ケヤキに半寄生するヤドリギ … 自然観察・WanderVogel2013/12/25

ヤドリギ
- -
午前中にバタバタと仕事を終わらせて午後から少し時間を作って、お墓参り(清掃)に行ってきました。

お墓はみなとみらいを遠望することが出来る円海山という山の上にあって、周りには落葉樹を中心に大きな木々が多く生えています。この時期 木々はみな葉を落としていて、枝先のあちこちに大きなボールのように育ったヤドリギがひときわ目を惹きます。

日本のヤドリギはセイヨウ ヤドリギの亜種とされていて、その宿主はエノキ・クリ・アカシデ・ヤナギ・サクラ・ブナ・ミズナラ・クワなど、けっこう何でもありの幅広い樹種に寄生して育ちます。

この時期のヤドリギは淡い緑色の葉と淡黄色の果実を付けています。
果実は冬に鳥に食べられて遠くに運ばれますが、ヤドリギの果実の内部には粘りがあって種子はそれに包まれているため、鳥の腸を容易く通り抜け、長い粘液質の糸を引いて樹上に落ちてきます。
種はその粘り気のある粘液で樹皮上に張り付くと、そこで発芽して樹皮に向けて根を下ろして、寄生がはじまります。


西洋ではヤドリギはクリスマスの飾りとして、とても重要な働き!をするのだそうです。
オーナメントの材料は、ヨーロッパではオウシュウ ヤドリギが、北アメリカではOak Mistletoe(オーク ミッスルトゥ)という種のヤドリギが多く用いられます。
起源は北欧神話のようですが、クリスマスの風習の1つとして、ヤドリギ(ミッスルトゥ)の飾りの下で出会った2人はキスをしなければいけない、という言い伝えがあるそうです。
そんな風習から、クリスマスオーナメントの中にはヤドリギを模したキッシングボール(Kissing Ball)というものがあります。

写真中央には、きれいな球体をしたヤドリギが見えますが、まあそういったロマンティックなクリスマスの風習のお話しも、お墓でするにはあまり似合わないかね。

アクセスカウンター