が見えています。
稜線上からは白根三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)が手に取るように見えています。特に薬師岳からは、北岳が(頂上への登山ルート・八本歯のコルなども含めて)手が届きそうな感じではっきりクッキリ見えています。

ハイマツと残雪の残る、花崗岩の巨石がゴツゴツころがる稜線は鳳凰三山ならではの独特な雰囲気を出しています。
何より、この稜線上から見ることの出来る3,000m級の山々の景色が素晴らしいです。
北岳(3,193m)、間ノ岳(3,190m)、農鳥岳(3,026m)の白根三山を始め、甲斐駒ヶ岳(2,967m)、仙丈ヶ岳(3,033m)、八ヶ岳/赤岳(2,899m)、富士山(3,776m)と、一望することが出来ました。


薬師岳からはもと来た稜線を引き返します。

今度は地蔵岳とその向こう側に甲斐駒ヶ岳を見据えながら歩くことになります。(写真)
甲斐駒ケ岳の左手にはアサヨ峰(2,799m)を挟んで、仙丈ヶ岳(3,033m)が見えています。

そしてその遥か遠くには、雪を頂いた北アルプスの山々までもがはっきり見えています。
前方左手に目を移すと、小淵沢の町を挟んで八ヶ岳が見えています。

稜線を歩き、地蔵岳まで来ました。
ここから、鳳凰小屋に花崗岩の砂の斜面を下降します。

小屋に預けておいたお昼ご飯を小屋前のベンチで取って、パッキングをし直し、予定通りに何とか午前中には下山開始となりました。

下りのルートは、鳳凰小屋から尾根伝いに燕頭山を経由して、御座石鉱泉へと下る樹林帯の中を歩くルートを楽しんで来ました。
鳳凰小屋から燕頭山まではアップダウンも少なく、尾根を上手い具合にトラバースしながら進むので距離が稼げます。
ただし、燕頭山から御座石鉱泉までは(当然のことながら、登り同様の高低差は歩かなければいけないので)急な降りがたっぷり2時間続きます。

御座石鉱泉から青木鉱泉までは、間にある支尾根をひと山超える感じですが、時間にして50分ほどの距離でした。
ルート標識も少なく、ちょっと道が解りにくかったな。

青木鉱泉駐車場まで戻り、GWの道路渋滞を避けながら無事に帰宅しました。

コースタイム:2015年05月03日 快晴、一泊二日 単独山行
6:15 鳳凰小屋出発 ~ 残雪の残る樹林帯の斜面を登る 〜 7:15 観音岳と地蔵岳との間の稜線上(15分休憩) ~ 7:55 観音岳山頂着(休憩10分) 〜 8:30 薬師岳山頂(休憩10分) ~ 稜線上を戻る 〜 9:30 鳳凰小屋への分岐〜赤抜沢ノ頭通過 〜 10:20 地蔵岳(10分休憩) ~ 11:00 鳳凰小屋着(昼食40分) ~ 尾根道を下る 〜 12:40 燕頭山(樹林の中の頂上) ~ 14:15 西ノ平(休憩10分) ~ 14:55 御座石鉱泉 〜小尾根を乗っ越し 〜 15:50 青木鉱泉の駐車場着
鳳凰小屋~鳳凰三山〜青木鉱泉 行程時間(休憩・昼食含む)9時間40分

アクセスカウンター