旧矢箆原家住宅の正月飾り・花餅飾り … ボランティア・WanderVogel2013/12/22

矢箆原家の花餅
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先日、旧矢箆原家住宅内で行なったWS(ワークショップ)で正月飾りの「花餅飾り」を作りました。

平日に行なったWSだったので、私は参加出来ませんでしたが、いつもの年よりも大きく作ったようで、囲炉裏端に飾られている姿もなかなか立派です。
杉の丸太に差した細い枝に付けられたたくさんの小さな餅が花びらのようにきれいに咲いています。

正月に餅を枝先に差して飾るという風習は、旧矢箆原家のあった「荘川村」の、と言うよりは飛騨・高山で昔から続いている風習で、「花餅」(はなもち)の名で定着しているものだそうです。小正月が終わる頃にもぎとり焼いて食べる習わしだそうで、ここでも3月1日、2日には枝ごと切断して来園した希望者に配ります。

この風習のはじまりは定かではなく、養蚕農家が繭玉を木の枝に付け正月飾りにしたことからとか、 鏡餅を八百万(やおよろず)の神・万物に供えるかわりに、小さな餅を枝にたくさん付けたのだとか云われています。

花餅を付ける木の株は「花餅株」と呼ばれ、ネジキ(本州・四国・九州に分布するツツジ科の落葉低木でアセビに近い種類。幹がねじれているのでこの名がついた)、ヤマモミジ、エゴノキ、エノキ、カエデ、ヤナギ、サルスベリ、クリなどの木の枝が使われます。
飛騨・高山地方では、使用する枝は春のうちから準備しておくようで、目をつけた木の株は春先に約10cmの幹を中ほどで切っておくと、年末には小さな枝が伸びて適当な太さ、大きさになるのだそうです。
三渓園の場合は、園内に生えている適当な太さの枝を探してきたり、ボランティアさんの家から持ってきたりして準備していたようです。

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